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2007 在京オーケストラ演奏会 曲単位ベスト5

恒例の(と言ってもブログでアップするのは、昨年からですが。。)今年2007年の「在京オーケストラ演奏会 曲単位ベスト5」を選出します。もちろん、私が行ったものからですが^^;

今年は、全27公演に行きました。評価をフラットにするため、海外オケ、在京以外のオケ、アマチュアオケなどは除き、東京を本拠地とする国内メジャーオケに限定してみました。では。。

●同率 第1位● フォーレ:レクイエム (2007年11月9日 東フィル サントリー定期  チョン・ミョンフン指揮)

●同率 第1位● モーツァルト:クラリネット協奏曲 (2007年3月20日 都響 サントリー定期 小泉和裕指揮、cl:カール・ライスター)

●第3位● シュニトケ:「夏の夜の夢、ではなくて」 (2007年2月23日 読響 サントリー定期 ホーネック指揮)

●第4位● ブルックナー:交響曲第9番 (2007年12月13日 東フィル オペラシティ 定期  若杉弘指揮)

●第5位● サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 (2007年8月12日 東響 ミューザ川崎 大友直人指揮、vn:神尾真由子)

今年2007年、同率1位の2曲は、この世の奇跡とも言うべき演奏だった。感動のあまり、しばし茫然自失としていた。これが突出しているため、3位以下は選ぶのが非常に難しかった。

3位は、この日の演奏会自体が非常に良かったので、曲は他の「夏の夜の夢」「皇帝円舞曲」「ラ・ヴァルス」でもよかった。初めて聴く曲での楽しみはなかなかもの。

4位、5位は、下記の次点とともに候補がたくさんあったが、紙一重で選んだ。

●次点1● ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 (2007年5月3日 東響 芸術劇場 大友直人指揮、pf:清水和音)

●次点2● ヴェルディ:「レクイエム」 (2007年4月7日 東響 ミューザ川崎 西本智実指揮)

●次点3● チャイコフスキー:交響曲第4番 (2007年10月19日 東フィル サントリー定期 プレトニョフ指揮)

●次点4● ベートーヴェン:交響曲第9番 (2007年12月29日 東響 サントリー 秋山和慶指揮)

ちなみにですが、昨年2006年、一昨年2005年のものです。

<2006年>

●第1位● マーラー:交響曲第1番「巨人」 (2006年10月23日 新日フィル サントリー定期 指揮:クリスティアン・アルミンク)

●第2位● ラヴェル:「ダフニスとクロエ 第二組曲」 (2006年9月5日 新日フィル サントリー定期 指揮:クリスティアン・アルミンク)

●第3位● ショスタコーヴィチ:オラトリオ「森の歌」 (2006年1月20日 東フィル サントリー定期 指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ)

●第4位● マーラー:交響曲第9番(2006年2月17日 東フィル サントリー定期 指揮:チョン・ミョンフン)

●第5位● シベリウス:「カレリア組曲」 (2006年6月24日 日フィル 横浜みなとみらい定期 指揮:井上道義)

●次点1● チャイコフスキー:交響曲第1番(12月17日 新日フィル サントリー定期 指揮:小澤征爾)

●次点2● イベール:フルート協奏曲(11月3日 フルート:エマニュエル・パユ 新日フィル)

<2005年>

●第1位● ラヴェル:「ダフニスとクロエ 第二組曲」 (2005年3月12日 日フィル 横浜定期 指揮:広上淳一)

●第2位● ドボルザーク:交響曲第8番 (2005年7月22日 東フィル サントリー定期 指揮:チョン・ミョンフン)

●第3位● コープランド:クラリネット協奏曲 (2005年5月29日 都響  サントリー  指揮:デプリースト、cl:佐藤路世)

●第4位● モーツァルト:交響曲第41番 (2005年9月1日 N響 サントリー定期 指揮:スタインバーグ)

●第5位● バーバー:弦楽のためのアダージョ (2005年12月25日 東フィル サントリー 指揮:下野竜也)

