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2008年2月1日 日フィルサントリー定期公演(2)白銀の巨大な建造物が宇宙につながる。。

「2008年2月1日 日フィルサントリー 定期公演(1)」から続きます。)

ということで、ヨレヨレの状態でサントリーに到着。今日の席は、今期東フィルのサントリー定期のRB席とほぼ同じ位置。

いつもの定位置に座っていると、あまりに疲労していることで、逆に身も心もからっぽになっていることに気付く。これは、そのまますっぽりと音楽を受け入れられるかも知れない^^

井上道義指揮

シベリウス:交響曲第1番  吉松隆:鳥たちの時代  シベリウス:交響曲第7番

【休憩前:1番】

シベリウス1番の冒頭。クラリネットの太い音。一気に湧き上がるヴァイオリンの旋律。これはいい! 久々に聴く日フィルの重厚な弦も健在だ。

しかしそのとき、右のオバさんが、音を立てて襟足を掻き始めた。ボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリ・・・・・いい加減にしろ! とキレかけるも、演奏中に声を出す訳にも行かない。1楽章最初の山場が台無しだ。

さらにこのオバさんはプログラムを音を立てて読み出す。そして、あろうことか大きなアクションでカーディガンを脱ぎ出した。さすがに堪忍袋の緒が切れ、オバさんのヒジと当たるように、自分の右ヒジをわざと突き出した。さすがにヒジがぶつかったオバさんは、多少動揺し軽く謝罪の声を出し、以後、おとなしくなった。

ようやく2、3楽章、気分を持ち直しながら聴いていたが、4楽章のさなかにまたこのオバさん、左の二の腕を右手で掻き始めた。バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ・・・・・・

皆さん、こんなときどうします? 休憩のアタマで怒りますか? でもたとえ素直に謝られたとしても、続きを心穏やかに聴くことは自分には無理です。

ましてや、不愉快な態度を取られたり、逆ギレされたら、もっと嫌な気分になるでしょう。でも、そのままにしておいたら、同じことを繰り返すはず。。やれやれ。

さて、今日のプログラムは私にとっては最高のものなのですが、一般にはただのマイナーなプロのようで、かなりの空席が目立ちました。ということで、自分としてはあまりやらないのですが、背に腹は変えられぬ。5席連続で空いていた、RBの通路反対側の席に移動しました

右は通路、左は4席アキ、前は境界の衝立、後ろは座席なし・・・

誰にも邪魔されない究極の席がこんな近くにあったのは、不幸中の幸いでした。自分の席にコートを置きっぱなしにして、ここで、鳥たちと7番を聴く! 久しぶりに演奏前に武者震いがしてきました^^

【休憩後:鳥たち、7番】

まずは鳥たちの時代。。これが素晴らしかった。前後のシベリウスの音世界に溶け合うようでした。

弦、とくにヴァイオリンの断片的な単音のレガートの積み上げから管が飛翔してゆくところなどは、これまで聴いたどんな音とも違っていて、霊感あふれる信じられない響きがしました。

吉松隆氏は、15年ぐらい前に、一度だけ原稿をご依頼したことありました。客席から呼ばれた氏は、当時の印象からすると、すいぶんと存在感が増したかも

そして、7番。冒頭はかなり遅めのテンポ。トロンボーンソロまでは、4分台のものから6分台のものまで、演奏によって様々な展開がある。その中でも、ここまでゆっくりの冒頭は聴いたことがない

と思いきや、22小節の低弦から、テンポを速める。21小節めまでのペースに気持ちをあわせ終わったところなので、少し驚いて、またそこからのスピードに気持ちをあわせているうちに、トロンボーンソロに至る。

1年半前の井上道義&日フィルの7番のときと同じく、トロンボーンソロは、淡々とした感じ

自分としては、ここまでかなりもったいをつけてつなげ、ソロもたっぷりと歌い込むようにされるのが好きなのだが、今日の演奏も悪くはない

その後、とくに弦の音色と厚味が素晴らしい。前回の井上道義日フィルの音には、やや木目調の色合いを感じたのだが、今回は金色? というか白銀の色合いを感じた

ヴァイオリンの音が、大きなプラチナのまだ見ぬ巨大な建造物をつくっているかのようだ。そしてそれはしだいに、宇宙につながっていっている。。

初めてオッコ・カムでこの曲を生で聴いたときは、サントリーの1階だった。そのときは、巨大な森というか地球全体が上空に拡がっていって、音を介して宇宙とつながっていくのを目の当たりにしたような霊感的な感動を覚えたものだった。

今回はRB2階席だったので、その宇宙とつながっていく臨場感のさなかにいる感じがした。とくに後半は夢幻の世界だった。

終演後、井上道義氏は、全霊を使い果たしたかのような様子だった。それはそうだろう。宇宙につながる創造物をつくり終えたのだから。

最高の演奏会だった。至福の境地だ。最悪の1週間で疲れ果てていた演奏会前だったが、終了後は内なるパワーがみなぎったかのようだ。

毎年年末に年間ベストを選んでいるが(「2007 在京オーケストラ演奏会 曲単位ベスト5」)、早くもNO.1候補だ。

今回の教訓。思い入れのある演奏会のときは、衝立や通路を利用して、前後左右に人がいない環境をつくること。最悪、片側に通路、反対側は一席余分に買って空席にしておくぐらいのことはしないとですね^^;

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コメント

うはははは、いろいろ大変でしたね。
いいなあ…俺も行けばよかった。

シベ7はなんといってもトロンボーン吹きにとっては重要な曲ですからね。
私も一度だけ本番で吹いたことがあります。自分としては最高の出来だったと思います。
が、最高すぎたのか、その演奏会の翌月、札幌勤務を命じられました(笑)。

明日は私もオケ本番です。トリフォニーにて。ヘングレ、プラハ、新世界という名曲プロざんすー。

投稿: ジ・O | 2008年2月 2日 (土) 20時06分

トロンボーン奏者のジ・Oさんには、ぜひ感想を聞いてみたかったすね~。

明日、ケガにも負けず、雪にも負けず、本番頑張ってくださいませ。私は仕事です><

ところで元ヤンで瞬間湯沸かし器のジ・Oさんなら、隣席のオバさん、どうしてました?

投稿: paienne | 2008年2月 2日 (土) 22時09分

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