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08年5月8日 東フィルオペラシティ 定期公演

指揮:ヒュー・ウルフ  ピアノ・トリオ:椎名豊トリオ

ジョン・アダムズ:管弦楽のためのフォックストロット「主席は踊る」

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

ベートーヴェン:交響曲第7番

ガーシュインとベト7。のだめのオープニングとエンディングの2曲を配した、一見のだめコンサートかと思われるようなプログラムだが、その内容は非常に斬新なものだった。

ベト7は、いまだかつて聴いたことのないような展開。オーソドックスな演奏であれば、この曲の最大の特徴である「リズム」を際立たせるために、木管は強いタンキングを使い、弦楽器も弓を弦に当てていくように演奏するところなのだが、見ているとどうもそれとは逆の奏法を指示されていたような気がする

木管はほとんどアタックをしておらず、弦もがしがし弾くようなところまでもなめらかなボーイングが用いられている。ピリオド奏法的に、ヴィブラートも抑えられている。

ワーグナーによって「舞踏の聖化」と呼ばれたこの曲が、どちらかと言えばテヌートで貫かれたかのようなのだ

ところが不思議なことに、だからといってこの曲の本質である、強力なリズムを推進していくところが失われたわけではな

各楽器ともに、リズムの強調が端的に伝わる奏法を封印したかに見えながらも、逆にそのフラストレーションによって、爆発感を生み出すことに成功しているように思えたのだ。

とくに4楽章半ばのクライマックスでは、弦楽器全体が異常なテンションに満ちて昇華するのを目撃した。通常ではあり得ないような状況が起こっているのを目の当たりにすることになった。

非常に不思議な感覚だったが、この指揮者は、曲を逆の位相からアプローチすることによって本質を描き出す、という離れ業をやってのけたのだと思う

やはり、定期公演は、こうでなくてはと思う。有名な曲を普通に演奏していたのでは、名曲コンサートと何も変わらないのだから

ところで、1曲めのジョン・アダムズにはぎりぎりで遅刻>< ロビーで聴いていたら現代的だが美しく立体的な音の感じで、残念。。

ガーシュインは、ピアノソロ部分が完全にジャズのピアノ・トリオのインプロビゼーションになっており。。演奏の良し悪しとは関係なく、ジャズを聴きに行くときは別の心構えをして臨むので、オケの定期に来た身には、違和感があった

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