カテゴリー「ウルトラセブン」の記事

ウルトラセブン第48,49話(最終回)「史上最大の侵略 前編・後編」(ゴース星人、バンドン)

●あらためてセブンに感謝。。

■ストーリー

Photo_53侵略者との戦いに疲弊したセブン(ダン)は、脈拍360、血圧400、熱が90℃という状態に陥る。そんな体調のなか、朦朧としたダンは、ミスでゴース星人の地球上陸を許してしまう

ダンは、炎に包まれた警備隊員たちを救いゴース星人操るバンドンを倒すべく、セブン上司に止められるが、セブンに変身。瀕死の状態でバンドンを倒すも、さらに重症を追う。ダンは、レントゲンで秘密がばれるのを恐れ、防衛軍から抜け出す。

ゴース星人はいつのまにか地底に基地を作っていて、空と海の守りは堅いが地底はまったくの無防備」という人類の弱点を突く。人類は降伏に応じないため、地底ミサイルで世界の主要都市を破壊されてしまう。残るは東京。。

防衛軍は、ようやくゴース星人の基地を発見。時限爆弾を積んだマグマライザーで爆破、壊滅させる

ダンは、アキオ少年の自宅や隠れ家をさまよっていたが、アンヌに見つけられる。そしてアンヌに自分の正体を明かし、別れを告げ、セブンに変身。捕らえられていたアマギを間一髪で救出したセブンは、再び現われた改造バンドンとの最後の戦いに臨む。

アンヌから事実を知らされた防衛軍のメンバーたちは、ホークで捨て身の援護を行う。セブンはかろうじて勝利し、明けの明星が輝く群青色の空の彼方、M78星雲へ帰っていった。。。

「ダンは死んで帰っていくんだろうか?」

いや、「ダンは生きている。きっと生きているんだ。遠い宇宙から俺たちの地球を見守ってくれるさ。そしてまた、元気な姿で帰ってくる!」 

■7歳の頃~その衝撃と怒り

その日は、1968年9月8日。僕は、小学2年生、8歳になる少し前だった。

あんなに強かったセブン。その強さは、視聴率低迷の一因にまでなるほどだった。すぐに赤いランプが点滅するという弱みを持つウルトラマンに比べ、セブンは、寒さとロボットに弱い程度だった。

そんなセブンが、突如力を落とし、バンドンごときに悲壮な戦いを演じてしまう

前編の戦いでは、ウルトラビームが途切れてしまい、バンドンに届かない。そのことに驚愕し、指を震わせ、がっくりと頭を垂れてうなだれるセブン。なんと切ないことか。

強さと切れ味の象徴だったアイスラッガーが、泥にまみれて踏みにじられる。地べたをのたうちまわって拾い、なんとかバンドンを倒す。

子どもの僕は、地団駄を踏んだ。セブンがいつもの強さなら、ゴース星人やバンドンなど恐るに足りない。何が「史上最大」だ、と。

■7歳の頃~恋と共生と別れ

ウルトラマンでは、ウルトラマンとハヤタが入れ替わっていた事実を、ハヤタ本人ですら認識しないまま終わる。ハヤタとフジ隊員の間には、特別な感情はなかった

しかしウルトラセブンでは、ダンとアンヌはずっといい雰囲気で、最後もダンはアンヌにだけ自分の正体を明かし、去っていく。

煎餅を食べながらサハラ・ラリーの映画を見て、向ヶ丘遊園のコーヒーカップで綿菓子も食べた(第28話)。

本部に事後報告もせずに津久井湖でモーターボートにも乗った(第41話)。

休暇に上司公認で、二人で入田浜の海に泳ぎにも行った(第42話)。  

ユキコさんにヤキモチ焼いてタンポポを吹き飛ばしたりもした(第38話)。

そんなアンヌへの告白。。

「僕は、僕はね、人間じゃないんだよ。M78星雲から来たウルトラセブンなんだ!」・・・「びっくりしただろう?」

「ううん、人間であろうと宇宙人であろうと、ダンはダンにかわりないじゃないの。たとえウルトラセブンでも!」

まさに「異なる種族との共生・共存は可能なのか」という、セブンを通貫する深いテーマの集大成だ。同時に、ダンとアンヌが心の深い部分で繋がったシーンでもある

様々な点において、子ども向け番組を超越していたセブンだが、恋愛感情の描き方とその落しどころにおいても、それは同様だった

7歳の僕はセブンを通して、女性は男を騙して利用することも、女性は男性を包み込むように愛することも知った(笑)。

■7歳の頃~クラシック音楽の原体験

アンヌへの告白と同時に鳴り響く、ディヌ・リパッティのピアノの、シューマンのピアノ協奏曲、1楽章の冒頭。それからのラスト10分間は、この演奏がセブンのオリジナル音楽と織り成すように流れ、感動的なエンディングを彩る。

この美しくも哀しく切迫した推進力を持つ感動的な音楽は、いったい何なのだろう、と探し始め、曲の判明までに4年、演奏者・録音データの判明までに、さらに3年の歳月がかかることとなった。そのことは、僕にクラシック音楽の本質を教えてくれることとなった

(この顛末は、→ 「【ブログ開設1年】リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 」 1~3の記事をぜひご参照ください。)

■長年の2つの疑問に仮説が

mixiのセブンのコミュにおいて、長年の2つの疑問に仮説が提示された。なかなか興味深いので、ここでも紹介したい。

まず、フック星人ではあんなに元気だったセブンが、なぜ突然瀕死の状態になったか、だ。

これは、「セブンの各話は時系列的に順不同であり、また、全49話は1年間で起きたことではなく、数年の間の話である」という仮説で説明できるというのだ。

最大の根拠を、抜粋・引用してみよう。 「月世界の戦慄」でクラタと再会したキリヤマは、「一緒に宇宙に出るのはザンパ星人を滅ぼして以来3年ぶり」と言う。となると「V3から来た男」はそれより前のこととなり、少なくとも第13話から第35話までで3年以上が経っている、というものだ。

また、アンヌの髪型も突然ショートやロングになるのも、その証左だと。

そう考えると、時系列的に最終回の前に起きた話は、大きなダメージを負った、第35話「月世界の戦慄」→第38話「勇気ある戦い」あたりだったのだろう

もう1つは、ゴース星人が、いつ地底基地を作ったのだろうか、という問題だ。

これには、実はユートムの地底基地を修復して再利用したのではないか、という仮設が提示されている。謎だらけで突っ込みどころだらけの第17話「地底GO! GO! GO!」は、最終回への伏線だった、という訳だ。

■終わりに

東京MXTVの放映をペースメーカーとして書き続けてきたセブン全49話に関する記事も、これが最後

最初の3話は、一言コメントだった。第4話から少し長い記事にした。キングジョーの前編後編を超えたあたりから、だんだんさらっと書けなくなってきた

書籍、ネット、DVD、過去の自分のノート等の資料にあたったうえで、1度通しで見て、2度目を見ながら書いて、3度目を見て書いたものを確認・修正しアップする、という数時間を擁する作業になってきた

プロテ星人からあと、自分のなかでも存在が大きい作品が目白押しになってくると、どこをどう書くか考える時間が、さらに増えた。もはや、雑誌等に署名原稿を書くときと全く変わらない状態になった。

スタートから1年。改めてセブン全話を数度ずつ見て、自分の過去と現在によって濾過したうえで文章にする作業は、1967年から2007年までの自分の40年を確認することでもあった

こんな素晴らしい作品が生まれ、放映され続け、多くのファンとともに慈しむことができることに、改めて感謝したい。

(と終わりたいですが、最初からキングジョーあたりまでは書き直したい気分なんです^^;)

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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東京MXTVウルトラセブン最終回とmixiのセブンコミュ

当ブログのウルトラセブンカテゴリーの記事作成でペースメーカーにしてきた、東京MXTVの再放送が、昨日18日、最終回を迎えました

ブログは現在47話まで。まだ最終の48話、49話の記事は書いていないが、約1年にわたる放送と記事作成が終わりを迎えつつあり、感慨もひとしおです。。

ところで、今回のセブンの再放送は、今までと違った体験をしました。それは、mixiのセブンのコミュに「再放送」というトピが立ち、毎週放映の前後に、全国(というか東京周辺?)のセブンファン(というか超セブンヲタク)の皆さんと、コアなネタで語り合うことができたのです

放映のたびに、複数の方々と語るのは、もしかして、小学校1~2年生だった初回放映時以来なのかも知れません。

今は、DVDもあれば、youtubeもあれば、多様な録画機器もある時代。自分で好きなときに見たければ、いつでも見ることのできる環境が整っています。個人の楽しみ方が、大きく拡がりました。

だからこそテレビ放映というのは、皆で同時に楽しむ「イベント」感、「ライヴ」感の強いメディアに、相対的に変貌を遂げたのだと思います。そこにインターネットの存在が拍車をかけます

mixiのコミュでは、放映前24時間ぐらいから、注目ポイントの書き込みで「皆で一緒に堪能しよう」モードが拡がり、そして放映後も、感想やディテールについてあれこれと語り尽くす。。これはまさにヴァーチャルな「ライヴイベント」でした

最終回では、みんなが号泣していたようです。もちろん僕もです。コアなネタでつながったコアな人たちでコアなイベントの話しを楽しむ。。う~ん。。興味ない人は、絶対近寄りたくないでしょう。ある意味これって、宗教に近いかも知れません

そして東京MXTVの放映は終わりましたが、ファミリー劇場では現在、第7話です。こうしてまた、多チャンネル時代の現代では、キラーコンテンツは延々と放映され続けるのです

ありがたみが薄れているのは事実ですが、観る観ないの選択の自由があるのは、幸せなことなんでしょうね

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ウルトラセブン第47話「あなたはだぁれ?」(フック星人)

●小学生のあいだじゅう、団地が怖かった

Photo_52ある日、サトウさん(ウルトラマンのムラマツキャップ、小林昭二氏)が深夜2時に酔っ払って自宅のK地区フクロウ団地に帰ると、冷たい目線の奥さんに「どちらさまです?」と言われる。息子のイチローも自分のことを知らないと言う。

さらに、団地のおまわりさんや、向かいの奥さんのヤマダさんも知らないと。。(ヤマダさん、M1号かと思った。なんと役者名は、大山デブコさんだそう

そんななか、サトウさんは宇宙人を見かけ、赤電話でウルトラ警備隊に通報する。しかし電話中に3体のフック星人に囲まれ、襲われる

フック星人は、団地住民を催眠にかけ、団地の周囲をホログラフの写真で偽装。深夜だけ団地ごとそっくり地下に入れ替えて、居住地としていたのだった。そして、武器の搬入を着々と行い、地球侵略計画を進めていた。。

今考えると、なんでわざわざそんな大掛かりなことをするのかと思う。山中とかでやれば人目につかないのに。それに「午前3時にテレビやってるわけない」(おまわりさん)時代だったとはいえ、高度成長時代なんだから、深夜に帰宅するモーレツサラリーマンもいただろう。団地住人は15,000人もいるんだし

と大人目線では思うのだが、これを初回放映時に見たとき、自分は8歳になる少し前。怖いなんてものではなかった

自分の家族が別人になっている恐怖。夜にだけ、自分の住居周辺にちらちらと宇宙人の陰が見える恐怖。自分の団地が知らないうちに地下に沈められ、そっくりな別のものが稼動している恐怖。ダンとフルハシが捜索する地下の恐怖。

このモチーフは衝撃だった。小学生のあいだじゅう、高度成長時代の豊かさのシンボルであった、団地が怖かった

撮影は、たまプラーザ団地。「第四惑星の悪夢」と同じだ。大人からすると、第四惑星の団地の空に浮かぶ4つの月のほうが衝撃だが、7歳の子どもには高度だったのだろう

今回は、セブンとフック星人の戦闘シーンが独特だ。フック星人は三位一体、体操の選手かショッカーの隊員のような、軽々とした身のこなし。素手で闘うダンとフルハシも、四体を相手に、なかなか強い。

また、今回のホークの操演は、定評がある。実相寺監督作品の流れからか、セブン、ホークともに戦闘シーンが幻想的(サイケ的?)に作られている

そしてラスト、夜明けのホーク凱旋のシーンには、高らかにヨハン・シュトラウス(子)の「皇帝円舞曲」が流れる。セブンには、冬木透氏による「クラシカルな」音楽が多数使われているが、ホンモノのクラシック作品は、これが初めてだ

ラスト3話まで来て突然なぜ? 最終回はリパッティのシューマン:ピアノ協奏曲だし。もちろん、もともと冬木透氏の音楽は、金管を中心に木管、弦楽器、打楽器とオーケストラの楽器群によって構成されているので、全く違和感はないのだが。

サトウさんの奥さん役は、三條美紀さん。お店を出しているお嬢さんの紀比呂子さんとともに、「ウルトラの街」祖師ヶ谷大蔵界隈でお見掛けします^^

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第46話「ダン対セブンの決闘」(サロメ星人)

●ニセモノ作品としてはザラブ星人のニセウルトラマンに軍配

お約束のヒーローの偽者、ニセウルトラセブンの登場だ。

Photo_47ニセモノで印象に残るのは、ザラブ星人が化けたニセウルトラマン。すごい吊り目で、見るからに「悪いニセモノ」という佇まいに痺れたものだ。

(以前、小池栄子が「誰に似てると言われますか?」と聞かれて、「悪いウルトラマン」と答えていましたね。正確にはニセウルトラマンですが^^;)

ウルトラマンを悪者に仕立て上げるいっぽう、自らは地球人に歩み寄るフリをする卑怯者のザラブ星人に、子どもたちは地団駄を踏んだものだった

それに比べると、ウルトラセブンのニセモノは、インパクトに欠ける。それはニセウルトラセブンが、ザラブ星人のような悪辣な企みをベースに化けているのではなく、あくまでサロメ星人が地球を破壊、征服しようとする意図で精巧に製造したものだからだろう。それだと、意味合いとしては、普通の怪獣やロボットと同じである

それでも、正義のヒーローの姿形をしていながら、建物を破壊したり、アギラを攻撃するのを見ていると、心中穏やかではいられなくなる。さらに、ホンモノとニセモノの戦いは、さすがに見応えがある。ニセウルトラセブンの声が、ホンモノよりも低くてシブイのが印象的だ

Photo_46ところで本作は、問題作と脱力作が交互に織り成すセブン40番台において、明らかに「脱力作」だ。突っ込みどころ満載。

せっかく二度目の水着で初のビキニを披露したアンヌだが、おへそまで隠れそうなアンダーだ^^; サロメ星人の化けた女を追うためにプールに飛び込むが、反対側まで(12メートルぐらい?)泳ぎ切るのに、異常に時間がかかっている(笑)。飛び込みの姿勢がいいのに、泳ぎは相当遅かったのだろう。

ダン、いくら私服での密偵とはいえ、ウルトラアイを車に置いていくなよ。また、海底基地に捉えられてニセセブンの製造現場を見せられたときに、相手が老人と女なら、いくらでも脱出のチャンスがあるだろう。なぜ、むざむざと何度も身体を拘束される。(だって、ダンのままブラコ星人と腕四つして、互角だったですよ)。

なぜかズボンの左のポケットには、ライターが入ってるは、さらに落としたライターを磁石のように吸い付けて引き上げる不思議な器具を持ってるし。ドラえもんのポケットですか。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第45話「円盤が来た」(ペロリンガ星人)

●フクシンくん、ペロリンガ星に行ったほうが幸せだったかも。。

Photo_45実相寺監督のセブン4作目。第8話『狙われた街』第12話『遊星より愛をこめて』は似た雰囲気を持ち姉妹作のようだが、本作と第43話『第四惑星の悪夢』も、方向性は異なるものの共に異彩を放っている幻想的な2作だ。

望遠鏡で星を見ることだけが楽しみな、工場勤務の青年、フクシン。新しい星を見つけて「フクシン彗星」という名の星を持つのが夢だそうだ。

今夜も望遠鏡で空を見ていると、隣りの自動車整備工場で作業中のゲンさんに騒音で嫌がらせをされるは、翌日は工場で立ったまま居眠りして社長に小言をくらうは、まったくいいところがない。

小田急線の鉄橋をバックに、多摩川沿いで寝転ぶフクシン。小学生の少年にまで、慰められる始末。今の時代なら、間違いなくニートだっただろうが、高度成長時代の日本では、こんなふうでも、仕事に就くことができていたのだろう

