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08年7月17日 東フィルオペラシティ 定期公演

指揮:ポール・メイエ

ベートーヴェン:七重奏曲 サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」

【メイエ、指揮に転向 !?】

紛うことなくアルフレート・プリンツ、カール・ライスター以来の逸材だと信じている、天才クラリネット奏者ポール・メイエが、どうも指揮に転向してしまいそうなのだ

今日の1曲目は、七重奏曲。今月の定期では、かろうじてメイエがクラリネットを吹く曲だ。

彼の音色の何が素晴らしいかと言うと、クラリネット独特の倍音を多く含むまろやかさを保ちつつも、鋭く攻撃的な音を出してしまえるところだ。この真逆なことを同時にできてしまうクラリネット奏者は、古今東西、他に誰も知らない。

今日もその音色は、相変わらず素晴らしかった。個人的に退屈なこの曲も、メイエの音を聴いているだけで、惚れ惚れとしてしまう

そして、指揮台に上がったメイエ。タクト捌きに関しては、まだまだ素人っぽい範疇だが、オケの音色の作り方は、まさに先述のクラリネットのそれに近いものがある

オペラシティは音が綺麗に響くホールなのだが、今日はいつにまして、キラキラしている。弦も管もスッキリと尖鋭的な音を出しながらも、ふくよかな要素を失うことはない。まさに、メイエの世界だ。

【サン=サーンスの「オルガン付き」再発見】

自分はかなり前に、この曲のイマイチどころかイマ3ぐらいの演奏を聴いてしまって以来、どうにも印象が悪かった。

しかし今日の演奏を聴いて、これまでの印象は一変した。コラールふうに祈りを捧げるような響きが美しい1楽章2部、オルガンの入りが圧巻の2楽章2部、それだけではなく全編にわたってスリリングな展開。。これにはすっかり魅了されてしまった。

2部の後半は、友人に言わせると「味わいがなかった」とのことだったが、これがメイエの尖鋭なスタイルなのだと思えば、納得する。

まったく、これこそが定期会員のメリットなのだろう。単券でこの曲がメインのプログラムは絶対に買わないところが、8回セットの中でのリコメンドであれば、こうして足を運んで聴いてみる。すると先入観が覆されるような発見に出合えるのだ。

今日は、本当に得をした気分だ。しかし、ポール・メイエ。せめてソロ活動と指揮は、半分半分にして欲しい。滅多にいない、ソロで成立できるクラリネット奏者を失いたくはないのだ。。

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「音楽」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
映像制作会社の株式会社アーツテック代表の酒井靖之と申します。
今回、『天才』についての記事を書いたので、
勝手ではありますが、コメント、トラックバックさせていただきます。

よろしければ、覗いてみて下さい。

投稿: 酒井靖之 | 2008年7月18日 (金) 23時06分

私は今日のサントリー公演を聴いてきました!
…でもねえ、今日の演奏はがっかりでした。
まず、思うんだけど今回の東フィル、かなり2軍ちっくじゃなかったですか? 管のソロとかあぶなっかしくて聴いていられませんでしたぜ(「オルガン」のフィナーレの木管のソロ受け渡しは…アマオケを聴いてるのかと思ったくらいです)。
でもやはり、これは半分以上メイエに責任があるんじゃないかなあ。
サントリー公演はシャブリエの「スペイン」、ラロの「スペイン交響曲」とサン=サーンスの「オルガン付き」でしたが、この3曲ってどれもリズムが重要かつ難しい曲ですよね。つーかはっきりいって指揮者にとってはけっこう難しい曲のはず。シャブリエはなんだかまじめに三拍子をカウントしている感じが最後まで違和感だったし、ラロは終始もったりして超眠たくなる演奏(ソロもいまひとつ)、「オルガン」は前述のソロのほか、2楽章の出だしの6/8のカウントがやはりちぐはぐだし、コーダの?/1拍子のつかみ方も細かすぎ、おかげで最後のトランペットの細かい8分音符の動きが周りとずれまくりで、最後まで落ち着かない演奏でした…。
まあ、メイエの指揮は発展途上なんでしょうが、今回は意欲が技術を上回っちゃった観がありますね。

投稿: ジ・O | 2008年7月19日 (土) 00時34分

どうもです。ジ・Oさん、相変わらず辛口ですね~。

まず思ったのが、昨日はオペラシティの音響に、オケの音が思い切りマッチしていたことです。今期、オペラシティ4度目の定期になりますが、こんなに綺麗な音が立ち上がったことは、これまで一度もなかった。

僕はずっと、メイエの日に一軍はないだろうはずなのにと思って聴いていましたが、あまりのキラキラした音に、もしかしてチョン・ミョンフンのソウル・フィルの準指揮者だから、一軍をあててきたのかと思ったほどです。とくに、金管は一糸乱れず、クリアな音を響かせていましたよ。だから、サントリーで聴いてみたらどうなるんだろう、と友人と話していました。

曲については、ほとんどくわしくないので、細部についてはジ・Oさんの言う通りなのかと思います。しかし、メイエ、RCA録音のブラームス:クラリネット・ソナタ1番の4楽章のコーダのような勢いで疾走した感じは残りました。そんなわけで、なかなか僕にはよかったでございました^^;

投稿: paienne | 2008年7月19日 (土) 01時03分

酒井靖之様

はじめまして。コメント、トラックバックありがとうございます。記事も拝見致しました。今後とも、よろしくお願い致します。

投稿: paienne | 2008年7月19日 (土) 09時31分

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受信: 2008年7月30日 (水) 21時10分

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