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2007年12月29日 年納めの第九

2007年もあと2日。仕事も昨日で終了し、年末オフの恒例行事期間に入った。その第一弾は、第九演奏会。今年も昨年に続き、29日サントリーの東響に行ってきた。

秋山和慶指揮:東京交響楽団、東響コーラス

昨年06年の「年末と第九」でも書いたが、コアなオーケストラファンは、普段は来ない人が押し寄せる年末の「第九」には行かない、という人も多い。

しかし自分はこの曲が非常に好きなのに加え、年末にこれを聴いていると、なんだか厄を祓っているような気がするし、溜まった檻が溶けていくような気持ちになってくるのだ。

家を出るとここしばらくの寒さとはうって変わって、湿度と気温が高い。すでにいつもの土曜日よりも街に人が少なく、年末の特別な時空間に入っている気分が高まってくる。

さて、今日の演奏会は満足のいくものだった。以前、「演奏会における感動の三要素」として3回にわたって書いたが、この三要素がはるかに基準を上回ったのだ。

(1)演奏の内容:90点、(2)座席の環境:80点、(3)自分の集中度85点、といったあたりか。第九で三拍子揃ったのは、久しぶりかもしれない。

1楽章の冒頭から、厚い充実した音。とくに弦、なかでもヴァイオリンが、鋭さと豊かさを兼ね備えた美しい音色だ。

展開部ではテンポを落すとともにやや緊張感が失われたが、1楽章の最後に向けて再びオケ全体が鳴ってくる。そして、538小節で楽譜にないはずのゲネラルパウゼを入れてフィナーレ。ちょっとやり過ぎな気もしたが、圧巻ではあった。

その後もオケ全体の充実は続く。3楽章の第3部あたりもテンポを落とし過ぎな感じがあったが、全体のクオリティを落すまでにはならない。

そして4楽章は、特筆すべき出来だ。92小節からの第2部、弦の繊細さ、テンポ感、高揚感が素晴らしい。合唱も求心力をもって引き締まっていて、十分な圧力と美しい響きをもって伝わってきた。

第3部、バスのソロの音程や節回しには少し笑ったり、高音部のソプラノソロの声質には首を傾げたりした。しかし、すでに自分のテンションは高まったままで、そういう細かいことは全く気にならないままフィナーレを迎えることができた。

そして、昨年同様アンコールは、団員がペンライトを持っての「蛍の光」。この日に限っては、ジルベスター的な演出も心地良い。

今年は約30公演を聴いたが、非常に満足感の高いラストの演奏会だった

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ゲルギエフのバレエ「くるみ割り人形」

Photo_4前回の記事「新国立の「くるみ」は断念。。」で書いたように、この3連休は生の「くるみ割り人形」を見に行く代わりに、07年12月に発売された、新着のDVDで「くるみ」を堪能した

音楽監督、指揮:ワレリー・ゲルギエフ

マリインスキー・バレエ団 

マリインスキー劇場(キーロフ歌劇場)管弦楽団

しつこいですが、ふだんオケざんまいしている自分は、バレエは非常に疎い。「くるみ」も、音楽は組曲以外の部分もかなり好きなのだが、バレエを全曲見たことはもしかしてないかも知れない。なんと初くるみ!?

通して見てまず思ったのが、所要時間が1時間20分、こんなに短かったのかと。1時間20分というと、オペラにはないぐらいの短さだし、マーラー、ブルックナーだったら交響曲でも到達する時間だ。

その1時間20分も、あっという間だった。全編にわたる緊張感とエンタテイメント性に優れていて、華やかさに圧倒される。

改めて、バレエには歌も台詞もないことを認識する。ある意味、オペラよりも純粋音楽であるオーケストラに近いかも知れない。

オーケストラ側の立場からすると、純粋音楽の表題的な意味を分かりやすくするために、踊りによる状況描写が付与されている、とでも無理に言えるだろうか(実際は全く逆なのだが)。

とくに、「花のワルツ」「パ・ド・ドゥ」からフィナーレに至るところは、これまでもCDで聴いてて非常に好きな部分だった。それを豪華絢爛な美男美女の舞いによって、くるみのストーリーにおける位置付けとともに堪能できたのは、感動だった。

しかし、ゲルギエフのくるみ、前半でマーシャはいじめられているし、最後にはマーシャと王子は砂糖菓子にされてしまうし、こんなストーリーだったかなと思った。

解説を読むと、これは2001年初演、ミハイル・シェミャーキン改訂の版であり、「ソ連時代の独裁者の恐怖政治への強烈な非難」を主眼としているのだそうだ。

元来の「くるみ」とは、イメージをがらりと変えた斬新なものだとか。でも、日本の楽しむだけのためのクリスマスには、ハッピーな「くるみ」のほうがフィットしているかなと^^