しかし、この川沿いの工場の街とそこで生活する人たちの描写が、やたらとリアルだ。一瞬、何の番組を見ているのか、不思議な気分になる。『第四惑星の悪夢』もそうだが、実相寺監督、あくまでウルトラセブンは素材で、自分の描きたい世界を好きに作っていたのだろう。

フクシンは、望遠鏡をのぞいていて、大量の円盤群を発見する。ウルトラ警備隊に通報するも、異常は何も確認されず、相手にされない。フルハシは、パジャマで本部に現われる。

ひし美ゆり子著『セブン セブン セブン』95ページには、「色っぽいネグリジュ姿でポーズ!」(第44話『円盤が来た』撮影中のショット)というアンヌの写真が掲載されているが、本作で寝巻きで登場するのは、このときのフルハシだけだ。実相寺監督がボツにしたのだろう。残念。。

しかしアンヌのシーンをカットするいっぽうで、『第四惑星の悪夢』に続き、ダンとソガの男2人がクローズアップされる

2人でパトロール中に、普段より星が多い空を見て「やけにロマンチックだなあ」(ダン)とか言ってるし、その後本部では同時に「星が多いな」とつぶやく。2人を「そういう」雰囲気に描きたかった意図が見えるといっても、過言ではないだろう

そして、望遠鏡屋だという、例の少年の家に行くフクシン。少年はペロリンガ星人だった。色彩がやたらサイケ。mixiのコミュでは、「ゴージャス松野氏(沢田亜矢子さんの元夫)に似てる」と書かれていたが、確かに^^;

そして第24話「北へ還れ!」の相撲中継と並んで話題の、プロ野球中継の音声。9連覇のさなかにあった、よき時代の巨人戦だ。

「ついに3本目のヒットを許しました。。堀内投手が練習を開始致しました。。両監督の胸中やいかに。。今、画面に川上監督が映りましたけどね。。黒江。。王を送りました。。ジャクソン。。センターの守備に入っております。。」

障子をバックにするペロリンガ星人。ちゃぶ台の前であぐらをかくメトロン星人と並び、昭和の日本と彩り豊かな宇宙人とのコントラストが、あざやかなシーンだ

ペロリンガ星人は、地球に飽き飽きしたフクシンを自分の星へ連れて行ってあげると言う。ある日、突然蒸発していなくなった人たちは、みんなペロリンガ星に連れて行ってもらっているそうだ

蒸発事件は、実は某国の仕業だなどと、この頃は誰も気付いていなかったのだろう。。本人同意のもとなのだから、某国よりずいぶんまともだ

フクシンが警備隊に電話した録音を聞き返すと、ペロリンガ星人の声が入っていて、その存在がバレる。なんともマヌケ。

宇宙でのセブンとペロリンガ星人の戦いは、やたらと幻想的にまとめていて、完全にイメージの世界。こんな処理は最初で最後かも。

そして、フクシンくん、警備隊に褒められ、星を見上げ、また日常が戻る。廃材、ゴミの山。。これでもかといわんばかりに、殺伐とした工場地帯の風景がクローズアップされる。はたして、フクシン、地球の日常とペロリンガ星での生活と、どっちが幸せだったのだろうか。。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第44話「恐怖の超猿人」(ゴーロン星人)

●アンヌ、危うし!

しかし、カッパ退治のあと、「人類は先住民族を海底に追いやった挙句壊滅させたのか」、「機械化を進めることは人間にとって幸福なことなのか」、という重くシリアスな話が続き、そしてその次はゴリラ退治

90kmの人を喰ったようなスローカーブのあとに、内角高めでホップする150kmの直球が2球、そしてまたハエのとまるようなスローカーブが来るような。。そこまでの緩急には、たとえイチローをもってしても、お手上げなのでは。セブン、おそるべし! 

Photo_40 それにしても、ゴーロン星人、その地球侵略の戦略は、

猿と人間の脳波を入れ替え猿人間を増やし、地球を猿人間が支配するようにする

というものだ。本当に脱力してしまう。一瞬にして入れ替えられるのならまだしも、どうやらそれは一人一人手術台にのせて、「脳波交換装置」にて処置しないとダメらしい。手間がかかり過ぎだ。ましてや、一人めの猿人間は、勝手な行動をとってゴーロン星人の足手まといになってるし。そして、ゴーロン、声が非常にバカっぽい。

しかし本作品は、セブン49話中の、最大のみどころの一つがあるのだ

モンキーセンターで、博士の助手の女に軟禁されるアンヌ。鞭を一発打たれ、「あぁっ!」と悲鳴を上げる。アンヌ、全編を通して最大級に切迫感のある悲鳴だ。手術台に設置され、「やめて。。やめてください! お願いします。やめてください!」と懇願するも、脳波交換装置を取り付けられる。

猿人間が助けなかったら、危うくアンヌは、猿の脳波(助手の女は、脳みそと言っているが)と交換されてしまうところだった。(それも少し見てみたかったような気もする。。)

正しいセブンファン、アンヌファンなら、必ずおさえておきたいシーンだ

(たまに人からマニアックだと言われることもありますが、本当のマニアとはフジ隊員に萌えるような人を指すのだと思います^^;)

★ところで、先日のmixiのセブンコミュでは、ゴーロン星人について「センター街にいそうな顔」という書き込みがあり、かなり笑いました^^。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第43話「第四惑星の悪夢」(ロボット長官)

●全編を通し、最も異彩を放つ作品

際立って印象的な作品だ。全49話のなかでも、異彩を放っている。もはや完全に大人向けの作品だ。

Photo_39 宇宙人・怪獣が全く出てこない、3作目。が、「侵略する死者たち」 「盗まれたウルトラアイ」では背景に宇宙人の存在があるのに対し、ここに登場するのは、地球そっくりな星で人間を支配するロボットである。

ストーリー自体は非常にシュールなのだが、実はそれは夢か幻ではなかったのか、という含みも持たせることで幻想的なニュアンスも醸し出している。実相寺監督独特の映像処理は、ますます際立っているし、音楽の使われ方も、非常に効果的だ。完成度高過ぎ。

そして残念ながら、その実相寺監督と、本作のキーパーソンであるソガ隊員が、相次いで亡くなってしまった。ご冥福を祈ります。。

■ストーリー

全自動宇宙ロケット、スコーピオン号が完成した。どんな長距離でも、眠っているうちに目的地に到着できる優れモノだ。しかしソガは、「さそり座」の意味を持つスコーピオン号に、占星術から不吉な予感を持つ

ダンとソガは、20日間眠り続けたままテスト飛行を続ける。しかしスコーピオン号は、地球から120億万キロ離れた第四惑星に誘導され、軌道をはずれてしまう

地球そっくりだが何か違う星に着き、違和感を持つダンとソガ。いきなり軍服の男に逮捕、連行される。コロッカラッ。待ち受けるロボット長官

この星では、自動化を進めて何もしなくなった人間が、2000年前にロボットにとって代わられてしまっていた。たてつく人間は容赦なく処刑されているし、ドラマの殺戮シーンも、本当に人間を殺して撮影されている。

そして、第四惑星では、地球の人間が自分たちのエネルギー源になることがわかり、地球を植民地化するための部隊がまもなく地球に向かうところだという

脱出するダンとソガ。それを手助けする、ロボット長官の部下で人間の、アリー(愛まち子)。人間の街で2人をかくまおうとする。アリーは捕らえられるが、死刑寸前のところをダンとソガが救出。ダンはセブンに変身し、変な音で断続的に出すエメリウム光線で、円盤から施設から破壊。ダンとソガは無事地球に帰還する。

警備隊では、夢か幻でも見てたんだろう、と一笑に付される。地球防衛軍も近いうちに機械で自動化されると言うキリヤマ。ソガは、それだと地球も第四惑星のようになってしまう、と危機感をつのらす。静養でもしてこい、とキリヤマ。

私服でワイシャツのダンとソガは、東名高速にかかる陸橋で、機械化の対極にあるような、「ゲタでの天気占い」をして、幕を閉じる。

■注目のシーン

●本作では、「地球のようで地球ではない何処か」をシュールに表現するシーンが秀逸だ。

その最たるものは、団地上空の「4つの月」だ。昭和時代の平凡な団地と、その上に浮かぶ、大きさの違う4つの月。このコントラストには、非常に衝撃を受けた。「地球のようで地球ではない何処か」を、端的にたったこれだけで、大いなるインパクトをもって表現し尽くしている。

また、ぽつっと置かれた赤い公衆電話が、ダンの顔アップの左下に小さく映り込んでいるシーン。本部に電話すると、「ただいまの電話番号は廃番になりました」とのアナウンス。地球の光景にしては、ただただ簡素過ぎるのに加え、「廃番」という耳慣れない表現に、ざらざらとした違和感が残る

そして、ダンとソガが連行された、ロボット長官の部屋。細長くてどこまでも奥行きが広く、色は白と黒。そこにデスクが1つだけ置かれている。隣の部屋もパラレルに同様だ。見事なシュールさ加減だ。

●本作は、音楽もいい。最初のスコーピオン号のシーンは、「ウルトラ警備隊の歌」のスローな金管ヴァージョンだ。ホルンとトランペットの柔らかい音が、スコーピオン号の安心感と宇宙の神秘的な雰囲気をつくる

そして、第四惑星の到着、帰還、ラスト前では、「希望的な終曲」のいくつかのヴァージョンがかかる。到着シーンでも、不安をあおる曲ではなく、あえて平和的希望的な曲を使っている。この音の彩りが、この話が幻かリアルか、ということを、オブラートに包む効果を与えているのだろう。

また、アリーや人間が虐げられる2度のシーンでは、ノンマルトのテーマが流れる。この音楽は、ノンマルトのテーマから、抑圧を受ける先住民族のテーマと、意味が拡張されているのだろう。(しかし、アリーさん。またまた美人の登場^^;)

●突っ込みどころも、ない訳ではない。相変わらず、戦略をなぜバラすのだろう。しかも、わざわざスコーピオン号の誘導までして。また、そもそもテスト飛行とはどこに向かっていたのだろう。さらに、今回ばかりは、ダンがセブンだと、ソガにバレたはずだ。巨大化して建物を壊したら、ソガとアリーは瓦礫の下では。アンヌが「遭難。。」とつぶやいた後のレジの音は何? 

まあ、すべてこの完成度の高さからしたら、取るに足らないことだ。

●07年5月7日の東京MXTVの放映では、死刑のシーンがカットされていたように思いますが。。。?

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ソガ隊員の訃報

ソガ隊員(阿知波信介さん)がお亡くなりになりました。

ウルトラセブンにおけるソガ隊員は、いつも「勇気」を感じさせる存在でした。

僕がもっとも好きなソガ隊員のシーンは、京南大学の研究室で、プロテ星人の化けたニワ教授と対峙する「ね、ソガクン?」です。

端整な顔立ちが理知的な雰囲気を醸し出し、強気な物言いに使命感と「勇気」を感じました。

自殺とは残念ですが、60代後半で病気に悩むという状況は、その年齢にならないとわからない絶望が横たわっているのでしょう。

ご冥福をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

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ウルトラセブン第42話「ノンマルトの使者」(ノンマルト ガイロス)

●セブンの基本モチーフを最前面に出した問題作

多くの人が「最も好きな作品」に挙げる、「ノンマルトの使者」。ウルトラセブンを代表する名作であることは、異論の余地がないだろう。

■ストーリー

Photo_38人類は、宇宙開発とともに、海底の開発も進めている。やがて、理想的な海底都市や海底牧場をつくり、そこも人類が利用するためだ。

しかし、真市という少年が現われ、「地球の先住民族は、ノンマルトだった。人類は侵略者であり、ノンマルトを海底に追いやった。海底開発をやめないと、大変なことになる」と言う。

ダンには、気になることがあった。M78星雲では、地球人のことを「ノンマルト」と呼んでいる。ノンマルトとは人間のことだと思っていたが、いったいどういうことなのだろう。やはり人間でないノンマルトがいるのだろうか、と。

キリヤマは「ノンマルト=地球の先住民族」かと一瞬逡巡するものの、「バカな」と否定し、海底都市をミサイルで爆破。「ノンマルトの海底都市は完全に粉砕した。我々の勝利だ! 海底も我々人間のものだ!」と、声高に宣言。(表情を見ると、業務命令上仕方ないと、自分に言い聞かせている風情に見える)。

割り切れないダンとアンヌ。海岸の岩場で墓参りをしている女性に話しかける。するとなんと石碑には、「真市」の名前が。衝撃を受ける2人。あの子どもは既に2年前に死んでいて、ノンマルトの使者として、姿を現わしていたのか。。

■本作について

本作は、金城哲夫氏の脚本。氏は沖縄出身であり、琉球の人(ウチナー)と内地の人(ヤマトンチュー)との確執がモチーフになっている、と言われる。

セブンに描かれる地球人は、かなり好戦的だ。ただ地底都市で暮らしていたユートムを、いきなり壊滅させる。ザンパ星人も明確な侵略な意図があったのか不明確なのだが、キリヤマは「全滅させた」という事実を誇らしげに語る。怪しいモノを見つけると、いきなり攻撃するシーンも多々あった。

そんな環境のなか、宇宙全体の視野から平和を望み、「宇宙人同士の共生」を望むダンは悩む。マゼラン星人マヤの回が、象徴的だ。「超兵器R1号」では、地球人との考え方の相違がクリアになり、憤るように例の名文句を吐く。

本作は、そんなセブンの基本モチーフを、最も前面に出して描かれたものだ。今回はキリヤマですら、ためらう。しかし最終的には、自分の任務を果たす。ダンも真市に止められるが、「僕は戦わなければならないんだ」とセブンに変身、その使命感によってガイロスを倒す。

幻想的な雰囲気を纏いながらも、セブンの本質的なテーマを深く掘り下げる。そして、すべての視聴者に問い掛ける。人間は人間同士ですら、共生できているのか、と。

■こんなシーンも。。

ダンとアンヌの休日デートシーンは、これまでにも何度かあったが、今回はなんとビーチでの2ショット! 最終回に向け、ますます2人は盛り上がっている。しかも、キリヤマ公認だ

アンヌは冒頭のシーンで、首だけ出して身体は砂浜に埋もれている。そこから出てくると、初の水着ショットの公開だ。(ひし美ゆり子著『セブン セブン セブン』によると、このあとスタッフ一同から「先にお風呂に入れ」との指示。アンヌが一人、旅館の大浴場に入っていたら、実は外から丸見えで、スタッフ一同、覗いていたんだとか。衝撃の事実です^^;)

真市が吹いている楽器は、オカリナ。本作を見て、すごく欲しくなった。その後、小学生向け学年誌か何かの付録で入手、ノンマルトのテーマを覚えて練習した。その後楽器店で、本物のオカリナも買いました。

シーホース海底基地には、なんとイデ隊員が勤務していますね。すぐに真市くんの予言通り、シーホース号は爆発。海底のイデもここで殉職したと思われるが、あんまりな最期かも。。(その後、2人奇跡的に助かったと言っているのは、フォロー?)

