当ブログから書籍『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』が生まれました!
『ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた』
(青山通・著、アルテスパブリッシング・刊、本体価格1,600円)
2013年4月25日発売!(全国主要書店・CD店・楽器店、ネット書店にて)
●発売日に増刷、すぐ3刷!
●同5/15、Amazon総合69位、音楽書1位!
●「日経新聞」(6/19夕刊)、「朝日新聞」(7/28朝刊)、「サンデー毎日」(7/21号)、「AERA」(7/29号)など書評で多数絶賛!
●11/27、キング・レコードよりタイアップCD「ウルトラセブン・クラシック」発売! 監修・選曲・解説執筆を担当。
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・冬木透氏にも取材。最終回になぜあの曲、あの演奏が使われたのか? ついに核心が明らかに!
・著者による最終回+ベスト8話の内容と音楽を、冬木氏のコメントも交えながら詳述! ウルトラセブンを音楽の切り口で語り尽くした、初めての書!
・合計18種類のシューマンのピアノ協奏曲に言及。
⇒掲載以来、多くのアクセスをいただいてきた当ブログのウルトラセブンカテゴリーが、大幅加筆を経て本になりました! ぜひよろしくお願いいたします!
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★出版社「アルテスパブリッシング」のHPに、その他、青山通のラジオ出演、トークショーなどの各種露出情報が掲載されています!
★2013年5月25日(土)冬木透×青山通 トークショー (原宿・ビブリオテックにて)大盛況でした!
●シューマンのピアノ協奏曲の総譜にダンとアンヌのセリフを加えて、迫真のシーンを解説!(本書31ページ)
<本文まえがき>
今から7年前の2006 年、当時の業務で各種I T ツールを体感する必要があり、個人的にブログを始めた。
当初は、音楽、本、映画、テレビなど、エンターテインメント系全般にかんする所感を日常雑記ふうに綴ろうと思っていた。ところがいつのまにか記事の中心となっていたのは、オーケストラの演奏会などのクラシック音楽の話題と、「ウルトラセブン」各回の話だった。自分がもっとも語りたかったテーマは、この二つだということに自然と気づかされた。「ウルトラセブン」は、当時東京MXテレビで毎週再放送されていたので、これをペースメーカーとして全49話の記事を書き上げた。
クラシック音楽とウルトラセブン。 この二つを語るにおいては、どうしても書き残しておきたいテーマがあった。自分のなかでこの二つのルーツは、ひとつなのだ。1968年9月8日、「ウルトラセブン」の最終回で流れたヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ディヌ・リパッティのピアノによるシューマンのピアノ協奏曲は、僕の7 歳のときの鮮烈な原体験である。そしてこの体験は、その後の人生にも影響を与えるにいたった。あれから45年が経った今でも、最終回の感動は色褪あせるどころか、高まるばかりだ。
本書の第1章では、「ウルトラセブン」最終回の内容と音楽を詳述するとともに、初回放送後7 年をかけて、最終回に使われたシューマンの録音がカラヤン/ リパッティ盤であることを突きとめるまでを振り返る。また、「ウルトラセブン」の作曲家であり音楽監督である冬木透先生への取材をとおして、この録音が使われた背景を初めて詳細に明らかにする。同時に、カラヤン/ リパッティ盤という歴史的名演が生まれた背景も探ってみた。
第2章では、「ウルトラセブン」の音楽・内容ともにオススメの8つのストーリーをピックアップ。各回において、音楽がいかに高い次元で効果的に使われているかを、冬木透先生のコメントもまじえながら分析した。
また巻末では、本文で取り上げた8種類のシューマンのピアノ協奏曲に加えて、さらに10種類の演奏についてふれ、その合計18種類の録音をとおして、「同じ曲を違う演奏で聴く」というクラシック音楽の楽しみ方をまとめてみた。