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新国立の「くるみ」は断念。。

Photo_210月21日の記事、「東フィルサントリーのアフター ・・・ バレエとオーケストラの異文化交流?」でも書いたが、自分はオーケストラの演奏会は数百回単位で行っているが、いっぽうバレエは、たぶんこれまでに数回しか行っていない。

それも、はるか昔のこと。最近では、娘が小学生のときに、子ども向けの演奏会で「くるみ割り人形」のハイライト版を聴いたぐらいだ。

しかし、改めてバレエにくわしい人間と話してオーケストラとの深い接点を再認識すると、かなり興味が沸いてくる。

なかでも「くるみ」は、組曲以外の部分も含めて音楽が好きなので、一度本物を見たいという気持ちが急速にふくれ上がった。で、このクリスマスシーズン。新聞広告などを見ると、さすがに「くるみ」は公演が多い。

当たり前なのだが、自分自身にアンテナが立ってないと、どんなに情報があっても目に入って来ない。しかしいったん注目してみると、これまでスルーしていた多くの情報が次々に入ってくるのは、不思議なものだ。

いっぽう、自分にはバレエの勘所がない。どれを選んでいいのか、わからない。よく「オーケストラを聴きたいがどれに行っていいかわからない」と相談されるが、その気持ちがよくわかる。

そこで、前述の記事登場の「バレエ嬢」に聞いてみたところ、クリスマス前後に新国立で数回やるものは、お値段もそこそこだし、おススメではないかということだった。

しかし、そのときすでに公演2,3週間前。問い合わせたところ、ほぼ完売。かなりイマイチな席がぱらぱらと1席ずつしかない。逡巡したものの、今回は断念することにした。

その代わりと言ってはなんだが、この07年12月に発売された、新着のDVDで「くるみ」を堪能することにした

Photo_4音楽監督、指揮:ワレリー・ゲルギエフ

マリインスキー・バレエ団 

マリインスキー劇場(キーロフ歌劇場)管弦楽団

感想は、次の記事で。。

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編集後記の想い出(笑)

今回は、まったくどうでもいい話しです。(いつもそうかも?)

今から遡ること、20年。20代まっただなかのわたくしは、とある音楽系の出版社に勤務しておりました。その会社ではクラシック音楽関係の月刊誌やポピュラー音楽関係の隔週週刊誌などを10誌ほど発行していました。

わたくしの同期入社は7人。入社時は、皆が憧れる雑誌編集部への配属は一人もいなく、全員がいつか雑誌に異動したいと切に望んでおりました。

それはもちろん、雑誌編集がやりたかったからですが、同時に雑誌に異動すると「編集後記」が書ける! というのも大きかった。

なんじゃそりゃ? と思う方もいらっしゃると思います。今でこそ、こんなふうに誰でも書きたいことを書いて世の中に発信できるような時代になりました

でも20年前は、インターネットなんてものはなかった。何かを人に伝えるにはマスコミを、何かを読んでもらうにはその中の新聞・雑誌を通すしかなかったのです。

とはいえ、署名原稿を書けるような著者・執筆者になるには長い道のりが必要。そんななか、手っ取り早く自分の日常や思ったことを綴るには、雑誌編集者になってこの「編集後記」を書く、というのが最も速い手段でした

さて入社2、3年が経つと、同期のうち、一人、二人と雑誌編集部へ異動する者が出てきました。わたくしも3年目の夏、7人中3番目にポピュラー雑誌の編集に異動が決まりました。

やった! 編集後記が書ける!! それは大きな楽しみでした。

今でこそ、そんなものを隔週で書かなければならないとなったら、かなり面倒な話しです。が、当時はこれが嬉しくてたまらなかった。

毎隔週、次に何を書くか、前もってずいぶんと考えた。わずか100字程度のなかに、どれだけの自分のエッセンスを盛り込むか。。なにしろ、読者は多い号で15万人もいるのだし、下手なことは書けない! と自意識過剰の極みな感じでした(笑)。