真市くんを小学校に探しに行く、ダンとアンヌ。そりゃあ、小学生は大喜びで大騒ぎになるだろう。しかし、ポインターの屋根に上るは、左のドアを開けて車内に入り込むは、やりたい放題だ。ドアロックぐらいしておかないと。

しかしアンヌ、冒頭の砂浜で、真市くんに上から見下ろすような、やや高圧的な物言いをする。ちょっと意外な感じ^^;

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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【ブログ開設1年】リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (3)

(この記事は、同タイトルリパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (1)からの続きです)

セブン最終回に使用された、シューマンのピアノ協奏曲の音源にたどり着くまで、あと一歩だ。しかしその壁は高かった。中学生の身で、同じ曲のレコードを片っ端から買うわけにはいかない。中学生に大人買いは無理だ。買う前に音さえ聴くことができれば、と心底思った。

そんななか、しばらくして2枚目を買った

クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団、ピアノはケンプだったと思う。

どういう理由でこれを選んだのかは、覚えていない。しかし、これも違った。ルービンシュタイン盤ほどの違いはなかったが、本質的に演奏の質が違うように思った

そうこうしているとき、あることに気付いた。セブン最終回の放映は、1968年。音源は、少なくともこれよりあとの録音ということはありえない。当時、クラシックのレコードには、録音データが書いていないものも多かったが、明らかに1968年以前のものを買えば、「当たり」に近づくはずだ、と。

そして3枚目を買った

アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団、ピアノはディヌ・リパッティ

レコードの帯には「死を予感したリパッティ、鬼気迫る演奏」といった内容のキャッチがあった。これに違いない! 録音も十分に古いし、「鬼気迫る演奏」というのがぴったりだ

しかし、この演奏は、かなり近いところまで来た気がしたものの、それでもあの最終回に使われたものではなかった

さすがにため息が出た。いったいあと何枚買えばいいんだろう。。これ以上買い続けて、あの演奏にたどり着くのだろうか。。と

そして、途方にくれていた中学3年のある日。友人にこの話をしたところ、「うちに来て、兄貴のレコードを聴いてみればいい」という予想外の展開になった。彼は、自身でもクラシックを聴くが、7歳年上のお兄さんが、かなりのコレクションを持っているのだった

Photo_10

そして、1975年の秋、新大久保に程近い友人宅。当時大学4年生だったお兄さんは、にこにこしながら、青いジャケットのレコードを持ってきてくれた

シューマンのピアノ協奏曲と言えば、やっぱりこれだよ

お兄さんは、レコードをターンテーブルに乗せ、針を落とした

「ジャン!ダダーンダダンダダンダダンダダンダダンダダンダダンダダン、ダン、ダン!」

これだ! まさにこれだ! 1968年の初回放映から7年、ついにめぐり合えたのだ
 
カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団、ピアノは、ディヌ・リパッティ

なんと、3枚目で買った同じリパッティの別の演奏だった。どおりで、いちばん似ているはずだ。僕の感動ぶりを見て、お兄さんも友人も満足げだった。このときの光景は、今でも鮮明に脳裏に焼きついている。

この7年で、すっかり感覚で理解した。クラシック音楽は、同じ曲でも演奏によって違う表情になる。そして、同じ演奏者でも同じ演奏は二度とない

それから、30年以上が経った。さまざまな演奏会やCD、レコードでクラシック音楽を聴いてきて、それなりの人生経験を積んだ今でもセブンの最終回は、全く色褪せることはない映像と音楽とドラマが、ジグソーパズルがぴったりと完成するがごとく、見事に一体化している。それは驚くばかりだ。

そして数多あるシューマンの演奏の中でも、セブンの最終回にはこの録音しかない。

美しくも哀しく、運命に抗うかのように切迫した推進力を持って、先へ先へと進もうとするこのリパッティの演奏でなくては、あの迫真の場面を彩ることはできないのだろう。

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【ブログ開設1年】リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (2)

(この記事は、同タイトルリパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (1)の続きです )

ウルトラセブン最終回の、圧倒的な感動。と同時に気になることができた。あの感動的な音楽は、いったい何なのだろう? 明らかに、それまでの挿入曲とは違う趣きだった

しかし、1968年の小学2年生には、それを調べる方法はなかった。なにしろ、インターネットもない、録画機器もない、セルソフトもない。かろうじて自宅にあったのは、オープンリールのテープレコーダーだけ。そんな時代である。しかも自分は、子どもだ。

「セブンの最終回に流れていたあの曲って何?」と誰かに「あの曲」を説明する手段は皆無だった。当時、番組は、一度流れたら、それでおしまい、一期一会なものだった

それから数年。たぶん1972年、小学6年生のときだったと思う。夜、親が観ていたテレビで、あの曲が演奏されていたのだ! オーケストラを、左上から俯瞰で写していたのを鮮明に覚えている

「これ、何て曲?」 

「シューマンのピアノ協奏曲よ」

母親がそう答えた。

そうか、そうだったのか。「ピアノ協奏曲」は正確には説明できないが、シューマンはピアノで「子供の情景」を弾いたこともある。とにかく、このレコードを買えば、あの感動の曲が手に入るのだ

かなり興奮した僕は、親に頼み込み、新宿のデパート(記憶では、京王デパートに入っていた十字屋)でシューマンのピアノ協奏曲を買ってもらった。当時のお小遣いは月\500ぐらいだっただろうか。LPレコードを買うには、親の助けが必要だった。

そしてようやく手に入れたシューマンのピアノ協奏曲。ステレオに盤を乗せ、針を下ろす時間ももどかしく、レコードをかけた

だが、膨らみ切った期待は、瞬く間に失望へと変わる。違う。。同じ曲なのに違う。あれじゃない。似ても似つかない

セブン最終回のシューマンの冒頭を文字にすると、

「ジャン!ダダーンダダンダダンダダンダダンダダンダダンダダンダダン、ダン、ダン!」

という嵐のような勢いなのだ。しかしこのレコードでは、

「シュワン。。ポロン。。。ポロン、ポロン、ポロン、ポロン・・・」

と、なんだか枯山水を見ているような感じだ。その後、仕方なく数十回は聴いたが、まったくこの演奏に慣れることはなかった。それほど最終回のインパクトが強烈だったのだ。(たぶんここまで、再放送で何度か聴いていたと思う)。

絶望的な気分になった。せっかく親に高いお金を出してもらって最終回の音楽を手に入れたのに、それは、同じ曲なのに違う音楽だったのだ。せっかく、ここまでたどり着いたのに。。

しかし後々から考えると、このとき自分はクラシック音楽の本質を知ったのだ

「クラシック音楽は、同じ曲でも演奏によって全く違う表情となる」

ちなみにこのレコードは、

ジュリーニ指揮、シカゴ響、ピアノはルービンシュタイン(1967年録音、RCA)

今となっては、巨匠のお二人には大変申し訳ない気分ですが^^;

リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (3)に続きますのでぜひ!

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【ブログ開設1年】リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (1)

早いもので、このGWでブログを始めて1年になる。約250の記事を書いて、約20,000PVを頂いた。

そして、本ブログの中心となっているのが、クラシック音楽とウルトラセブンのネタだ。この2つ、実は自分の中でルーツは1つなのだ。ブログ開設1年を記念して、このGWは、その話を書いてみたい。

ウルトラセブンの最終回は、1968年9月8日。僕は、小学2年生、8歳になる少し前だったとにかく衝撃だった。なかでも、かの有名な告白のシーンからラストまでの10分間。

ダンが「僕は、僕はね、人間じゃないんだよ。M78星雲から来たウルトラセブンなんだ!」とアンヌに告げる。その瞬間、映像がポジからネガに反転、二人がシルエットになり、背景に銀の光が煌く

Photo_9そして、同じくその瞬間に、シューマンのピアノ協奏曲の冒頭部分が衝撃的に鳴り響く。演奏は、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団、ピアノは、ディヌ・リパッティだ。(録音は1948年10月、レーベルはEMI)。

そして、それからラストまで、セブンの最後の戦いと、アンヌや隊員たちとの別れのバックには、このシューマンの第1楽章と、セブンのオリジナル音楽が織り成すように流れる

告白のシーンのあと、アマギが捕らえられているにもかかわらず、ゴース星人の基地へ爆弾を積んで発進されるマグマライザー。41小節から50小節までの、オーケストラの全奏からピアノソロの部分が流れる。ダンはアンヌに別れを告げ、セブンに変身し、アマギ救出に向かう。ここはオリジナルの音楽。

そして、再び現われる改造バンドン。セブン最後の戦い。音楽も再びシューマンが流れる。384小節のトゥッティからだ。ピアノのアルペッジョから402小節のカデンツァの部分が始まるとともに、アンヌは隊員たちに、ダンはセブンだったということを告げる。セブンは悲壮な戦いの末、バンドンに勝利し、その直後に、1楽章は嵐のようなフィナーレを迎える

そして、セブンは地球を去る

息もつかせぬ、セブン全編の集大成的なシーンだ。感動で身体が痺れた。自分にとってウルトラセブンは永遠となった

そしてこの日は自分にとって、クラシック音楽の扉が開かれた日ともなったのだった

リパッティのシューマンとウルトラセブン最終回 (2)に続きますのでぜひ!

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ウルトラセブン第41話「水中からの挑戦」(テペト星人 テペト)

●問題作、名作に囲まれた脱力感いっぱいの作

しかしテペト。その前は、マゼラン星人マヤ、クレージーゴン、ガッツ星人。そのあとは、ノンマルト、第四惑星。問題作、名作が続くなかで、なんとも脱力した作品が、ぽつんとあるものだ

「河童に目がない、河童を恋人にしたいぐらい」の日本河童クラブの人たちが登場。(なのにこの人たち、河童(テペト星人)に遭遇したら、悲鳴をあげて逃走したが。。とみんなの突っ込みどころ1)。

Photo_37 クラブ員たちは、河童が出たという伊集湖にキャンプを張り、河童を見つけようとする。その描写が延々と続き、冒頭から、ローカル感、マイナー感がただよう

すでにその頃、ウルトラ警備隊は、伊集湖に落下した未確認飛行物体の調査を開始していた。河童の噂は、実は宇宙人、テペト星人だったのだ。

湖のロケは、津久井湖、一碧湖だそうだ。ダンが水中に引きずり込まれる。すると、白い煙が発生し、いつの間にか(実は最終回のたなびく髪のシルエットのシーンに向けて)ロングな髪になっているアンヌは咳き込み、フルハシに連絡。「助けてぇ~」と悲鳴をあげて、ボート上で気を失って倒れる

その後は、とくにコメントするまでもない展開。湖からホークに向けて発砲、銃撃戦。水上で卵状のものが割れて現われたテペト。水中でダンはセブンに変身。戦闘シーンは、セブン中盤からよくある、プロレスモードが入ったもの。

セブンがテペトを倒すが、まだボートで気を失っているアンヌに、水中から不気味な手が伸びる。が、それはダンだったらしく、その後二人は、ボートでデート。ダンは、ポロシャツになっている。ちゃんと本部に連絡しろよ~と、みんなの突っ込みどころ2

ラスト、河童クラブの3人は帰りの車で、「やっぱり河童はいない」「いや、俺たちの見たのは宇宙人で、河童はいるんだ」と議論。仲間の1人、竹村さんが殺されたのに、それでいいのか、と、みんなの突っ込みどころ3

まあこの作品、子ども向けとしては、河童をモチーフにしてどきどきさせる、ちょうどいい「頃合い」の作品なのだろう。(というか、あまりにセブン深すぎだったので、キャラを公募した企画作だったとか)

一般的にはこれぐらいが普通なのに、セブン全体が深すぎるのと、さらに前後の作品が際立っているので、ちょっと浮いてしまっている^^;

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第39,40話「セブン暗殺計画 前編・後編」(ガッツ星人 アロン)

●前編では一分の隙もないガッツ星人。後編の戦略の無さをどう解釈する?

Photo_36セブンには、前編・後編にわたる作品が3作あるが、その2作目。「ウルトラ警備隊西へ」以来、24作ぶりだ。

「セブン暗殺計画」。期待と不安が錯綜するタイトルだ。が、この作品、初めて見たとき以来ずっと、違和感がある。

■ストーリー(と違和感)

前編はガッツ星人の独壇場だ。圧倒的な強さ。さすが、「いかなる戦いにも負けたことのない、無敵のガッツ星人」(本人談・自分で言うか)だ。先兵として怪獣アロンを送りセブンと戦わせ、その能力を分析している。用意周到だ。

科学的な分析に基づいているから、死角が全くない。そして一分の隙もなく、セブンを倒す。ここまで強い敵に戦略的に動かれたらどうしようもない。絶望的な気分に苛まれていると、とどめを刺すように、十字架に磔にされ、前編が終わる。

ところが後編は、「あんなに強かったガッツ星人が、なぜ?」と思わせるほど、戦略的な「次の一手」がない。ナツコの持つ鉱石を奪おうとして間違ってイミテーションをつかまされたり、しつこくナツコの車を追い掛けたり、「攻め」の姿勢がない。

そして最後は、復活したセブンの攻撃を受け、ただ円盤のなかでうごめくだけであっさり敗れる。もう一度直接戦っても、状況は前編と同じで、セブンに勝ち目はなかったはずなのに。

■不可思議なガッツ星人の行動の真相は?

この謎を解くカギは、タイトルにあるとして仮説を立ててみた。

「セブン暗殺計画」。ガッツ星人は、セブンを暗殺しようと考えた。だから、最初に暗い夜の街を狙ってセブンをおびき出し、その後計画どおりセブンを倒した。ところが、セブンのエネルギーを尽きさせたものの、何かの計算違いで、「完全に殺す」ことはできなかった。

そこで時間稼ぎのため、「暗殺」を「公開処刑」に変更し、さらに地球人には幻を見せ、本体は別の場所に隠した。そのあと、急遽どうやったら「完全に殺せるか」を考えていた。しかし、なかなか完全に殺す方法がわからない。データ主義の戦略にありがちな弱みだ。

そうこうしているうちに、防衛軍にセブンを復活させる動きが始まった。当面はこれを阻止するしかない。だが、セブンは復活し、攻撃を受ける。前編のように、倒すだけならできるのに、あせって指揮命令系統がくずれ、あっさりやられてしまった。

このように考えると辻褄があって、自然な流れとなるのではないだろうか。

■注目のシーン

●前編のラストは、映画『猿の惑星』を彷彿させる。映画の主人公がラストシーンで崩壊した自由の女神を見つけるがごとく、荒地を行く隊員たちはやがて十字架に磔となったセブンを発見する。見ている側に与える絶望的な衝撃も、そっくりだ。

ダンと二人でガッツ星人と対峙するアンヌ。「ダメっ。。ダメダメ、しっかりしなくっちゃ」と自分を励ます。ダンに、「君は逃げろ」と言われると、「ダメダメ、絶対にダメよ!絶対逃げないわ!」と。さらに、「ダメダメ、あたしだって、たいした腕前なのよ!見くびらないでよ!」と気丈なところを見せる。が、最後は素直に、「はい」、とダンに従う。8回の「ダメ」がとっても^^ いつも宇宙人に遭遇すると、「きゃーっ」と悲鳴をあげていたアンヌ、今回は健気に頑張っているのが、かわぃぃ^^

ガッツ星人に言われたとおり、全く「相手にならない」ウインダム。かわいそうに、爆発、炎上してしまう。その後ウインダムは、平成ウルトラセブン1999年最終章6部作第3話「果実が熟す日」に出ているそうなので、生きていたともとれる。しかし、ダンはウインダムをカプセルに戻していないし、やはりここで一度死んでしまったのだろう。。なんだかとっても可哀そうです。。

「シーン」ではないけれど、ガッツ星人の声は、今なら「ヤミ金融の人ですか?」という突っ込みが入りそう^^;

けっこう不気味なシーンは多い。最初にダンが通報現場に向かったときに、無人の車のハンドルがまわって動き出すシーンとか。ナツコが車を降りてビルに戻り歩いていると、ガッツ星人の影だけが現われてつきまとわれ、最後はガッツが部屋の中に現われるシーンとか。ナツコさんの悲鳴がすごい。

●前編の、セブンとガッツ星人との戦いは秀逸。キングジョーに歯が立たないのは体力的にだったが、ガッツ星人に対しては、戦略で歯が立たず無力感が漂う。空をいっぱいに使い、岩場を下方から捕らえたアングルは、なかなかみごと。音楽も、無機質で前衛的な現代音楽ふうだし。この音楽は、先のナツコがつきまとわれるシーンでも流れる。

後編で初めてちゃんと話すナツコさん。ものすごい上品な日本語だ。相当なお嬢様らしいが、よく親にラリーでアフリカなどに行かせてもらえたものだ

セブンが隠されていた場所は、いずみがおか。防衛軍のディスプレイ上では、港区のど真ん中60年代とはいえ、あんなところが東京のど真ん中にあるのかい!