本書をウルトラセブンやクラシック音楽に興味ある方にご一読いただけたら、これ以上の喜びはない。
<目次>
第1章 衝撃の最終回とシューマンのピアノ協奏曲
1.1960年代後半という時代
2.異なる種族同士の共生は、はたして可能なのか
3.最終回、そしてその劇的な音楽
4.最終回の「音楽」を探して
5.最終回の「演奏」を探して
6.カラヤン/リパッティ盤の録音が生まれた背景
7.なぜ最終回にカラヤン/リパッティ盤が選ばれたのか
8.そして現在へ
第2章 ウルトラセブン 音楽から見たオススメ作品
1.音楽と物語が密接に関連した3作
第43話「第四惑星の悪夢」
第6話「ダークゾーン」
第8話「狙われた街」
2.音楽が突出して印象的な5作
第29話「ひとりぼっちの地球人」
第31話「悪魔の住む花」
第25話「零下1 4 0 度の対決」
第42話「ノンマルトの使者」
第39、40話「セブン暗殺計画 前篇・後編」
Appendix ウルトラセブンから広がる音楽の楽しみ
シューマンのピアノ協奏曲
・アルゲリッチのピアノ
・アバドの指揮
・ギーゼキングのピアノ
同じ曲を違う演奏で聴く楽しみ方
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コメント
はじめまして。
たまたま見つけた新刊紹介で即決して予約注文していた貴著が一昨日届き、一気呵成に読了しました。
特に第1章は期待したとおりの内容で、セブン最終回の衝撃からリパッティ/カラヤン盤との出会い、そして冬木先生から直接聞く秘話までを追体験させていただくことで、胸が熱くなる思いでした。
素晴らしいご著書を本当にありがとうございます。
大げさに思われるかもしれませんが、本当に感動したのです。なぜなら、ウルトラセブンと冬木先生の音楽、シューマンのこの曲とリパッティ/カラヤン盤、加えてクラシック音楽への傾倒に至るまで、私も同じ思いと似かよった経験を持っていたからです。
そんなことをベースに、Amazonに貴著のレビューを書かせていただこうかなどと考えています。生意気なことを言ってしまいましたらごめんなさい。予めお詫びしておきます。
今後のご活躍を期待申し上げます。
投稿: いぬたけ | 2013年4月25日 (木) 07時37分
いぬたけ様
はじめまして。コメントありがとうございます!
いぬたけ様のコメントを読んで、とてもとても嬉しく思いました。それはこの本を書いた動機が、いぬたけ様のような私と同じ気持ちを持って人生を歩んで来られた方と想いを共有したかった、というものだからです。(こちらこそ失礼だったらごめんなさい!)
Amazonレビュー、ぜひよろしくお願いいたします!
9日発売の類書のコメント見て、びくびくしていましたので(笑)
ではまたぜひ。5月25日には冬木先生とのトークショーもありますので、よろしかったら!
http://www.superedition.co.jp/biblio/event/2013/post-26.html
投稿: 青山通 | 2013年4月25日 (木) 21時35分
早速,拝読させて頂きました。ウルトラセブンと音楽に対する愛情が溢れる文章,心を打たれます。私も,ウルトラセブンのサウンドドラックは何度も聴いてその完成度の高さに圧倒されたものです。
「あとがき」に言及されていた「盗まれたウルトラ・アイ」は私の研究対象でもあり,
http://www42.tok2.com/home/theseventhson/img/317/u7_37/list.htm
に調査内容を掲載しました。
青山様には,いつか,「盗まれたウルトラ・アイ」に関する謎を解き明かして頂きたく思います。
投稿: 恒点観測員317号 | 2013年4月28日 (日) 20時28分
恒点観測員317号様
コメントありがとうございます。mixiのセブンコミュにおいては、多くのことをご教示いただきまして、あらためて御礼を申し上げます。
そんな恒点観測員317号さんからのメッセージ、とても嬉しく思います!