そうして何回か編集後記を書いているうちに秋になり、その雑誌は大リニューアルをすることになりました

同期で同じ編集にいて、やはり編集後記に燃えていた友人Sと二人、心配がつのります。編集長は、編集後記のことをどう考えているのだろうか。

ただでさえ、編集者が誌面に出ていく当時流行りの現象をひどく嫌っていたM編集長。「ギョーカイ」というトレンディ(笑)な言葉も大嫌いだったM編集長。

何度も続いたリニューアル編集会議も終盤。いっこうに編集後記の話が出ないのにしびれを切らした友人Sがおずおずと発言しました。

「あの~編集長、編集後記はどうするんですか?」

編集長は、そんなことは全くどうでもよかったのだと思います。想定外の質問に一瞬間をあけながらも、こう答えた。

「ん。。まあ、いらないんじゃないか」

友人Sとわたくしは、気色ばんで真っ正面から抗議した

「いや、読者は編集後記を楽しみにしています」

「読者は業界関係者の様子を知りたがっています!」

するとM編集長は、開き直った

「今回のリニューアルはとにかく情報量を追及する! どんな小さいスペースでもとにかく情報優先だ!」

そして苦笑いして言った

「俺の目の黒いうちは編集後記は載せん。まあ、俺が編集長から下ろされたら次の編集長のときは載せるように頼もう」

実はどうでもよかったことを、まともに会議の議題にしてしまったがために、こうして編集後記の廃止はオフィシャルに決定してしまった。

あれから20年。もしあの時の自分が今の自分だったら、会議の席では話題にのぼらないように友人Sと打ち合わせ、リニューアル号のレイアウト時にこっそりデザイナーに指示して、編集後記のスペースをとってしまっただろう。ああ若いって知恵がない!

それから3年半、発行部数がじりじりと下がるなか編集長は異動になり、本当に編集後記が復活しました。しかし、なんと友人Sは、そのタイミングで編集後記のない月刊誌に異動になってしまいました^^;

自分はようやく再び編集後記を書けるようになったものの、その雑誌はその後1年で休刊してしまったのです。

あれから時代も変わったし、自分も変わりました。でも、何か書いていたい欲求は変わらないので、こうしてブログを書いたり日記や小説を書いたり、仕事でも原稿を書いたりしています

なんとなく想い出したので、こんな話しを書いてみました。しかし、20年前のこんなどうでもいい話しをよく克明に覚えているものだなあ。

お付き合いいただき、恐縮でございました^^;

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ハーゲンダッツの新製品モンブラン!

002_28日にハーゲンダッツの新製品(12月3日発売)、モンブランをテニス帰りに食べたが、これをまたまた食べたくなって、14日金曜の飲み会の帰りに買って帰った。

ドルチェシリーズの、ティラミス、クリームブリュレに加え、3弾めのラインナップ。これがなかなかのリアル・モンブランだ。

写真のようにマロンクリームはそのものな感じで、アイスは上がカスタードと下がバニラ。これはなかなかのヒットです^^;

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東京オペラシティが好きでない理由

ということで(何がということなんだ)2008期の在京オケのシーズンチケットは、まず東フィルのオペラシティを購入することに、ほぼ決めた。曲目や指揮者・演奏者が、最も充実しているとの判断だ。

本当は、週末で解放感いっぱいの金曜に、自分の「聖地」たるサントリーに行きたいのだ。

しかし、どのサントリー定期も今一つ。3期通っている東フィルのサントリーも、2008期はかなりイマイチだ。非常に残念。

ところで、どうもオペラシティは好きになれない。昨日は、オペラシティで未完成とブルックナーの9番を聴きながら、なんで自分がこのホールがダメなのかを分析してみた。

まず、2階3階のサイド席。ステージに向かって90度、直角というのが、ユーザーフレンドリーでない。いすの背にもたれていると、ステージが全く見えない席すらある。ヨーロッパの某ホールを模しているのかもだが、どうもなじめない。

コンセプトやデザイン重視、クリエイターオリエンテッド、サプライヤーズロジックな思想を感じてしまう。

そんなコンセプチュアルな雰囲気のいっぽうで、2階が長方形でぐるっと一周できるのが、なんだか体育館な感じがする。。

また、上方が四角錐の形で出窓?があるところが、高原のロッヂっぽい。そう思うと、木の手すりなんかは山小屋な気分がしてくる。

一言で言うと、チープな箱庭にいるような気がして、演奏会場にいる気がしないのだ。

確かに音はいい。弦は、会場の木の温もりとあいまって豊かな音色を保ち、いっぽう金管はクリアに響く。なのに、それを十分に堪能できるポジションが見つからない

1階はステージより下に沈んで音が上に抜ける感じだし、2階3階センターはステージまでの距離があるし、2階3階サイド後方はステージがはるか横だしかといって前方だと間近過ぎる。