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第38話「勇気ある戦い」(バンダ星人 クレージーゴン)

●捨て身のセブンとアンヌのヤキモチ目線が見どころ

Photo_34初回放映時、この作品はあまり好きになれなかった覚えがある。それは、キングジョーの造形美と圧倒的な強さに惚れ惚れとしていたので、なんだかその二番煎じのような印象を持ったからだ

しかも、クレージーゴンは、頭でっかちで、足はひょろひょろと情けなく、腕も不必要に長く先がカニみたいで一言で言って「ブサイク」。今でこそ、それもまた味わいがあると思えるが、当時は拒絶する気持ちが強かったように思う。

「箱根山中に、原因不明の濃霧が発生。徐行運転中の自動車30台が消滅するという事件が起こった」(ナレーション)ところから、話は始まる。バンダ星人は自分たちの物資を使い果たし、クレージーゴンを使ってよその星に強盗(ダンの表現)に来ているのだ。

いっぽう、アンヌの友人ユキコの弟オサムは、心臓欠損症の手術を控えている。オサムは、ダンが来なければ手術をしない、とワガママを言っている。病室で「心臓の手術で死亡」という昭和43年5月16日(木曜)付の新聞記事を読んで「死ぬかも知れない」と悩む。そんな新聞置いとくなよと、誰もが突っ込みたくなるシーンだ。

ダンはオサムの願いを聞いて、病室に行ったのに、さらに手術にも立ち会う約束までする。オサム、一度来てもらったのだから、それで十分だろう。ダンも大人なのだから、そこまで面倒見ることはない。仕事はどうするんだ。その後もオサムのワガママ三昧は続き、ダンが業務と板ばさみになって、話はパラレルで進行する。

しかし、クレージーゴンも、キングジョーと同様、強い。セブンがロボットに弱い、というよりも、この2つのロボットが強すぎなのだろう。新型のスペリウム爆弾で、バンダ星人の宇宙ステーションは爆破したが、クレージーゴンはびくともしない。セブンも全く歯が立たない

最後、セブンは、縮小化してフルハシの武器の先端にもぐりこみ、自ら弾丸となって体当りでクレージーゴンを破壊する太平洋戦争末期の特攻隊のような悲愴な戦いだ。ここは、明らかに世田谷の砧公園だ。今もこのシーンの雰囲気を残している場所がある。

今回アンヌは、オサムの手術を引き受けたユグレン博士を空港に迎えに行ってから、ずっと私服でユキコさんと行動をともにする。空港からアンヌはモスグリーン、ユキコさんはオレンジの服。二人ともなかなかすてき^^ ユキコさんは、超丸顔で目に陰がある美人。全くウルトラシリーズは、美人だらけだ。

アンヌは高速道路でクレージーゴンに遭遇し、勇ましくも車を降りて発砲する。が、その後はクレージーゴンの長い手に車ごと捕まれて「ダ~ン、助けてぇ!」と叫ぶなど、またまた普通の女の子っぽい。

また、ラストのアンヌはかなりの見どころだ。ユキコさんとダンがいい感じになっているのを、前方から振り返って、にらむ目が怖い^^; タンポポをふっと吹き飛ばして、フンっという顔をして走り出す。ここまでアンヌのヤキモチを前面に描いたのは、これが初めてかもです

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第37話「盗まれたウルトラアイ」(マゼラン星人 マヤ)

●最終回を除いて最も好きな作品。60年代の空気感もいい

「盗まれたウルトラアイ」。オリジナルタイトル「他人の星」。最終回を除くと、初回放映時からずっといちばん好きな作品でした。

■ストーリー

「ウルトラアイを盗む」任務を遂行する、マゼラン星のマヤ。(風貌は、17、18歳ぐらいの日本人の女の子)。しかし祖国(星)は、迎えを要請するマヤを裏切り、地球に向け恒星間弾道弾を発射する。テレパシーでの会話で、必死に「この星で生きよう。この星で一緒に」と説得するダン。しかしマヤは絶望し、ダンにウルトラアイを返したのち、自殺する。

Photo_32 彼女のブローチを見つけ、「なぜ他の星ででも生きようとしなかったんだ。僕だって同じ宇宙人じゃないか」と悲嘆にくれるダン。ダンは、渋谷道玄坂から世田谷区大蔵四丁目の世田谷運動場まで歩いたのち、感情を押し殺し任務に戻る。。

■この衝撃の余波

1960年生まれの僕は、7歳でこの作品を見て、大きな衝撃を受けました。自分の星に裏切られ、自殺するマヤ。彼女に恋心すら抱いているのかと思わせるほど、一緒に生きようという想いを伝えるが、叶わないダン。この衝撃をいろんな人に触れ回っていた記憶があります。

「ウルトラセブンは深い!」「ウルトラセブンは、ただの子どもだましじゃない!」。。怪獣も宇宙人も登場しない、宇宙人の心情だけを描いた回すらあると。。

そして最終回でトドメを刺された僕は、次作の「帰ってきたウルトラマン」が、また「子ども仕様」に戻ったのを見て失望。。その後のウルトラシリーズはじめ、この手のモノは、ほとんど見なくなってしまった。。

小学生の間じゅう、ゲームセンターやスキー学校でジュークボックスを見ると、ついついマヤが自殺したときに押した番号、J-7を押す真似をしていました。

■60年代後半の爛熟した雰囲気

またこの回は、当時の風俗・文化、時代の空気が漂ってくることでも印象的です。

本作放映時の1968年は、「昭和元禄」といわれた年。ミニスカート、サイケ、ゴーゴーなどが流行し、高度成長のピークが、爛熟した時代の気分をかもし出していました。いっぽう、70年安保問題、ベトナム戦争への反戦ムードも高まった、キナ臭い時代でもありましたね。

もちろん、小学2年生の僕は、そんなことを正確に理解できる年齢ではありません。しかし、当時、新宿と池袋を通って電車通学をしていたので、文京区春日通りでの学生と機動隊の激突シーンや、新宿西口に集結していたヘルメットに白マスクの大学生なんかを、目の当たりにしていた。時代が胎動している空気感は、身体で味わっていたのでしょう。

■K地区=渋谷と、過去の時代と場所への憧憬

残念ながら、本作の舞台となるK地区(=渋谷界隈)は、小学校の頃は新宿に比べるとたまにしか行かない街でした。前半に出てくる、今はなき懐かしの東急文化会館、五島プラネタリウムに初めて行くのも、中学時代の初デートを待たねばなりません。。(この回に感動して行った訳ではなかった気がしますが。。)。

「ボーリング場にジャズ喫茶、地下に潜ればアングラ・バー(アンヌ)。隠れ家にはもってこいの地域(キリヤマ)」とは、現実そのままの設定なのでしょう。

自分は、「二度と行けない過去の時代と場所」への憧れが、かなり強い。そのなかでも、あの頃、60年代後半の渋谷や新宿を、「若者」として過ごしてみたかった、という想いは、最も大きいものかも知れません。

■アングラバー?「ノア」

そして、本作の主要な舞台となるのは、そのアングラバーの範疇に入ると思われる、「ノア」。アナログな射撃のゲームが懐かしい。

ここで踊っているマヤは、白いワンピースに白いブーツ、おでこを出したストレートロングの髪に少しだけ卵型の丸顔。デビュー当時のアグネス・チャンに、暗い表情以外は、そっくりです。

二度めにダンがノアに行ったときは、全員がウルトラアイを装着していて、音楽を止めるとともに、全員でダンを襲う。このシーンのシュールさも、また味わい深い。

■最後にいくつか。。

もちろん、いつになく汚い言葉でソガを罵倒するアマギってこんな性格だったっけ、とか、任務をほっぽって勝手な単独行動を行うダンに懲罰はないのか、とか突っ込みどころはいくつかあるが、この際どうでもいいでしょう。

この回で納得いっていないのは、ラストの短調基調の音楽が、急に明るいセブンのテーマになって終わるところだけです。

しかし、mixiのウルトラセブンのコミュで、「ジュークボックスのボタンに、「I」がなかった」というコメントがあり、それは今回、初めて気付きました。祖国の「I」=「愛」がなかったということなのでしょうか。。そしてJ-7とは、Japanでセブンに会えてよかった。。とか??

■↑この謎が解けました

ジュークボックスのキーは、数字の「1」「0」と混同しないように、アルファベットの「I」「O」がなかったようですね。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第36話「必殺の0.1秒」(ペガ星人)

●このモチーフはウェーバーの歌劇『魔弾の射手』のものか

いきなり、射撃選手権のようなシチュエーション。ソガと参謀本部代表のヒロタが、同点決勝だ。でも会場は、掘っ立て小屋に荒れ地、みたいな殺風景な場所。いったい何の大会だろう。

ソガは肝心なところで足をひねり、ヒロタが優勝する。ソガに嫌味を言うヒロタに、「嫌な感じ」とアンヌ。またまた普通の女の子っぽい。

実はヒロタは、「優勝できるなら友達を裏切っても、魂を悪魔に売ってもいい」と言って、何物かと取引をしていた。そのせいで、獲得した優勝だったようだ。

なんと!これはカール・マリア・フォン・ウェーバーの歌劇『魔弾の射手』のモチーフだろう。このオペラは、ボヘミアの森林保護官の元に、マックスとカスパールという2人の名射手がいたが、カスパールは、すでに悪魔のザミエルに魂を売っていた。。というシチュエーションで始まるのだ。

ソガとヒロタは、来日する人工太陽計画の責任者、リヒター博士の護衛を命じられる。

囮(影武者)のリヒター博士を守るなかで腹を銃で打たれたソガは、メディカルセンターで手当てを終了する。が、手当てが終わっているのに、Yシャツとネクタイのままで、Yシャツの腹の部分は血がついたままだ

いったいどういう手当てなのか。そんな状態なのに、ソガはまた出動する。すごい体力と精神力。だがソガはヒロタに捕らえられ、円盤に運び込まれてヒロタと同様、ペガ星人に操られるハメになる

操られたままポインターを運転するソガ。毎度のごとく、あまりに様子がおかしく、隊員たちに一発で疑われる。そして自らペガ星人に成り代わった発言をしてダンを襲うが、後ろからアマギに打撃をうけてノビる。なんPhoto_29というマヌケな行動。

ポインターは岩肌に激突して(明らかにミニチュアのカーで、サンダーバードのようだ)、ソガは正気に戻る。そして西部劇のようなヒロタとソガの対決。ソガの勝ち

セブンは円盤に乗り込み、「お前の星へ帰れ」と直接ペガ星人に警告。ブラスによるコミカルな曲調で、映画若大将シリーズのエンディングのような音楽とともに、円盤を爆破する。

本作は、宇宙人に操られた同僚を殺さざるを得なかったソガの苦悩を描こうとしたのだろうが、印象に残らない

前にも書いたが、セブンのポール星人(25話)からガッツ星人(39話)のあたりは、名作とイマイチな作品の落差が非常に大きい

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第35話「月世界の戦慄」(ザンパ星人、ペテロ)

●ダンを疑うキリヤマはひど過ぎ & ダンの無事を祈るアンヌがいじらしい

月面が舞台となる本作品の放映日は、1968年6月2日。アポロ11号によって、人類が初めて月面に第一歩をしるした1969年7月20日の約1年前である。世界的にも、月面着陸への関心が高まっていたさなかの作品だ。

話は、第13話「V3から来た男」に続き、キリヤマとクラタの友情が前面に描かれる

月基地で原因不明の爆発。キリヤマとダンはホーク1号で、クラタとシラハマも月に向かう。久しぶりの一緒の出陣に、旧交を温める、クラタとキリヤマ。なんでも、3年前にザンパ星人の船団を全滅させたとき以来だそうだ。

しかし、あやしいモノを見つけるといきなり攻撃する地球防衛軍のことだ。3年前のことは、地球人側に正当性があったのかは、非常に疑わしい

キリヤマのライターの火が燃え過ぎる。酸素が流れ過ぎだとか。計器異常が起こる。キリヤマは、「ダン、おまえ、まさか」と部下を疑い、疑惑の目で見る。さらに「この中には二人しかいない」と。

しかし、あんまりな話だ。キリヤマはビラ星人のときも、外部の人間の言うことを信じてダンをいきなり独房に閉じ込めたが、今回もひど過ぎる。例え入隊のいきさつが唐突だったとしても、いったん入れたなら部下を信じないとな~。

実はこの原因は、シラハマを2日前に殺して化けていた、生き残りのザンパ星人の遠隔操作によるものであった。シラハマの姿のザンパ星人は、月面基地でクラタを襲う

Photo_26あっさりザンパ星人を倒すと、ペテロが現われる。月での人間の動きは地球とあまり変わりがなかったが、セブンの動きは、「月では重力が軽い」ということを反映させたものだ

急に夜になり、零下180度の月の夜に苦戦するセブン。戦闘シーンが長い。隕石が落ち、その光のエネルギーで立ち直ると一気にワイドショットで倒す。

今回はダンを待ち、笑顔で出迎えるキリヤマ。クラタとの友情を確認し、エンディング。

本作で特徴的なのが、アンヌの描かれ方だ。まず、調査命令が下る最初のシーンからして、一人だけメディカル服。計器異常のときは、本部で不安そうにうつむき目を伏せる。そしてセブンの危機では、外で心配そうに月を見上げる。その月に暗雲がたなびく。ラストでもう一度月を見上げ、「帰ってくる、きっと帰ってくるわ」とつぶやく。

登場シーンはすべて、銃後で恋人の安全を願っている、ただの女の子のような存在としての扱いだ

最後に、一つ気になっているのは、ザンパ星人の命名。沖縄の残波岬(ざんぱみさき)と関係があるのだろうか

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第34話「蒸発都市」(ダンカン)

●アンヌの怖い表情と冷たい目が珍しくていいかも^^

第六管区からの帰還中、ダンとソガはゾンビのような工事作業員に職務質問をしたところ、中型マイクロバスの後部から発砲される。車種は、フォルクスワーゲン。そして、ダンとソガはポインターごと消されてしまう

どうやら一波乱ありそうだな」って、前回に続いてまたですかキリヤマさん・・・( ̄  ̄;) もう十分、一波乱あったじゃないですか。

翌朝、出勤途中のサラリーマンやOLの前で、第六管区のビルが次々に消えていく。第六管区は丸の内界隈のようだ。消えた部分に泡が発生している。「よし、撃ってみろ」とキリヤマ。

今回に限らないが、怪しいモノを見つけたらすぐ攻撃するのは、いかがなものか。この地球防衛軍のスタンスが、無用な戦いを生んでいるように思うのだが。

ポインターでタケナカ参謀のいるホテルに向かう、私服のフルハシとアンヌ。アンヌの黄色いワンピースは、なかなか素敵^^; 

街もスモッグや排気ガスでくたびれてるんだよ。・・・人間なら・・・<おらは死んじまっただ~>ってところだな」とフルハシ。ザ・フォーク・クルセイダーズの「帰って来たヨッパライ」の歌詞が、流行語として定着していたことがわかる

3人は、真理アンヌ扮する霊媒師ユタ花村を通じ、宇宙人より、「我々は一時的な宇宙乱流を避けるために、しばらく地球の住人となる。住むためのビルを頂戴し、居住区を決めた。居住区に近づかなければ仲間は返すが、邪魔をしたら命は保証しない」というメッセージを受ける。ある意味、紳士的だ

ウルトラ警備隊は居住区を探すことになった、というナレーションが入る。なぜそう決めたのか。敵の能力を考えると、探すこと自体が大きなリスクだ

ロケ地の箱根で、「これ以上探しても無駄だよ。基地に帰ろう」というフルハシ。「ずいぶん冷たいわね」と、アンヌ。

しかし、ポインターにひじをついたアンヌは、珍しく冷たい目をしている。ダンを心配しているのだろうが、こんな怖い表情と冷たい目は、全編を通しても珍しい

そして、フルハシの飲んでいたコーラのビンをもぎとって、「よくこんなものが飲めるわね」と中身を捨てる。アンヌの別の魅力、発見かも^^

そこに消えていたビルが、忽然と現われる。宇宙人との約束を破ってダンやソガを探すアンヌもアンヌだが、それを結局は許すフルハシや防衛軍もどうなんだろう。指揮命令系統、甘過ぎ(-_-;

宇宙人は、約束を破ったということで、捕らえたダンをセブンに変身させ、街を破壊させる。宇宙人のほうが理にかなっている

しかし、ここで居住区のビルを破壊しても、あまり意味がないように思う。だって、自分たちの居住区でしょ? 1人だったらこんな大きな居住区いらないし、どれぐらい人数いるのか知らないけれど、自分たちで破壊してどうすんだろう

ところで、セブンが敵に操られ、破壊活動をするのはこれが初めてPhoto_25な? 