「盗まれたウルトラ・アイ」については、音楽についても印象的でありますが、不明なことが多くてとても何か書くまでに至りませんでした。
サイトのURL、ありがとうございます。ぜひ恒点観測員317号さんのご探求の内容を見守っていきたいと考えます。
今後ともなにとぞよろしくお願い申し上げます。
投稿: 青山通 | 2013年4月28日 (日) 21時05分
はじめまして。読みました。
実は僕も同じような幼少経験があって、その部分で非常に驚くのと同時に、「今ではこんな経験出来ないだろうな」とも思いました。
放送当時、幼心にもBGMはBGMと割り切っていたので、セブンの歌Part2のカラオケも、ULTRASEVENも、耳には残っていても「聴けないモノ」だと思っていました。
そう。探すつもりが全くなかったんです。(^^;
もちろん、EPは買ってもらっていましたし、たまたま父母が買っていた映画音楽の10枚組LPを聴いたり。
子供心に、クラシックとはいかなくとも、オーケストラの音に違和感を感じては居ない育ち方をしたんですね。
音楽を探すようになったのは、たぶん遠すぎた橋という映画のサントラを買ったときからだと思います。
「そうか。。。こうやって、好きな音楽のアレンジが手に入るんだ」的な感覚だったでしょうね。
そしてしばらくして、ウルトラシリーズのBGMシリーズがリリースされてぶったまげるんですね。
セカンドリリースのセブンのBGM LP で、まさかあのカッコイイと思っていた曲が(もちろん、放送当時の記憶は、聴くまで繋がっていないんですけど)セブンの歌NGカラオケとして聴けるとは思っていなかったんです。
ああ・・・長くなりました。
たぶん、これと同時期だと思うんです。
セブンの歌のレコードバージョンに違和感を感じていたのは。
そう、今で言う、1stテイクのレコードバージョンが多くリリースされていたからなんです。
たまたま僕が子どもの頃に聴いたのは、2ndテイクだったのですが、まさか2つのテイクがあるなんて当時は知るよしもないですから。
そこを起点として、セブンの歌物のリストが出来上がりました。それが、古いネタですがURL内に残っています。
あの当時鍛えられた耳は、感性を鍛えたと言っても過言じゃないでしょう。
今の時代は「はいこれですよ」と言われれば疑いなく「これだ!」と思い込む時代ですし、調べようによっては確かに手軽に正解に手が届きます。
だけど、それは感性を鍛えるにはどうかな?と憂いがあります。
投稿: Tackmix | 2013年5月 1日 (水) 23時17分
Tackmix 様
はじめまして。拙著をお読みいただき、また貴重なご体験談をありがとうございます。
本当にその通りですね。何もかもがこれでもかとばかりに与え続けられ、インターネットで探せばたいていのことはすぐわかる。とくにこの15年の変化はすさまじい。
いっぽうで一期一会感、その瞬間にしかないものに全神経を傾け尽くす、そういう機会は少なくともメディア関連においては減ってきているのかと思います。
もしセブンの最終回が今だったら、Q&Aサイトで質問すれば誰かが答えてくれますよね。そうしたら僕のこの本も存在しませんでした(笑)。
投稿: 青山通 | 2013年5月 1日 (水) 23時48分
はじめまして。
本、楽しく読ませていただきました。私の方はオーディオ
が主のブログですが、最近WOWOWで画質のいい再放送が
やってたので記事を書きました。その過程で、こちらの
ブログを知りました。
私は青山さんよりは年代が下で、セブンは再放送で
見ましたが、シリーズではダントツの内容だったと
思います。やはり音楽は効いていましたね。
ラックスマンのCDプレイヤーをお持ちですね。その
前がルボックスだとすると、これは十分なオーディオ
通です。私はクラシックも好みますので、ご紹介の
作品も楽しみにしています。特に78年のアルゲリッチ
は必聴ですね。
投稿: 横浜のvafan | 2013年5月 5日 (日) 11時34分
横浜のvafan 様
はじめまして。拙著をご購読いただいたとのこと、ありがとうございます!