シューボックス型はそうなのだと言ってしまえば、そうなのだが。。

。。。ボロクソ言って、関係者やお好きな方には恐縮です。あくまで私個人の勝手な印象です^^;

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2007年12月13日 東フィルオペラシティ 定期公演

指揮:若杉弘

シューベルト:交響曲第8番「未完成」

ブルックナー:交響曲第9番

12月定期は、サントリーを振り替えて、オペラシティに行って来た。

未完成を定期でやる。これにはかなり興味があった。未完成は、定番中の定番なので、名曲コンサートでよく取り上げられる。それをあえて定期で取り上げるのだから、何らかの「思想」、個性的な「解釈」があってしかるべきだ

今回の若杉の未完成は、極めてスローテンポで展開された。もともと凡庸な演奏だと間延びしてしまうこの曲を、さらに遅いスピードで展開する。これは、ある意味での「挑戦」だろう。

これ以上遅いと曲が成り立たないまでの遅さ。しかし張り詰めたテンションにより緊張感は保たれ、この曲の新たな側面を見せてくれる。弦の圧力がしっかりと裏支えする。

評価は分かれるかもしれないが、自分にとっては満足いく内容だった

そしてブルックナーの9番。先日の「ブルックナー交響曲第9番のこと」の記事に書いた通り、この曲は吉松隆氏が「人類史上でもっとも純粋にして深遠なる音響の大伽藍」と評した、究極の音響が聴ける作品だ。

未完成とはうって変わって、テンポも解釈も基本的にオーソドックス。曲自体の魅力をたっぷり味わってくださいとばかりに、あえて未完成のような独特の切り口をとらずに、聴きどころや楽しみどころを聴衆に任せているかのようだ。

しかし、2楽章、3楽章の全奏のクライマックスは、こちらも無我の境地にもっていかれる。まさに人類はここまで到達したのかという、宇宙の響きだ。

東フィルもこの世界観を描くのに充分な圧力をみなぎらせることに成功していた。さすがに、金管は日本人の限界を感じさせる場面もあったが、それでも十分な出来だったように思う。

3楽章の後半は、まさにブルックナーが「生からの決別」と呼んだだけあって、生から死へ向かう澄んだ川を渡ってしまったかのような感覚だ。

ということで、なかなか満足度の高い演奏会だった。

アフターは、いつも東フィルを同行している友人と、最初の会社の同期で現在クラシックレーベルの要職にある友人と3人で軽く飲み。

レーベルの友人は、相変わらず超弩級のブルックナーヲタクぶりを見せ、やや辛口な評価。圧倒されぎみな展開となりました^^;

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「HOMEWARD BOUND」&「AMERICA」 - simon&garfunkel

先週末に飲んだ友人が、simon&garfunkelの「HOMEWARD BOUND」を引用し、望郷の想いを語った

「HOMEWARD BOUND」。。。同じくsimon&garfunkelの「AMERICA」と対で、非常に好きな曲だ

居場所を探しに、アイデンティティを見つけに、放浪の旅に出る二人を描いた「AMERICA」。

いっぽう、自分の居場所があるにもかかわらず、生活のためになかなかそこへ帰ることができない人間の望郷の想いを歌ったのが、「HOMEWARD BOUND」だ。どちらも、素晴らしい曲だ。

友人は、50代になったら、故郷である西日本の県に帰りたいと思っていた。しかし、結婚相手は東京近郊の人間で、子どもは生まれ育ちが東京。家族で実家へ帰るのは無理なのはわかっていた。

いっぽう、この夏に一人で帰省した折に親から、「家族全員で帰って来てここで生活しないなら、それは家を継ぐとは言えない」と言い渡されたのだそうだ。

彼は年々、望郷の想いが強くなってきているとのことだ。大学時代から過ごしている東京は、ますます自分の居場所ではないと感じている。故郷にも東京にも囚われている感覚がある。そんな彼は、自由な僕がうらやましいと言う。