怪獣ダンカンは、目が赤いのが不快で、気持ちをざらざらとさせる。でも動きはかわいらしい。キャラの設定が甘いような気がする

正気を取り戻したセブンは、、あっさりエメリウム光線でダンカンを倒す。泡になって溶けてしまうと、砂塵のように風とともに消えてしまう。この描写は、プラチク星人と似ている

う~ん。これもイマイチな作品。セブン中盤は、画期的な回もあるいっぽう、イマイチな回も多いなあ。。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第33話「侵略する死者たち」(シャドウマン)

●うごめく死者の影が不気味。セブンはなぜか弱い。

パリ本部より極東基地に、機密書類が運ばれた。同じ頃、奇怪な事故が頻発する。アマギもポインター走行中、ふらふらと飛び出した男をはねてしまう。しかし、通行人をはねたのに、何も問われない。身分は「国際公務員」的な特権階級なのだろうが、世間からの批判は出なかったのだろうか

次々に被害者がメディカルセンターに運ばれ、9人が死んだ。対応しているのは、アンヌ。「死んだわ」と、冷静だ。これまでアンヌは、医者なのか看護系なのか今一つよくわからなかった。が、本編の描写を見る限り、やはり医者なのだろう。

ひし美ゆり子著『セブン セブン セブン』のこの回のページにも「このへんでもう一度確認しておきますが、アンヌはメディカルセンターに勤務するドクターなのです」と書いてあります^^ この回でそう判断するのは、正しいタイミングだったようだ。

近くの病院では、身元不明の10体の解剖用死体が、盗まれていることがわかる

ただのいたずらとも思えない」。しかしキリヤマさん。いつも当たり前のことを言うの、そろそろ考えましょうよ。どう考えても、部下たちの酒席のネタになっているはずだ。

死体を見張らされるダン。嫌な役目だ。壁に影が映って、うようよと動き出す。かなり不気味。アンヌのメディカル部屋のドアも急に開き、影が入ってくる。ブラコ星人のときと同様、「きゃぁーっっ」と悲鳴をあげるアンヌは、相変わらず、一般人みたいでかわいいフジ隊員はタンスからケロニアが出てきても、もっと落ち着いてたぞ

Photo_24 この死体と影は、侵略者が操っていたものだった。死体から抜け出した影は、世界中の防衛軍の秘密基地の所在地が明記されているマイクロフィルムを盗み、電送する。影だけが動きまわってるのは、相当怖い

ダンはセブンに変身するが、透き通った死体が出てきてセブンを縮小化、コップに閉じ込めるセブンは光線で無理矢理火事を起こし、消火活動中にコップごと蹴飛ばされて、ようやく脱出。あれあれセブン、小さくなったら、そんなに非力なの?

宇宙への発進を命じられる、ダン。

「アンヌ、あとを頼む」

「ええ」

向き合う二人のアップは、なかなかよいシーンだ。

宇宙で、セブンは捕らえられ、カプセルに入れられ連れ去られる。ショスタコーヴィチふうの金管と打楽器の不安をそそる音楽から、ホークが現われると一転して勇壮な「ウルトラ警備隊の歌」が高らかに鳴り響き、セブンも脱出し「ウルトラセブンの歌」とともに撃破。このあたりの3曲のつながりは、BGMの流れとして出色だ。

ラスト、自分の影に驚きスーパーガンを向けるソガ。お約束だ。

無事現われるダン。こいつう、と小突き回され、電話を取った間抜けな顔が静止して終わる。萩本欽一さんにそっくり^^;「太陽にほえろ!」かい! あれ、でも「太陽にほえろ!」ってこの頃まだやってなかったよね。このパターンのエンディングは、セブンが先だったのか!

しかし、影がやたらと怖いが、あとは地味な展開。今回に限って、なんでセブンがこんな弱いのだろう。ガッツ星人はものすごく強いから、十字架に架けられるのもわかるが、姿も現さない侵略者に、二度も捕らえられるなんて!!

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第32話「散歩する惑星」(リッガー)

●「空間X脱出」とモチーフが似過ぎでは。。

「ウルトラマン大全集」(講談社・1987年刊)によると、第32話は、「必殺の0.1秒」となっている。しかし、昨今のデータによると、第32話は「散歩する惑星」今回その放映に合わせて書いている東京MXTVの放映も、この昨今のデータ通り。なので、当ブログでも、これに準ずることとする。

宇宙に島(小惑星)が飛んでいるのを発見する、フルハシ、アマギ、ダン。島からの怪光線?によって、ホーク1号ごと島に引き込まれてしまった。

気が付く3人。富士山が見えるので、一瞬ここは地球かと思う。だが、地球のものではない物質を見つけ、ここが小惑星と気付く。「散歩する惑星ですよ」、とダンの冗談。というか比喩表現。

地球のようだが地球ではない何処か。子ども心に冒険心をくすぐられるパターンだ。しかしこのモチーフ、「空間X脱出」(ベル星人)に似ている。

小惑星の基地のような建物に入る3人。しかし閉じ込められてしまう。これもありがちなパターンだが、なぜ未確認の怪しい建物に入るときに、閉じ込められるリスクを想定して行動しないのか。何度も同じ失敗を繰り返し、学習しないよな~。

あと53分で、時限爆弾であるこの小惑星ごと、防衛軍の極東基地にぶつかる。透明の大きな作戦地図の上を、ミニチュアの島が移動しているのが、何度見ても愉快だ

突如現われるリッガー。電磁波のために、セブンに変身できないダン。ここで3種類めのカプセル怪獣、アギラが初登場だ。双方、恐竜っぽい風体なので、格闘が古風。

ダンは基地を爆破し、ようやく電磁波が消え、セブンに変身だ。地球では、小惑星の爆破用に検討していた新兵器キリーの使用をやめ、キリヤマたちが再度救出に向かう。しかしセブンに変身中のダンが見つからない

「爆発するぞ。引き上げろ」とキリヤマ。

「でも、ダンが」とアンヌ。

「時間がないんだ」と、キリヤマ。

結局、ダンを置き去りにして脱出する。この展開も、「空間X脱出」と同じだ。

この話、ごくごく普通というか地味というか並の作品だ。さすがに、毎週毎週50話近く考えるのも限界なんだろうと思うと、まあ、こんな中休みみたいな話があっても仕方ないのだろう

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ウルトラセブン第31話「悪魔の住む花」(宇宙細菌ダリー)

●15歳の松坂慶子にあやつられるアマギに感情移入。。

セブン全49話の中でも、最も有名な作品の一つ。ゲストの松坂慶子さんは1952年7月生まれだから、1968年5月放映の本作出演時は、15歳。当時本作を見た日本中の小学生男子が、全く無名な存在の彼女に萌えたことは、想像に難くない。

私自身も、 「ひとりぼっちの地球人」 「盗まれたウルトラアイ」とともに、勝手に「叙情三部作」と名付けている、昔から好きな作品です。

美しい花々のなかを駆け回る、楽しそうな3人の少女。メルヘンチックなオープニング。カオリは、落ちてきた花びらにキスしたとたんに倒れる

民間人の体調不良なのに、カオリはなぜか地球防衛軍に運ばれる。カオリは、急激に血小板が減る病気にかかっていて、その原因は宇宙細菌ダリーの仕業だった。ダリーが巣食っているせいで、カオリは吸血鬼となり、看護婦を襲う。そして、アマギを背後から棒で殴り、微かに笑う

その後もカオリは眠っていたかと思うと、基地内を徘徊する。口から白いガス状の気体を噴霧し、基地の隊員はじめ、キリヤマとアンヌも倒す。(のちに、「松坂慶子さんの無名時代の映像」として、テレビでさんざん採り上げられたシーンだ。ここで笑いをとるとは、に忌々しい

そしてカオリは、まだケガの癒えないアマギに今度は明確に微笑みかけ、あやつるように連れ去る。アマギがお気に入りのようだ。かなり萌える。真夜中の遊園地、カオリとアマギは、メリーゴーラウンドに2人で乗る。幻想的なシーンだ。

魅力的だけれども、自分の身を滅ぼすかも知れない悪魔のような女。。そうわかっていても、つい言うなりになってしまう。そんな男ごころ、よくわかります^^; 

駆けつけるソガとダン。一人、木馬の上で倒れているアマギ。逃げ去るカオリにショック弾を撃つ。悲鳴をあげて倒れる。このへんの悪女な感じもまたいいかも。。

彼女を治してやってほしい、と医師に必死に懇願するアマギ。完全に妖しくも美しいカオリの「とりこ」となってしまっている。ミクロ化したセブンは、カオリの体内でダリーを倒し、一件落着。(セブンの記述はそれだけかい)。

ラストシーンがまたいい。リハビリ中なのか、メディカル服のアンヌとカオリが花畑にいるところに、ダンとアマギがポインターで現われる。アマギを見て、「あの、お会いしましたわ。どこかで」、とカオリ

ダンにダメ出しされるまでもなく、首を振るアマギ。いっときの恋心を押し殺し、任務を優先させるストイックな精神が清々しい。しかし、すっかりアマギに感情移入している視聴者は、なんとももどかしい。

真っ赤な花を一輪プレゼント。弦のトレモロとハープのアルペッジョがクレッシェンドし、その花のアップで終わる。

ウルトラセブンでは、基本的に「地球人と宇宙人との共生」がモチーフにある作品が見応えがあるのだが、この作品だけは特別です(笑)。

美少女は永遠ですね。7歳だった初回放映時も、40代の今も、感想は全く変わりまへん^^;

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ウルトラセブン第30話「栄光は誰れのために」(プラチク星人)

●迷惑な新参者なのに殉職扱い?

キリヤマ隊長より、野戦訓練の指示が下る。警備隊員服には似合わないベストを上から着て、実射を行うフルハシとアマギ。隊員服には防弾機能などあるはずなのに、このベストは何の意味があるのだろう。寒かったのか。

「そんな撃ち方で敵を倒せるんですか」と、笑いながら現われるアオキ。こんな不審者に、身分も問い質さずに銃を貸すフルハシとアマギはいかがなものか

アオキは、警備隊員の候補なのだそうだ。とにかく手柄を立ててのし上がりたいアオキは、見掛けた宇宙船を報告せず、さらにマグマライザーにわざと発信装置を付けてプラチク星人に奪われ、実弾で攻撃されるハメに。自分でお膳立てした苦境。アオキは、マグマ奪還の先兵となるが、「栄光は俺がつかんだんだ」と言う間もなく、銃弾に倒れる。

マグマに乗り込むダン。現われたプラチク星人に、両手で背中を痛打される。人間っぽい打撃だ。しかしプラチク星人とは、プラスチックから命名されたようだが、ネーミングが安易だ。また前回のプロテ星人と、名前も声も風情もやや似ており、印象が薄い。

セブンにやられ、許しを乞うプラチク星人。それを見て敵に背を向け、飛び立とうとするセブン。いくらなんでも、それはあり得ないでしょう。案の定、噴霧液を浴びて、固められてしまう。が、すぐに復活。

遠景からのショットでは、一方的に打撃を加えていたように見えたセブン。しかし意外に苦戦していて、両者倒れながら両腕で力比べ。この一連の対決シーンは、バド星人の回同様、当時全盛だったプロレスを、相当参考にしているだろう。絶命し、砂の中で風化するように骨になるプラチク。音楽ともども不気味だ

死ぬ間際、「栄光が欲しかった」とすべてを告白するアオキ。バカヤロウと殴るダン。だったら、生きて償いをするんだ、と。背後には、ゾンビのように骨だけになっても立ち上がるプラチク。これを撃ち償いだというアオキは、そこでこと切れる。

ラストでメンバーはアオキを殉職的に扱う雰囲気だったが、どう考えてもただの迷惑な新参者でしかなかったように思える。セブンもテコ入れのために、サイドストーリーに力を入れた回を作ったのだろうが、第13話「V3から来た男」と同様、「地球人と宇宙人の共生」という本質にエピソードが薄い回は、どうもイマイチだと思う。

ロケ地は、次作の「悪魔の住む花」ともども、千葉県の館山だそうだ。次作は、花畑が重要なモチーフになるので納得。が、今作のラストシーンの右上、背後に海が見えるのは、野戦訓練場としては違和感があるのだが。

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ウルトラセブン第29話「ひとりぼっちの地球人」(プロテ星人)

●ラストの春の風がなんとも幻想的な作品

本作は、「悪魔の住む花」「盗まれたウルトラアイ」と並んで、昔から好きだった作品です。これら三作を、勝手に「叙情三部作」と名付けています。完成度の高い作品だと思います。

京南大学が、教育機関としては初めて科学観測衛星の打上げに成功した。リードしたのは、ニワ教授。その助手は、イチノミヤ。ソガの婚約者でこの大学の英文科2年生であるサエコが、物音がした研究室のドアを開くと、一瞬、宇宙人の姿が。。

いっぽう警備隊内では、アンヌが「ね~、ソガ君?」と、婚約者の声真似をしてソガを冷やかす。

しかし2007年の感覚だと、大学2年生と婚約とは、かなり違和感がある。が、実際のサエコさん、どう見ても大学の助手クラスの風貌だ。当時の「女性の大学生」という存在は、今で言えば、助手か研究者ぐらいのイメージだったのだろう。

(とも思ったが、同じ時代の同じ東宝の若大将シリーズで同じ大学名の京南大学の女子大生は、そうでもなかったかも^^;)

イチノミヤは、ニワ教授が宇宙人だと知りながら、師事している。自分の電送装置を認めてもらい、優れた宇宙人の科学者として尊敬しているのだ。そして自分を認めてくれなかった地球から、脱出したがっている。

Photo_16本作の見どころの一つは、大学構内でのセブンとプロテ星人の幻想的な戦闘シーンだ。いつもの、夜。ティンパニが不安をあおる。セブンが迫ると姿を消すプロテ星人。上空に首から上だけを現わし、それを見上げるセブン。印象的なカットだ。

アイスラッガーで首を切られても、そのまま姿を消してまた現われる。両者姿を消し、交錯して現われる。左右から二体に挟まれ、攻めあぐねるセブン。虫の蠢くようなプロテ星人の声(音)が響く。

この戦い、いつまでも私の抜け殻と戦っているがいい」というニワ教授(=プロテ星人)の一言で、その実態が明かされる。

そして、プロテ星人の目的が地球侵略だと分かり、イチノミヤは地球を守るために、プロテ星人の乗る電送装置に飛び込み、心中したかたちになる

イチノミヤが、自分が利用されたと気付く前と後の心理は、納得感があり共感できる。だから、子供心にもこのシーンは、非常に勇ましくも痛ましく、儚さを強く感じたものだった

たぶん大学の屋上に定時の鐘が鳴る。ソガは、イチノミヤのことを考えている。どこかで生きているかも知れない、とダン。

そして、ラストは冒頭と同じく、サエコが研究室を通りかかるシーンだ。物音がする。「また宇宙人がいるのかも知れませんよ」。とのナレーション。しかし、中は白いレースのカーテンが揺れているだけだった。。「さっきの物音は、どうやら春風のいたずらだったようです」。。でエンディングとなる。

なんとも幻想的なラストシーンだ。「そこにはただ風が吹いているだけ」。。その風は、イチノミヤがもたらしたものだったのか

実際の放映日も、春ただ中の4月21日。春の風を妖しく感じるようになったのは、この一編の影響もあるのかも知れない。。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第28話「700キロを突っ走れ!!」(恐竜戦車・キル星人)

●初のオフデートのダンとアンヌ&企画は斬新だが意図不明の恐竜戦車

Photo_13サハラでのラリーの映画を観る、ダンとアンヌ。なんと映画館でデートだ。任務及び任務の延長ではない、純然たるデートはこれが初めてだ。二人の仲は、だいぶ進展してきているようだ。しかしダンが食べている超特大の煎餅、最近は見掛けない。

そして映画のあとは、遊園地(今はなき向ヶ丘遊園)だ。綿菓子食いながら、コーヒーカップに乗っている。ラリーで運転しているつもりになって、やたらハンドルを切ってコーヒーカップをぐるぐるにまわすダン。アンヌも大変だ。しかし、コーヒーカップデート。隔世の感がある。

さて本編。スパイナーを実験場に輸送する車が、途中、何物かに襲われる。そこでダンとアマギがラリー出場車を装い、この爆発物を運ぶ任務に着く

途中、人間爆弾は突進してくるわ、追い抜かされた車が地雷に合うわ、と危険なことばかり。(しかし突っ込んで来たバイクをいきなり撃つか、ダン。なんで人間爆弾だと分かったのか)

アマギは脚を負傷し、「怖いんだ、怖いんだよ」とダンに言う。アマギは子供の頃、近くの花火工場が爆発して、うちも人間もバラバラになったのだった。それ以後、爆発物には足がすくむのだそうだ。

アマギは、ベル星人のときも、スカイダイビングを怖がっていた。幼児期の爆発事故のトラウマ、というより基本的に怖がりなのだろう。なんで防衛軍を志願し、採用されたのか不思議だ。