ブログを拝見しましたが、幅広いジャンルの音楽を良い音で聴かれているご様子、素晴らしいですね。
私はオーディオはそこそこのものは使用していますが、実はよくわからなくて(笑)アンプとかもう買って20年近くそのまま使い続けています。
本書の中心となるリパッティ盤はなにしろ1948年録音ですから、音質より音楽そのものを聴く感じになると思いますが、アバド&ピリス、ヨーロッパ室内管盤とかは、もっといいオーディオで聴いてみたいような録音ですので、ぜひ。
ではでは。重ねてありがとうございました。
投稿: 青山通 | 2013年5月 5日 (日) 17時49分
はじめまして。
遅くなってしまいましたが、「ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた」楽しく拝読させて頂きました。
僕はウルトラセブン本放送の19年後に生まれたリアルタイムとは遠い世代ですが、セブンを始めとするウルトラシリーズに音楽の素晴らしさを教えてもらいました。
小学校の音楽の授業で聴かされるクラシック曲より冬木さんのウルトラ音楽の方がよほど好きでしたし、勿論セブン最終回のピアノ協奏曲にも感銘を受けました。
(今はクラシック曲も多少は理解出来てるつもりです)
青山さんの本を読むとあの頃の記憶が蘇ってきてとても懐かしさを感じます。買って良かったです。
ところで、「悪魔の住む花」ラストの曲ですが、帰ってきたウルトラマン第12話「怪獣シュガロン」のラストに使われた曲と同一かと思われます。
この曲は「帰ってきたウルトラマン・ミュージックファイル」(VAP)のトラック番号18番に収録されています。
解説書によると、かつて冬木さんが手掛けた50年代のKRテレビ系(現TBS系)ドラマ『おかあさん』の「母の虚像」というエピソードのための音楽を流用したもの」の「母の虚像M4」という曲だそうです。
因みに怪獣シュガロンの復讐では母の虚像M1〜M3も使用され、これらもミュージックファイルに収録されています。
機会がありましたら怪獣シュガロンの復讐のDVDかミュージックファイルCDでご確認下さい。
帰ってきたウルトラマンのサントラも幾つか種類がありますので、ミュージックファイル以外のCDに収録されているかどうかはわかりません。
長文失礼しました。
投稿: やじるし | 2013年5月23日 (木) 20時30分
御本を拝読し、感動しました。
明日、原宿に伺いますが、、
サプライズがあるかもです。
^o^
投稿: ささ | 2013年5月24日 (金) 21時20分
やじるし様
はじめまして。コメントありがとうございます。
20代の方ですね。セブンやウルトラシリーズは、幅広い世代から愛されていることをあらためて感じます。
また、ご指摘ありがとうございました。詳細にご存じで、感嘆しております。
実はこの件でおはがきもいただいておりまして、やはり「おかあさん」の「母の肖像」であるとのご指摘でした。
では、今後ともよろしくお願い申し上げます。
投稿: 青山通 | 2013年5月24日 (金) 22時37分
ささ様
ご高覧、ご高評、ありがとうございます。
明日、サプライズですか? 気になります。
投稿: 青山通 | 2013年5月24日 (金) 22時41分
この御本には、セブンや冬木先生をはじめ、先人の作品や名演に対する思いが的確な表現・文章でつづられていまして、圧倒されてしまいました。
「昭和40年代当時に子供がいる家庭から漏れ聞こえてきたピアノを思わせの、、」というロマンチックなフレーズもあり、堅苦しさを感じさせない「芸術作品」です。
昨日のトークショーに、サプライズゲストをお連れし、参加させていただきました。
私にとりまして冬木先生は神様のようなお方ですが、当時のエピソードや、音楽に対する思いが聞け、また先生のお人柄に触れられ、最高のひとときでした。
このような機会をおつくりいただきまして、誠にありがとうございました。
投稿: ささ(昭和43年生まれ) | 2013年5月26日 (日) 13時31分
ささ様
昨日は、ご来場ありがとうございました。
また、サプライズゲストの件も、感謝いたします。
ひし美さんは、多くのセブンファンと同じく私も永遠の憧れです。今回のようなシチュエーションでお目にかかれたのは、まさに夢のようでした。
こちらこそ、本当にありがとうございました!
投稿: 青山通 | 2013年5月26日 (日) 14時30分
はじめまして。
昨年、Amazonで御書を購入しましたが、この正月休み中に一気に読破しました。小生もウルトラセブンで育ったと云って過言ではない程、ウルトラシリーズの中では一番大好きな作品であり、関連各書籍も色々と読みましたが音楽の視点から、というのは初めてで新鮮、且つ懐かしいという気持ちで読ませて頂きました。是非とも続編を期待しておりますとと共に、今後のご活躍を期待しております。
投稿: SP-ZERO | 2014年1月 4日 (土) 15時01分
SP-ZERO様
はじめまして。
拙著のご高覧、ご高評、ありがとうございます! とても嬉しく思います。
続編というものではありませんが、昨年11月にキング・レコードより「ウルトラセブン・クラシック」というタイアップCDが発売され、監修・選曲・解説執筆を担当しました。
書籍の次作は、現在執筆中です。セブンの最終回の音楽をさらに掘り下げております。発売時期未定ですが、ぜひご期待ください!
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 青山通 | 2014年1月 4日 (土) 16時13分