« 08年5月19日 都響 文化会館 定期公演 | トップページ | 08年5月31日 日フィルサントリー 定期公演(第600回東京定期演奏会) »

『東京島』桐野夏生

Photo今週の日月(08年5月25、26日)で、桐野夏生の新刊『東京島』を読んだ

桐野夏生のことは『メタボラ』発売時など何回か書いているが(今みたら、ちょうど去年07年5月26日^^;)、2001年前後に「週刊文春」の連載で読んだ『グロテスク』以来のファン。新刊が出たら迷わずすぐ買う作家の一人だ

極限状態の人間の心理を描かせたら天下一品の桐野夏生。今回は、無人島に漂着、という古典的な舞台を設定しているが、相変わらずその描写は凄まじいばかりだ。

また、ここのところの『魂萌え!』『メタボラ』と通底しているのは、いくつかの書評でも指摘されている通り、貧困極まる底辺生活、国家や市場経済の成立、といった社会問題も含有しているところだ

読後感としては、桐野夏生のなかではまあまあ及第点、といったところだろうか。

例えば『グロテスク』『柔らかな頬』『OUT』といった代表作。これらを読んでいるときは、ページを読みつつ早く先を知りたくて左ページに目が飛んでしまうのを、必死でこらえる、といった状態になる。

『東京島』は、そこまではいかなかった。地の文が改行なしで続くところなどは、読み進めるのに多少のしんどさを感じることもあった。

いずれにしても、そもそものレベルが高過ぎるのであって、十二分な水準のエンタテインメント作品だ。また、新しいテーマ、新境地を果敢に攻め続ける姿勢は、さすがとしか言いようがないと思います

|

« 08年5月19日 都響 文化会館 定期公演 | トップページ | 08年5月31日 日フィルサントリー 定期公演(第600回東京定期演奏会) »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/96638/21247077

この記事へのトラックバック一覧です: 『東京島』桐野夏生:

» 東京島 [日美滴滴]
桐野夏生さんの新刊、話題作 「東京島」を読んだ。 内容は、いろいろな書評に詳しい [続きを読む]

受信: 2008年6月13日 (金) 10時17分

« 08年5月19日 都響 文化会館 定期公演 | トップページ | 08年5月31日 日フィルサントリー 定期公演(第600回東京定期演奏会) »