怪しい1号車を見つけ、夜の森のなか、車を降りて捜索するダンとアマギ。物悲しげなバンジョーの音と焚き火。。。結局見つかったのは、キリヤマ始め、ソガ、フルハシ、アンヌだった。登山服の風体の4人、こっちのほうがよっぽど怪しいぞ

実験直前に、いきなり現われた恐竜戦車とセブンの戦いは、なかなか見応えがある。尻尾で全身を何度も痛打され、腕をキャタピラで踏まれたあげく、戦車部分からの発砲も受け、苦戦する。

この恐竜戦車、子供の頃は強烈なインパクトがあった。仲間うちでも「かっこいい」という扱いを受けていた。確かに、恐竜と戦車を結び付けたのは、斬新だ。

だからこそ、「アマギの臆病を直し防衛軍魂を描く」ことに主眼が置かれているこの話に使うのは、もったいなかった。ここは地味な怪獣ですませ、恐竜戦車という特異なキャラは別の回にまわせばよかった気がするのだが

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第27話「サイボーグ作戦」(ボーグ星人)

●騎士のような姿はかっこいいがイマイチなボーグ星人

ソガの友人、地球防衛軍の「ただの」通信隊員、野川。婚約者の早苗(宮内恵子。のちの、牧れい。アンヌの東宝の同期だそうです)と、オープンカーでデート中。しかし、朝日沼のあたりで、宇宙船を操る怪しい女に、車ごと念力でさらわれる。 

野川は、地球人の女に化けたボーグ星人に改造手術を受け、サイボーグとされてしまう。そして、プレート弾を防衛軍に仕掛けるように命じられる。

早苗の前に現われる野川。しかし、地球人に化けた宇宙人は、すべからく無表情で抑揚なく話す。自ら、怪しいということを暴露しているようなものではないか。もっと研究して、笑顔や愛想の一つも繰り出すような工夫をする宇宙人はいないのだろうか。

防衛軍での野川の行動も、怪しいことおびただしい。さらにダンに見つけられると、あっさり正体と目的を話す。ダンと格闘になるが、明らかにダンより強い野川

ダンはブラコ星人とは対等に力比べをしていたからダンの力はセブン並みなのだろうと書いたが、ここではなぜか人間並みの力しかないようだ。

しかしボーグ星人、女に化けられるのなら、自分で野川に化けて潜入すればいいのに。自分たちからは、犠牲を出したくなかったのだろうか。なのに野川を裏切り者として始末するために、後から自ら乗り込んでいる。なんだかなあ。

朝日沼に出動するホーク。勇壮な出撃のテーマ曲、「ウルトラ警備隊の歌」がかかる。

Photo_18 西洋の騎士のような姿を現すボーグ星人。対峙するセブン。ボーグ星人、あと1個回収できないプレート弾は「おまえに付けてあったのだ」と言って笑う。なぜそれをバラす。また、重厚な姿なのに声が化けた女のまま?で、違和感がある。あっけなく、アイスラッガーで首を切り落とされ、絶命。

そして、野川と早苗のチャペルでのウェディング。車でアキカンを引きずる風習は、いつ始まっていつ終わったのだろうか。

う~ん。イマイチな作品だなあ。。しかもボーグ星人、って、もしかしてサイボーグの「ボーグ」?!

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第26話「超兵器R1号」(ギエロン星獣)

●血を吐きながら続ける哀しいマラソン

「それは血を吐きながら続ける哀しいマラソンですよ」。セブン全編を通して有名な台詞の一つは、この回に登場する。

セガワ博士、マエノ博士をメインスタッフとして、惑星攻撃用の新兵器R1号が開発された。新型水爆の8,000個の爆発力を持つという。

実際の侵略者に対してはこれを使用すればいいし、保有していることを知らしめるだけでも、全宇宙に対する侵略の抑止力となる。そのためには、実験してアピールする必要がある。まさに、世界の大国を皮肉ったストーリーだ。

マエノ博士は、核実験の場所を、シャール星座の第七惑星ギエロン星に選ぶ。しかしマエノ博士、美人だ。田村奈巳という、東宝のアンヌの先輩だそうだ。ウルトラシリーズには、宇宙人と同じぐらい?東宝のきれいどころが次々と繰り出される。

実験は成功。ところがギエロン星には生物がいた。鳥のような風貌のギエロン星獣は、復讐のために地球に降り立つ。ティンパニを主体とした音楽(M-14,15あたり)は、なかなかに緊迫感があって、好きな曲だ。

Photo_19 ギエロン星獣は、R1号の放射能の灰を撒き散らす。セブンが登場し、黄色や赤の花が咲き乱れる地が戦場となる。セブンは右腕をやられるが、容赦なくギエロン星獣の腕をもぎ取り、投げつける。そしてアイスラッガーを直接手に持ち、首をかき切る

美しい自然のなかで、あえて核実験の犠牲となったギエロン星獣を残酷に殺すことで、戦いの悲惨さを浮き立たせているのだろう。

メッセージがストレートなので、わかりやすい話だ。でも、わかりやす過ぎるから、これがセブンでなくても、他のシリーズでも成立するような話かとも思う。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第25話「零下140度の対決」(ポール星人)

●あまりに印象的なポール星人登場シーンと、アンヌの母性がいい

基地周辺が原因不明の異常寒波。零下112度だそうだ。これでは、人間もたまらない。さらに、「光の国から来たウルトラセブンは普通の人間以上に寒さに弱かった」という趣旨のナレーションが入る。

セブン全作品のなかでも、最大級の危機だ。存亡の危機に見舞われる地球防衛軍。ヤマオカ長官は、使命と人命との板ばさみになるが、最終的に人命を尊重する決断を下すまでに至る

ダンはエンストしたポインターを乗り捨て、吹雪の中を歩き出す。「あったかい珈琲があるわよ。早く帰ってらっしゃいよ」というアンヌ。まるで、同棲中のカップルみたいである。

しかし寒さに苦しむダン。いっぽう基地の地下で、凍死しそうな隊員に向かってアンヌが叫ぶ。「眠ったらおしまいよ。身体を動かすの! 起きて! 起きなさい!! 」この声がこだまして、ダンにも届いてくる。アンヌの母性を感じさせ、なかなかいい

そして女声ハーモニーとともに、オレンジ色の炎をバックに現われるポール星人。頭と手と足だけで胴体がなく、操り人形のように空中で揺れている。ダンがオレンジ色のネガになってゆがむ。ポール星人の独特な甲高い声と、ハッハッハッハという笑い声

その後ポール星人は、2度このパターンで登場する。当時の小学生は、みんなポール星人の台詞を暗唱して、この声を真似て遊んでいた。セブンを代表する、非常に印象的なシーンだ。

Photo_7太陽に向かって飛び、エネルギーを補充して戻ってくるセブン。また例の女声。これは、ポール星人ではなく、炎と太陽の象徴だということがわかる。

ホーク4機でガンダーを攻撃する防衛軍は、なかなか見ものだ。アンヌもしっかり編隊飛行の一翼を担わせてもらっています^^

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第24話「北へ還れ!」(カナン星人)

●フルハシ母が泣かせる人情もの

母が病気と聞き、北海道に帰郷するフルハシ。でもそれは、牧場を継がせたい母親の嘘だった。

「セブン セブン セブン」(ひし美ゆり子著)によると、ロケ地は清里だとか。そう言えば、冒頭の高山をバックに走る2両連結の列車のシーンは、国鉄小海線を走っていた蒸気機関車C56の、有名な撮影ポイントのような気がする。

また、駅も言われてみれば清里駅のような気がしてくる。自分はこの放映の翌年から4年間、小学校の林間学校で清里に行っていたので、なんとなく雰囲気に記憶がある(確かではありません)。

フルハシ母は上京するが、フルハシは北極上空での事故の調査に行き、ホーク3号が操縦不能になってしまう。このままだと、民間航空機と20分後に衝突。自爆装置をセットして脱出しようと試みるが、脱出装置も故障。このままでは死んでしまう。

緊急でフルハシ母を呼ぶキリヤマ。宿舎で相撲を見ているフルハシ母。「寄り倒し、柏戸の勝ち」、とのアナウンス。上著によると、大鵬対柏戸戦とのことだが、大鵬、というアナウンスはないし、画像では判別できない。

放映は昭和43年3月17日、大阪場所中で大鵬は全休。撮影はそれ以前のはずだが、1月東京場所、前42年11月九州場所ともに、大鵬が途中休場しているとの資料があり、柏鵬戦はなかったはず。本当にこれは柏鵬戦なのだろうか。(このへんももう少しファクトを集めます。。)

息子の危機を知らず、本部でフルハシと話す母。

「私の声も北極まで飛んでってるんだねえ」(母)

「北極まできて寒い寒いと震えてらあ」(フルハシ)

このネタで執拗なまでに笑う2人。笑いながら涙が滲むフルハシ。泣かせるシーンだ。

北極の地につくダン。実はカナン星人のロケットの灯台を見つけ、なぜかまずウインダムを繰り出すダン。時間がないのだから、セブンになって行けばいいのに。やはり、寒いと慎重になるのだろうか。次回のポール星人の伏線か。

ウインダムは電子頭脳に攻撃を受け、逆にダンに迫ってくる。ダンはセブンに変身し、情けない部下をフザケルナと恫喝するかように、高圧的に腕組みする。そしてゆっくりとウインダムをお仕置き。フルハシに危機が迫っているのに、のんきだぞ

叙情派(と自分で呼んでます)市川森一脚本のセブン2作目。このあと、自分の好きな市川作品が続きます。

★追記★

その後、ひし美ゆり子さんのBBSを見たところ、私が清里駅かと思った駅は、その隣りの標高第1位、野辺山駅だそうです。

また、柏戸の対戦相手は、やはり大鵬ではなかったそうです。あんなに一方的に大鵬が柏戸に負けた一番って、昭和38年9月場所、14戦全勝の楽日決戦ぐらいと思いますし。相手は気になるものの、不明なままですね。。

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ウルトラセブン第23話「明日を捜せ」(シャドー星人・ガブラ)

●子ども心には怖ろしくて神秘的な作品

泣いている女性に声をかけるヤスイ老人。振り向いた女性は、人間の顔ではなかった。ヤスイ老人、あわてて店員に助けを求めるが、同じ顔。そしてほうほうのていで乗ったタクシーの運転手にどうしたのか聞かれ、「宇宙人に追われているんですよ」と言うと「そりゃ大変だ」、とまたその顔。

今見ると、「よくあるパターン」と思ってしまうが、子どものときは、相当なインパクトだった。「ダダ」ほどではないが、この恐怖体験を多くの人に語った覚えがある

話は、超能力者の易者、ヤスイ老人が、シャドー星人にトラックで命を狙われるシーンから始まる。ヤスイは、03倉庫の爆発、キリヤマの怪我、富士見ヶ原の円盤の存在を予言する。しかし、捜索するも何も出てこない。

責任を問われるキリヤマ。しかし執拗なまでにヤスイの肩を持ち、休暇までとってヤスイの予知した「「明日」を捜しに」スーツで歩き回る。1週間の宇宙パトロールを終えて帰還したダンもキリヤマに共鳴し、同じく「明日を捜しに」行く。

このあたり、今ではやたら芝居がかって見えるが、当時は神秘的で感動していたような気がする。

シャドー星人に拷問され「めちゃくちゃな予言をしろ」と命じられるヤスイ。「その隙に地球防衛軍を爆破。。」と言いかけてあわててやめるヤスイ。それに対しシャドー星人、「恐ろしい男だ。我々の計画を知り抜いている」って、そんなこと誰だってわかるだろう。

Photo_11シャドー星人あやつるガブラは、断ち落とされた首だけでセブンに攻撃を続け、に噛み付く。セブンへのダメージはかなりなものだったようで、倒れこんでしまう。ダンになっても、肩を怪我している。

予知能力がなくなって、もう宇宙人に襲われなくてすむと、頭がおかしくなったように喜ぶヤスイ。なんだか、不思議な味わいのある作品だった。

(ちなみにこのヤスイ老人は、「サインはV」では、寮のおじさん役を演じてました^^)

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第22話「人間牧場」(ブラコ星人)

★yahoo!で「ウルトラセブン リパッティ」「ウルトラセブン シューマン」と検索された方は、↓こちらの記事のほうがフィットすると思います。↓

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●アンヌの命を救うために正体がバレるリスクを冒すダン

アンヌの友人、ルリコのバースデーパーティー。場所は伊豆入田浜。ウェディングケーキのようなでかいケーキ。集うは7、8人の男女。お化粧ばっちり、白いラメの半袖ワンピースをまとったアンヌと、赤いノースリーヴのルリコ。

しかしアンヌは、友人が別荘を持っていたり、盛大なパーティーをやっていたりと、ずいぶんブルジョワ(死語?)な家柄のようだ。アンヌの親は、よくアンヌの就職先に納得したものだ。

飼い犬ジョンのただならぬ鳴き声を聞いて庭に出るルリコ。ジョンは殺されていたばかりか、ルリコも何者かに襲われる。

心配したアンヌ。庭に出ると、プレゼントしたばかりのルリコのブローチを見付ける。アンヌは私服ながらも、白いブーツから何かを取り出し、上に掲げると(灯りを燈したのか?)円盤を発見。本部に連絡する。

駆けつけたキリヤマは、アンヌの両肩に手を置き、「落ち着いて思い出すんだ」と言う。あたかもアンヌが一般人であるかのような対応だ。

ルリコは浜辺で発見され防衛軍内に収容されたが、腕に赤い胞子が付着していて、染色体がどんどん減ってしまっている。

メディカル服のアンヌがルリコの声に気付くと、ルリコは身体がネガっぽい緑色に変色していた。部屋に現われたブラコ星人に襲われるアンヌ。悲鳴をあげ、ダンの名を呼んで倒れる。普通に宇宙人に驚いて叫ぶアンヌは、ここでも一般人のようで、非常に可愛い^^ 倒れている後姿で、上半身は白衣なのに下半身は隊員服なのが判明^^;

駆けつけたダンは、ブラコに立ち向かい、格闘。腕四つで力比べをしていたが、ダンのときの力はどの程度のものなのか。このシーンを見る限りでは、セブンと同等を思われるが。

気付くとアンヌも緑色に変色してしまった。赤い胞子はブラコ星人の食糧で、地球人の女性の身体を「人間牧場」のように利用し、胞子を増殖させようとたくらんでいたのだった。

たった1つの助かる方法は、放射線アルファ73を患者の身体にあてること。しかしこれは、土星の鉱石にしか含まれていない。土星まではホークで3日、患者の生命はあと15時間。苦悩するダン。苦しい感情のときにかかるBGM、M49A「哀惜のバラード」。このあたりは、ダンがアンヌに特別な感情を抱いていることをほのめかす描写だ。

円盤群と交戦するフルハシたち。ホーク3号で救援に飛ぶダン。ダンは「非常手段だ」として円盤群に突っ込み爆発、そこでセブンとなって土星に飛ぶ。キリヤマはなぜかセブンの意図を知っていて、それをフルハシに伝える。どう考えても、ダン=セブンと気付かないほうがおかしいシーンだ。

助かったルリコとアンヌ。でもダンは見つからない。「あいつ無理に突っ込むから」とソガ。「ダンのことだ。きっとどこかで生きてる」とキリヤマ。キリヤマは、ダンがセブンだと知っているようにも見える(そんなことはないのだが)。当のダンは、土星の絵を描いていて、ここで終了。

この作品は、見方を変えると、「自らの正体がバレるリスクを冒しても、アンヌの命を救おうとするダン」がモチーフだと言えないだろうか。アンヌをより一般人に近く描いているのも、そのためだと考えれば納得できるのだろう。

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ウルトラセブン第21話「海底基地を追え」(ミミー星人・アイアンロックス)

●戦艦大和の亡霊が不気味な恐怖感

ホルンの断片的な旋律。航海中の第3黒汐丸。夜の海の映像が美しい。しかし、いきなり海中から現われた戦艦大和のようなものに撃沈されてしまう。世界的にこのような事故が起きているという。

アマギがハイドランジャーで大和の沈没地点を探すが、そこに大和はない。アマギも、アマギを捜索に行ったフルハシも、ミミー星人の円盤にやられる。

下田港に出現する、戦艦大和の姿をした爆弾ロボット、アイアンロックス。砲撃を開始。まるで意志を持っているかのようだ。

アイアンロックスは、地球の海底に沈んでいる戦艦の鉄くずを集めて作られ、静止後15分で爆発する爆弾ロボットということが判明する。爆発まであと13分

セブンが登場すると語り出すアイアンロックス(ミミー星人)。手首を手錠状のものに捕らえられ、苦しむセブン。音声が時計の音だけになる。爆発寸前、空中に飛び、回転しながらアイアンロックスにダメージを与え、地上で手錠を引きちぎり、エメリウム光線でアイアンロックスを爆破。

