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2010年9月17日 コボスのスペイン音楽プログラム

ヘスス・ロペス=コボス指揮、東フィルサントリー定期 トゥリーナ 交響詩「幻想舞曲集」、ロドリーゴ「ある紳士のための幻想曲」、ファリャ「三角帽子」

このあたりが好きな方には恐縮だが、オーケストラのメインストリームからすると、亜流に位置付くこの日のプログラム。 「三角帽子」はディアギレフ関連作品とはいえ、ストラヴィンスキー、ラヴェルのメジャー作品と比べると存在感は薄いし、「ある紳士~」は、村治佳織の録音で初めて知ることとなった。

しかし、このようなプログラムこそ、定期公演ならではなのだろう。単券でチケットを購入することはない。しかし、定期プログラムに組み入れられることで、そのハードルを超え、むしろ興味を沸かせてくれる。そしてその期待どおり、今日の公演は得難い音楽体験をもたらしてくれた。

たぶん初めて生で聴く「三角帽子」は、大編成かつ異色な編成な曲の場合よくあるが、CDで聴いていてはどう成り立っているのかわからない箇所が次々と明らかになる。それは薄い靄がかかっていた情景が、一瞬のうちにクリアになる感覚だ。

全貌が見えたこの曲は、一瞬レスピーギの南欧感を思い起こし、すると次はストラヴィンスキーの20世紀的感覚を想起させ、そしてプロコフィエフのバレエ音楽のテイストが伝わってくる。しかしそれらはあくまで断片であり、本質的にスペインで高みを極めたスペインのオーケストラ音楽を、充分に堪能できた。

またコボスの熱と技術も、東フィルメンバーを通し、充分に伝わってきた。成功した演奏だと言えよう。まさに定期公演ならではの醍醐味だった。

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