海に昇る朝日。それを見つめるダン。そこで終わる。

結局、アイアンロックス、爆発したけどたいしたことなかったじゃん、という突っ込みはある。けれど、クールに進行するこの作品、自分は嫌いではない。

「もはや戦後ではない」と経済白書に書かれたのが、終戦後11年経った1956年。この作品の放映年はそれから12年後の1968年。

Photo_9戦争はリアルに間近な出来事ではなかったが、小学生向けの書籍にも、ゼロ戦や戦艦大和に関する書籍が多く刊行されていた。メディアを通して「戦争」が考察されていたのだろう。その意味で、今のように戦争がほとんど忘れ去られた時代とは大きく異なっていた。

そんななかでこの作品は、悲劇の主人公「戦艦大和」が亡霊のように再び姿を現し悪の存在となっている、というところに、不気味な恐怖感があったように記憶している。ウルトラセブン独特の、全編夜の描写も拍車をかけている。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第20話「地震源Xを倒せ」(シャプレー星人)

●セブンが田沼雄一っぽいぞ

頑固者イワムラ博士を迎えにいったダンとソガは、いきなり怒られる。助手のサカキがフォローに入る。このうちどっちかが怪しいのだろうという伏線。

突然木琴系の軽やかなBGM。街中をラリー中の女性2人。ラリーってそんな普通のところを走るんだろうか。普段着でいいのか。道に迷う。「ごめんなさい、あたし方向音痴なの」。そんな人がラリーに出ていいのか。まさに突っ込みどころだらけ^^;

イワムラ博士のところへ行くのは、「アンヌが適任です」とふられるアンヌ。「いいわ。ね?ダン」とアンヌ。同意するダン。指揮命令系統よりも、仲の良い2人で話を決めてしまうところは、なかなか。

マグマライザーで青沢山岳地帯の地底を調査するダン、フルハシ、アマギ。事故で、室内温度が急上昇する。子ども心には、かなりドキドキものだった記憶がある。

地球のものではない金属片を落とし、正体を見破られるシャプレー星人。どう見ても、わざと落としたとしか見えなかったが

それを追求され、「とうとう見つけたか」と名を名乗って正体を現すシャプレー星人。このへんの立ち居振る舞いは、ウルトラセブンっぽくなく、他の数多あるヒーローもののように安っぽい。そして、ウルトラガンであっさりやられる。情けない。

現われた怪獣ギラドラスは、わりと強いがなんか風体が間抜けで、これも少々セブンっぽくない。気温を操り、雪を降らせる。初めてセブンが、寒さに弱いことを露呈する

アンヌが「ウルトラセブン、立つのよ!」と叫ぶと復活するセブン。スミちゃんの「ゆういちさん、がんばって!」で元気が出る若大将シリーズの田沼雄一(加山雄三)っぽい。同じ東宝だし、時代も近いし

う~ん。しかしイマイチな作品。ちょっとセブン、中だるみか。

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ウルトラセブン第19話「プロジェクト・ブルー」(バド星人)

●顔も設定もかなり怖いのに間抜けなバド星人

ミヤベ博士は、月と地球を磁力で包み込む地球防御バリア「プロジェクト・ブルー」を開発中だ。

事件がなくてヒマなフルハシ。「そんなものができたら、ますますヒマになりますね」。さすが高度成長期の1960年代。今なら真っ先に失業の心配をするところだろう

しかしミヤベ博士。地道な技術者で40歳過ぎと見受けられるが、派手な外国人女性と結婚したものだ。妻のグレイス(リンダ・マルソン)はどう見ても30歳前ぐらい。しかも美人でプロポーションも抜群、ワンピースが似合う。なかなかやるな。ミヤベ。

暖炉の前で、誕生日プレゼントにドレスを渡すミヤベ。流暢な日本語を話すグレイス。まるで、アメリカのホームドラマのようだ。

翌朝、リビングのテーブルと床がいきなり浮き上がり、地下への階段が現われる。いつのまにこんなものがと、階段を降りるミヤベ博士。すると床がしまってしまう。いくらなんでも、不用意だろう。

ミヤベ博士が拉致されて不在の家に帰ってくるグレイス。姿を現さずにグレイスを脅かすバド星人。このへんは、なかなか怪奇ものの様相を呈してくる。

姿を現し、グレイスに迫るバド星人。しかしこれほど不快感のある顔も珍しい。知り合いのS氏に少し似ている。間一髪でダンとアンヌが到着。先に撃てばいいのに、撃たずにウルトラガンでやられるあたりは、非常に情けない。

巨大化してのセブンとの対決シーンは、完全にプロレスモード。助けを乞うと見せかけ凶器のメリケンサックでセブンの顔面を攻撃したり、フライングボディプレスを試みたり。当時は日本プロレスと国際プロレスがゴールデンタイムに放映してたはずだから、かなり影響を受けたのだろう。

あっさりバドを倒し、地球を破滅させる爆弾を回収するため、鏡の中に入っていくセブン。それを追って、鏡にアゴと口をぶつけるアンヌは、なかなか可愛い

Photo_8本部に戦果を報告するダン。「全部ウルトラセブンの働きです」と告げ口するアンヌ。「こいつぅ」と頭を小突くダン。相変わらずいい感じですね。

それにしても、プロジェクト・ブルーの障害がなくなり、これが完成したら、以後の話が成り立たなくなるのだが。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第18話「空間X脱出」(ベル星人)

●不思議の国はいつもファンタジック

ウルトラ警備隊員が、スカイダイビングの訓練中だ。ダン、自分で飛べるでしょ、と誰もが突っ込みたくなる。怖がるアマギ。少し情けない。

アマギとソガが地球に降りて来られずに、妙な空間に迷い込んでしまう。鈴のようなベルの音がする、霧がかかった不思議の森。声もエコーがかかる。

ソガを探すアマギは、いきなり巨大なベル星人に遭遇する。ウー(ウルトラマン)やペギラ(ウルトラQ)と同様、雪山とかこういう非日常空間で見る巨大生物は、妙にリアリティがある。しかしベル星人、動きがラジオ体操みたいで、凄みに欠ける。

底なし沼にはまるソガを助けるアマギ。パラシュートをテントに手当てをしていると、上空に地球が見える。このシーンはなかなか神秘的だ。

マナベ参謀によると、そこはベル星人の作る擬似空間ということだ。探し当てることは不可能だ、と断言。にもかかわらず、出動したホーク1号は、あっさり見つけて到達。なんだかなあ。巨大グモ、グモンガに襲われるソガとアマギを救出する。

ベル星人のベルに苦悶するダンは、ウルトラアイなしでウルトラセブンに変身する。あれれ、そんなことが可能なのか。盗まれずにフトコロに入っていれば変身できると解釈するほかないか。

ベル星人がセブンにやられると森が消えていき、ダンを置いて脱出するメンバー。ダンの心配をするのはお約束のアンヌ。

しかしキリヤマは、ダンを置き去りにしたのに、うんちくを垂れ、しかもダンから通信が入ると「みんな無事だったのか」だと。相変わらず脳天気でピントがずれている。よく部下から不満が出ないものだ。

今見るとなんということのない話だが、この回は、幼少時には印象的な作品だった。「不思議の国のアリス」が永遠のベストセラーのように、「どこだかわからない不思議空間に迷い込む」、というのはファンタジックに心をくすぐるのだろう

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ウルトラセブン第17話「地底GO! GO! GO!」(ユートム)

●なぜダンと同じ顔に気付かない? なぜ地底文明をただ破壊する?

まず、この情けないタイトル。もう少し、なんとかならなかったものか。

ダンと1人2役で登場する、炭鉱で働く青年、サツマジロウ。落盤事故で地底に閉じ込められる。

実はサツマジロウは、セブンが初めて地球にやってきたときに命を助けた男性。セブンはジロウの勇気に関心し、魂と姿を借りたのだった。サツマジロウは、セブンとダンの「分身」なのだそうだ。

でもよく考えると(考えるまでもなく)、「分身」はセブンとダンのほうだろう。また炭鉱の人たちは、ジロウとまったく同じ顔をしたダンを見て、なぜ何のリアクションもないのか。

それに、ダン、もしジロウを助けて防衛軍の仲間にジロウの顔を見られたら、自分の正体を怪しまれてしまう、という不安はなかったのか。まったくみんな脳天気だよなぁ。

そして発見される地底都市。そこを管理するユートム。ユートムが弱くって、撃たれるとヒザをついて前に倒れる動きは、子供心にも間抜けで、よく真似してた覚えがある。

捕らえられたダン。ウルトラアイを別の場所に置かれ、手が届かない。そこでなんかのリモート装置で空中を移動させ、セブンに変身する。こんな便利な装置があるのなら、他にも使えたときは、いくらでもあるだろう。

そして助け出されたサツマジロウ。目に包帯をしているとは言え、ダンと同じ顔なのに、炭鉱ワーカーもウルトラ警備隊員もノーリアクション!!

そして、あそこまでの地底都市と文化と生物(ロボット?)を、ただ爆破してめでたしめでたし、でいいんだろうか

のちの「ノンマルトの使者」では、先住民族ノンマルトを破滅させることへの是非が問われるが、ユートムは浮かばれないよ。平和に暮らしてたのに。

それにしても、突っ込みどころ満載の一作だ。思い付きで作ったんだろうか。せっかくシリーズ全体が、異星人との共存という深いテーマをモチーフにしているのに、こういうのも結構あるからなあ。

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ウルトラセブン第16話「闇に光る目」(アンノン)

●宇宙人との対話がモチーフだが、なぜだか印象の薄い作品

違うんです。サクラ9号の回収作業をしているかどうかを聞いているんですよ!」

いきなり出だしで視聴者の関心を惹く。入試や就職の「作文試験」の基本だ。ぜひ参考にされたい。(なんの話で威張ってるんだ)

地獄山へ向かう、ダン、アマギ、アンヌ。突然の頭痛で苦しむアマギ、アンヌ。追って、子どもたちも。異音による頭痛にしか見えないが、アマギとアンヌはなぜか「硫黄の煙を吸い過ぎ」と原因を特定している。

岩に、木に現われる巨大な目。岩を拾ったヒロシくんの部屋にも、その目が現われる。その岩は自分の身体の一部だから返して欲しいと頼む。しかし、ヒロシくん、ほとんど驚かず対等に話をする。さすが、ゴモラの怪獣殿下だ。

岩を運ぶヒロシくん。捕まえようとする大人を、アンノンの目が光り次々と倒す。こんなことをしていたら、子どもが宇宙人の手先と思われないか心配だ。

アンノンは、地球人の調査用宇宙船サクラ9号を侵略と解釈し、復讐のために地球に来たというわけだが、「地球人は信用できないがセブンは信用しよう」と帰ってゆく。

しかしこのモチーフもけっこう多いなあ。地球人、宇宙に誤解を与えるようなことを、なぜ何度も繰り返す

何度も観ているはずなのに、この回の印象はあまり強くない。圧倒的な強さと凄みがあったキングジョーの印象の陰に隠れてしまう作品なのだろうか。

地獄山とか硫黄とか聞いてたら、箱根の温泉につかりたくなってきた^^;

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ウルトラQ・ウルトラマン・ウルトラセブン 3作放映中

TOKYO MXの火曜23:30から「ウルトラセブン」を放映しているが、先々月、先月から、ファミリー劇場の日曜19:00~19:30に「ウルトラQ」、19:30~20:00に「ウルトラマン」の放映も始まっている。

何度も観ているし、DVDで持っていたりもするが、放映しているとついつい観たくなるものである。なのでここのところ、日曜にこの3作をまとめ観している。

ウルトラQでは、第3話「宇宙からの贈り物」(ナメゴン)、第4話「マンモスフラワー」(ジュラン)と印象的な作品が続いた。

ウルトラQの特徴として、時として問題解決がされないまま話が終わることがある。起承転結の起承だけで、あとがないのだ。暗示的・啓示的で味わい深く、終了後に考えさせられる。

「宇宙からの贈り物」はこのパターン。巨大なナメクジ状の怪獣が街を徘徊していくところで、話が終わる。名作「鳥を見た」を彷彿させる。

「彷彿させる」で思い出したが、最近、「彷彿とさせる」という誤用が増えてきた。

正しくは、「彷彿させる」と「彷彿とする」。

まあ、誤用が大多数になると、それを正しいとするのが、「言語」の基本なのですが。。。

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遂に入手!ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】

ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】の映像を入手、11年ぶりに観た

世間の情勢から、入手元は伏せたほうが良さそうだが、まさに「灯台下暗し」。以前、毎週仕事で顔を合わせていた人が、ウルトラ関係では有名な存在だったのだ。

以前観た映像と同じく、かなりのダビングを経たもので、ところどころ画像が歪んだり、音声が聞き取れなかったりしたが、再びこの欠番作品を、所有するかたちで観ることができた。

しかし人間、これが最後と思って観ると、しっかり脳裏に焼き付くものだなあと思った。11年前に観た記憶で書いた先月のブログの記事『ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】』と、基本それほど変わるところはなかった

新たに感じたこととしては、セブンでは「最終回への伏線」もあって、ダンとアンヌの2ショットが各回に散りばめられているが、この回もかなりのもの。(途中からは明確な監督の意志として、「そう意識するように」との指示もあったそうだ)

木漏れ日あふれる緑の中で、アンヌの友人(桜井浩子)の恋人(スペル星人)を尾行するため、偽装デートをするダンとアンヌスーツにネクタイのダンと、白いブラウスとライトブルーのタイトスカートのアンヌは、非常に様になっていていい感じです。

場所は、坂道の感じから、撮影所にも近い東京・世田谷の砧公園だと思われます。

また、セブンとスペル星人との戦いのシーンは、夕日をバックにしたり、画像が静止したり、交差するシーンがシルエットになったりと幻想的。改めて、メトロン星人との戦闘シーンと姉妹編の、実相寺監督ならではのものだと思いました。

→ちなみにメトロン星人の回の記事『ウルトラセブン第8話「狙われた街」(メトロン星人)』です。

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ウルトラセブン第14,15話「ウルトラ警備隊西へ 前編・後編」(ぺダン星人)

●キングジョーのメタリックな美しさと凄みのある強さが圧巻

「ウルトラ警備隊西へ  前編・後編」。実にかっこいいタイトル。

まず「西へ」というのがいい。「北へ」「南へ」というと、温度差ということが第一義となってしまう。「東へ」だと、情緒がなく、事務的な匂いがする。そこへ行くと「西へ」行くのは、ロマンの香りがする。何の根拠もない自分のイメージですが。

また「前編・後編」と聞くだけで、何かこれからとんでもない大きなことが起きそうな気がしたものだった。

神戸。海。怪しいガイジンの男。アメリカの防衛科学班で金髪美人のドロシー・アンダーソン。う~ん高まる期待。

4体に分かれて海底に登場するキングジョー。陸に現われ、防衛センターの万国旗の前で合体する。その瞬間を捕らえる遠景からのショットに、テンションが上がる。

防衛センターに迫るキングジョーに立ち向かうウルトラセブン。しかしまったく歯が立たない。キングジョーの強さが圧倒的だ。エメリウム光線を撃ったシーンは、両者が池に逆さに映り、池にさざ波が立って両者の姿がかき消える。見事な映像処理。そして、セブン絶体絶命の瞬間に映像が静止し、前編が終わる。

「素晴らしいメカニックだ」。さすが、ツチダ博士。科学者は観点は違う。「感心してる場合ぢゃないですよ」(フルハシ)。そりゃそうだ。

Photo_4私服でドロシーを探す隊員。しばらく監督に干されていたアンヌが赤いコート、ロングヘアで登場。後からショートで出てきたので、変装用のカツラ着用だったようです。

神戸港に現われるキングジョー。エレベーターで大騒ぎの客たち。昨日もキングジョーが界隈に現われてたのに、神戸の人、かなり呑気かも。再びあいまみえる、キングジョーとセブン。船を押し付けられたりして、やられっぱなしだ。

しかしこの回は、なんと言ってもキングジョーのメタリックな美しさと凄みのある強さが、圧巻だ。今見ても惚れ惚れとしてしまいます

余談ですが、数年前に「グワシッ」と発声し両手を挙げて幼児に迫ったら、かなり脅えられてしまったことがありました^^;

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(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第13話「V3から来た男」(アイロス星人)

●友情物語もいいが、ディテールをしっかりしてほしい

不時着し、アイロス星人に捕らえられ、操られるフルハシとアマギ。どう見ても、様子がおかしいのに、スルーするキリヤマ。案の定、固形燃料を盗もうとする二人を尾行し追及するダンに、二人は銃を向ける

しかしこれは、第5話のビラ星人の、ユシマ博士のパターンと同じだ。操られた二人が溶けてしまったのでよかったが、そうでなかったら、キリヤマがどういう裁量をしたかは見ものだった。

アイロス星人の造形は、基本、鳥がモチーフになっていると思われる。が、硬そうで重そうででかくて黒い頭のコンセプトがよくわからない。また、地球にやってきた目的もわからないし、円盤にいるのがアイロス星人で怪獣とは別物なのかもわからない。

クラタとキリヤマの友情を描こうとしたからといって、そのへんが手抜きだと、物語に重みが出て来ないと思うのだが。

まあ、子供向けなのだからと言ってしまえばそれで終わりなんですが、ウルトラセブン全体がクオリティ高すぎなので、逆に目立ってしまうのかもです。

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ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】

●万人の鑑賞のもと、差別問題も含めて再評価されてもいいのでは

●本作と第8話「狙われた街」は、実相寺監督の姉妹作

ご存知、欠番の第12話。放映3年後の1970年、円谷プロ配布の資料に従い小学館「小学二年生」でスペル星人に「ひばくせいじん」という肩書きを付していたところ、これが社会問題となる。その結果、本作品ではそのような呼称が用いられていないにもかかわらず、以後の再放送が差し控えられたまま、というのが事実関係だ。

欠番には気付かず何回か全作の再放送を見ていたが、その後この件を知るに至る。そうすると、どうしても見たくなるのは人情だ

そんなある日、とある編集プロダクション主催の編集者研修会で、スタッフ秘蔵のこの作品を見て「メディアにおける人権・差別問題」の討論を行う、ということを知り、万難を排してこれに参加した。

映像は、何度もダビングを繰り返したもので、鑑賞に耐えるぎりぎりのものだった。しかし「遊星より愛をこめて」、しっかりと脳裏に刻むことができた。個人的にも、研修会としても、「人権・差別問題」にあたるものはない、と結論づけられた。

この作品は、同じ実相寺昭雄監督作品の「狙われた街」(メトロン星人)と姉妹作だと思った。霞のかかったような映像処理、フルートと弦楽を基調としたやわらかなBGM(M52T2「ディヴェルティメント」)、シルエットを使うなど映像に凝ったセブンと宇宙人の戦い、それらがあいまって生じる幻想的な雰囲気・・・などなど、全編を通じてそっくりだった。

スペル星人の造形は異様だ。異形といったほうがいいか。それは他の登場宇宙人と比べても際立っていると感じるのは、自分だけだろうか。見慣れていないからだろうか。上記のような経緯からくる先入観からだろうか

しかし、様々な経緯はあったにせよ、このような作品がいつまでも封印されたまま、というのは如何なものか。貴重な文化遺産なのだから、万人の鑑賞のもとに差別問題も含めて再評価されてもいいのではないだろうか。

→このあと11月5日に、この記事を読んだ知人から、映像のDVDを入手することができました。そちらの記事『遂に入手!ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】』もご覧ください。

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ウルトラセブン第11話「魔の山へ飛べ」(ワイルド星人)

●ダンが死んだり白馬で登場したり、唐突な展開

岩見山で若者が次々と犠牲になっているとか。そんななか、数人でセルフタイマーを使って集合写真を撮る様は、当時のフジカラーかなんかのCMを思い出す。また、ギターにフルート、というBGMは何気にシブい。

しかし、撃たれたダン。医者が首を振り、白い布をかけられ、死んでしまった。号泣するソガ。唐突な展開だ。

最終回で「医者に診られたら、僕が宇宙人だってばれてしまう」と逃げ回っていたのに、今回は大丈夫だったのか。医者も人間だし、誤診もあるさ・・・ってそういう問題じゃないでしょう。

それにしても、ワイルド星人の佇まいは情けない。薬師丸ひろ子の「狙われた学園」に出てきたキャラと似てるかも。そっちが後だけど(^^;

竜のようなナース、とぐろを巻いて円盤になったりと凝っているけど、ここまで凝る理由がよくわからない。そして極めつきはラスト、白馬に乗って登場するダンには、笑ってしまいます。

ところで出番がなかったアンヌは、女優としての意識が足りないと、監督にほされていたそうです(^^;

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ウルトラセブン第10話「怪しき隣人」(イカルス星人)

●ラブラブのアンヌとダン、ツーショットでドライブデート

友人の弟で、別荘で療養中のアキラを見舞う普段着のアンヌ。メディカルセンターで仕事中に、一緒に見舞いに行こうとダンを誘う。なんだか、仕事が楽でオフタイムを満喫しているオフィスの仲良し男女みたいでいいですね。

見舞いに行く2人は、たぶん有給休暇のはずだが、なぜか制服。そして風船のいっぱいある4次元空間に閉じ込められるダン。三次元と四次元で、お互いの声しか聞こえないなかで呼び合う、アンヌとダン。

時間があまったのか、「north gate open・・・」のアナウンスや、「one,two,three,four・・・」で始まる荘厳な男声合唱をバックに、ホーク出動のシーンにたっぷりと時間をかける。

そして無事解決し、「アキラくんにプレゼント持っていかなきゃ」と、ツーショットでポインター号でドライブして、見舞いに行くアンヌとダン。

イカルス星人の回のテーマは、アンヌとダンの相思相愛ぶりを描くことにあったんですね^^

    

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ウルトラセブン第9話「アンドロイド0指令」(チブル星人)

●妖しくも切ないアンドロイド少女に眩惑

ある風の強い夜のこと・・・不用意にパツキンの女子と握手をしてひどい目にあうフルハシ。9話目にして、ウルトラ警備隊員は、もう何度女にだまされたことか。その報告を受けたキリヤマ、「ただの女じゃなさそうだな」・・・当たり前だろ。

という間抜けな始まり方をするが、この「アンドロイド0指令」は、幼少時の自分にとって、かなり印象的な作品だった。

子供にとって、いや大人でも、照明が消えて暗い、無人の夜の広い建物の中は、怖いものだ。夜の学校がその典型例だが、この作品のデパートもなかなかだ。「午前0時の時報とともにアンドロイド0指令が発令されます」との不気味なアナウンスと、突然動き出すエスカレーター。相当なインパクトだ。

そして再度登場する、アンドロイド少女ゼロワン。日本人的なのっぺりした顔付きの美人顔に、金髪、金のワンピース。途中で、ロッカーに人形(生気がないまま、そっくりに作られていて、相当不気味)の状態で保管されていることがわかり、最後も人形になって壊れてしまう。。

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なんとも妖しく魅惑的で切ない存在だ。と思っていたら、どうやらこのアンドロイド少女のファンの集まりもあるようだ(^^ 演じる小林夕岐子さんは、菱見百合子さんの東宝の同期で1つ年上だそう。

しかしチブル星人もまた、戦略をぺらぺらしゃべる。発想がなかなかユニークなだけに、黙って24時を迎えればいいものを。さらに、ソガの腹をパンチしてウルトラセブンに変身するダン。ついに脚本、思考停止か。

ところで今まで生きてきて、本当にチブル星人かと思った女性を2人ほど知っています(^^; 芸能人でもたまにいますね。

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(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第8話「狙われた街」(メトロン星人)

●幻想的な映像の美しさが光る実相寺監督渾身の作

名作の誉れ高い「狙われた街」は、実相寺昭雄監督4作品のうちの1つである。欠番となっている第12話「遊星より愛をこめて」も実相寺監督作品で、雰囲気がそっくり。姉妹作と言っていいだろう。

「ちゃぶ台の前であぐらをかく宇宙人、メトロン星人」のネタも有名だが、まず、フルートをフィーチュアした弦楽アンサンブルによるオリジナルの室内楽風BGM、M51「フルートとピアノのための協奏曲」が、印象的だ。そして何よりの美しさと斬新さは、シリーズ49話の中でも、白眉である。

画面いっぱいに回り不安を掻き立てるサイレンの赤・・・葬儀の帰りにダンの背中あたりから断続的にすれ違う人の噂話をとらえるアングル・・・地球防衛軍の会議で隊員をシルエットに映す大きな白いライト・・・混入されたタバコを吸って赤味を帯びるフルハシとソガ・・・自動販売機の側からダンとアンヌを写す構図・・・

そして、ダンが隠れ家に踏み込むといきなり声を上げ走り出すネコ・・・下町ふうの家々の狭間で見張るアンヌを照らす夕日・・・メトロン星人の円盤が飛び立ったときの夕焼けのグラデーション・・・夕日に向けて発進するホーク・・・川に写って対峙する「」セブンとメトロン星人・・・ジャンプし交差して止まり、また動き出す両者のシルエット・・・

見事過ぎです!

<その他に・・・>

茶色のタートルネックの私服姿のアンヌはショートカットになっています。

自動販売機を見張っているシーンのロケは、小田急線向ヶ丘遊園駅前です。小田急線は再開発が進んでいますが、向ヶ丘遊園駅は、今も当時の雰囲気を残しています。

「まるで<基地外>病院だ!」(キリヤマ)・・・今じゃありえませんが、60年代はマンガにもたくさん出てきますね(^^;

→よろしければ、第12話の記事『ウルトラセブン第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人)【欠番】』もご覧下さい。

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(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第7話「宇宙囚人303」(キュラソ星人)

●かなり怖い宇宙の凶悪犯、キュラソ303

ウルトラセブンの初回放送は、昭和42年10月1日~昭和43年9月8日。私が小学校1~2年生のときだ。その後、幾度も再放送されている。

基本的にほとんどの作品は、初回に見たときの印象がある。強烈にインプットされたものもあるし、なんとなく印象に残っている程度のものもある。

しかし、このキュラソ星人は、初回に見た印象が全くない。一般家庭が襲われるシーンはかなり怖い。ダダの夢をずっと見続けたように、これを7歳のときに見てたら、かなりトラウマになったはずである。放映日、昭和42年11月12日に何をしていたか、とても気になる。

この作品も、怪獣・宇宙人vs地球人・ウルトラヒーロー、という子供だましの単純な図式ではない。キュラソ星の凶悪犯303の脱走を、全宇宙にアナウンスし、地球で無事303は自滅し。その後キュラソ星と地球には友好関係が生まれた、というのが主題。さすがだ。

以下、本筋とは関係ありません。

・V3など宇宙の音を表す効果音・・・オクターブに渡るポルタメントから、調性感のない幾つかの単音に飛ぶ電子的なサウンド・・・は、7歳だった私に、神秘の音として焼き付きました。

・あやつられたアンヌがまたいいかも(^^ そんなことは7歳のときは思いませんでしたが。。でも確実に萌えてたような気がします(^^;

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ウルトラセブン第6話「ダーク・ゾーン」(ペガッサ星人)

●宇宙人と地球人が平和的解決を模索した名作

冒頭、アンヌの部屋に現われる黒い影。その影に身を隠し、怪我をしてるので休ませてほしい、というペガッサ星人。影のまま、アンヌ、ダンとしばらくの間、談笑をする

宇宙空間都市ペガッサ市より、ペガッサ市が地球と衝突する軌道にあるので、地球の軌道変更を要請する連絡が入る。しかし、人間にそんなことはできないので、やむなくペガッサ市を破壊する・・・

この作品の画期的なところは、組織レベルで宇宙人と地球人がきちんと対話、交渉をしているところである。結局、利害関係が合わずに武力が行使されるが、平和的解決を模索する。

さらに、個人レベルでの宇宙人と地球人との触れ合い描かれている。一瞬、分かり合えたと思えた個人同士が、敵対し殺し合う寂しさも伝わってくる。

また、アンヌとダンの2ショットが目立つ。様々な面で、今後のウルトラセブン全編のモチーフを強く感じさせる作品だ。

★ところで、化粧をしているアンヌの後ろに立つペガッサ星人のカット、この「メンコ」を未だに保存してあるが、これは本編には登場しないことを思い出しました(^^;

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第5話「消された時間」(ビラ星人)

●誤った判断で部下を独房に入れ、謝罪もないキリヤマ

ビラ星人に操られたユシマ博士が、地球防衛軍に入り込んで、レーダーなどを破壊する。それに気付いたダンが、ユシマ博士と格闘するが、キリヤマ隊長はユシマの肩を持ち、ダンを独房に入れる。しかし結果、それは誤った判断であることがわかったが、とくに謝罪もなく笑ってすませ、また和気藹々とした職場の日常に戻った。

さて、この話の最大のテーマは、こんなところなのか。

「部下と外部の要人が対立した場合、管理職の立場にある人間は、即断即決で部下を罰しましょう。間違ってても上司たるもの謝ったりしてはいけません」

う~ん。なんか違う気もするが、この話は、他に見どころがあまりないよ。昔は平気で飛行機でタバコを吸ってたとか、昔のテレビは足が4本あったとか?

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ウルトラセブン第4話「マックス号応答せよ」(ゴドラ星人)

●決死の特殊工作ゴドラ星人。戦略戦術は言わないほうが。。。

先週、ピット星人にウルトラアイを盗まれたばかりなのに、また女にだまされるのか、しょうがないなぁダンは。でも、同じ失敗を繰り返すからこそ、「盗まれたウルトラアイ」というマイフェイバリット作品が誕生したのだが(^^; 

「もう絶対乱暴しちゃ嫌よ」とナース服のアンヌ。とてもいい感じです(^^ じゃなかった。をいをい、ウルトラ警備隊員に乱暴するなと言っても、それは無理ってもんだろう。

いきなり出たな、ゴドラ星人。でも、ちょっと待ちなさい。自分たちの戦略戦術を敵にぺらぺらしゃべっちゃいかんだろう。これはテレビに出てくる、様々な悪人(悪宇宙人)に共通して言えることだが。

そして、時限爆弾とともに地球で死ぬ覚悟のゴドラ星人。いつの時代も犠牲になるのは、為政者ではなく戦闘に駆り出される一般人(特殊工作員ではあるが)なのかという忸怩たる思い・・・(そんなこと思ってどうする)

しかし、ウルトラセブン、今回はよくしゃべってるなぁ。こんなに話してる回って他にあったっけ。

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TOKYO MXでウルトラセブン放映中

先々週の火曜日より、TOKYO MXでウルトラセブンの放映がスタートしている。去年のGWに録画したDVDを見始めてブログにも書いたが、3話でとまってしまっていた。来週の放映が第4話なので、そこからまた見ていきたい。

しかし不思議なもので、DVDなどで保有していてもなかなか見ないのに、同じものがテレビで放映されると見たくなる。映画なんかとくにそう。「いつでも見られる便利な」媒体より、「時間を決められた不便な」媒体のほうが、なぜ見るモチベーションが高まるのだろう。

それはたぶん、「放映」というものが「参加型イベント」の一種だからだろう。「今そこでやっている感」の有無が重要なのかなと思う。

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ウルトラセブン第1~3話

■第1話「姿なき挑戦者」(クール星人)
それにしても、クール星人、弱っ!

■第2話「緑の恐怖」(ワイアール星人)
60年代に小田急線にほど近い世田谷に住んでたのでロマンスカーのホーンの音が懐かしい。しかし小田急電鉄、よくこのモチーフを許したなあと。当時は何も考えてなかったのか。

■第3話「湖の秘密」(ピット星人&エレキング)
幼少の頃は、ピット星人自称の「可愛い女の子」を素直にそう思っていた。2話、3話、一部シーンのアンヌのポニーテールみたいな髪型が、どうなってるのか不思議。

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ウルトラセブンをまた全部見ます

ウルトラセブンは、昭和42年から昭和43年にかけて放映されました。私が小学校1年生から2年生にかけてのことです。それから約40年が経過しているのにもかかわらず、また全部見ようと思うのは、すごいことだよなと思います。

ウルトラセブンの話は、どれだけしてもし足りないぐらいなので、いろいろなエピソードは追って書きたいと思います。今回は、昨年のGWの3日間、「ファミリー劇場」にて一挙放映しDVDにて録画してから見ていなかったものを順に見ようと思います。なぜか高校に入学した娘も興味を持ってるので、一緒に見られるのが楽しみです。

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