彼がうらやむ僕は、東京で生まれ東京で育った。親の会社の社宅をいくつか移り住み、その後親が購入した近郊県のマンションに引越し、その後独立した。この間ずっと、東京の一貫校的な学校に通っていたため、自分のアイデンティティになるようなエリアはどこにもない

確かに自由だ。でも古典が「不自由だが安定」で、ロマンが「自由だが孤独」であるように、帰るべき場所がないというのは、さびしいものだ

そんな話のなか、彼と僕が共通の知り合いだったご夫婦(その後、離婚した)の奥さんが、今年亡くなったことを初めて知った。同世代の40代での死は、なんとも言えない気分をもたらす。

望郷の想いと裏腹に家に帰れない「HOMEWARD BOUND」。見つけられないアイデンティティを求めてさまよう「AMERICA」。でもどちらも「生きているだけで素晴らしい」。

そんな境地に早く達したいものだと思う。

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在京オケ2008年新年度の定期公演 その後

ベンゼンさんからのコメントや友人からのメールで、読響もすでに2008年定期公演の内容をオープンにしているとのことだった

しかし、あらためてHPを探しても見つからない。ようやく3度目に、何のリンクらしいアイキャッチのないところにマウスをあててみたところ、そこからのリンクで情報にたどりついた

読響、来年の「新商品」をプロモーションする気がないのだろうか

また、日フィルも、地味なニュースのリンクから2008年春季の情報にとぶことができた。こちらも、なぜもっと目立つようにしないのか。ほんとに不思議だ。

これで前回書いたものに加え、このタイミングで出るべき2008年度在京主要オケの演奏会情報の全容が、ほぼ判明したかたちだ

トータルで考えると、東フィルのオペラシティ定期全8回がベストかも。できればサントリーをメインにしたいのだが、まあホールで選んでも仕方ないので、2008年は初台を本拠?にすることになるかもです。。

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東フィルの2008年度定期公演

東フィルの2008年度定期公演の継続案内が届いた。現在、サントリー定期が3期め、オーチャードが1期めの会員である。

2008年の東フィル3ホールの定期ラインナップを見て。。

○え!! ポール・メイエって指揮やるの?? 新世代の最高のクラリネット奏者なのに、ラロやシャブリエ振ってる場合じゃないんだけど!

○チョン・ミョンフンと森麻季さんのマーラーの4番をまた聴ける! なのに、サントリーだけやんないとは!!

○サントリーの、フランクとサン=サーンスの交響曲。。両方、イマイチなんですが。。

○5月のラプソディー・イン・ブルーとベト7って、定期なのに、のだめコンサート??

○プレトニョフの、ショスタコの9番とダフニス! 超おもしろそ~!! でもプレトニョフ、サントリーだけ出ないし!!

ということで、なんだかサントリーよりオペラシティとオーチャードのほうがいい。。できれば、平日夜のサントリーにしたいのに。。

これで在京オケの2008シーズン、東響、都響、東フィルが明らかになった。新日は時期ずれ、N響は3ヶ月タームなので、あと残るは読響と日フィル

シーズンチケットを選ぶのは年一度のかなりの楽しみなのだが、来期、まだ決定打がない状況が続きます。。

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祖師ヶ谷大蔵にインド料理店「Moja India」オープン

Image001最近、駅前がみるみる充実している祖師ヶ谷大蔵駅前だが、なんとインド料理店までオープンした。

自分のインド料理初体験は、大学3年のときだった。

当時セカンドスクールとして通っていたお茶の水の英会話学校で知り合った同じ大学の友人と、同じクラスの20代後半のOLのお二人をお誘いし、4人で銀座のお店に行った記憶がある。(なんとまあお気楽な時代だったことか^^;)

友人は学生ながらも、初任給が10万そこそこだった当時にして、仕送りとテレビ局のバイトで月20万の収入があり、当時流行りの「ポパイ」や「ホットドックプレス」を地で行くようなライフスタイルを送っていた。なので、学生にはかなり贅沢な店もよく知っていたのだった。

その初体験以来ずっと、インド料理には病みつき状態である。

で、この「Moja India」。かなりさっぱりめのお味。

日本人からするとインドの本格的な味付けは、かなりパサパサした感じがするので、一般的な店はどこも日本人の舌に合う工夫をしている。

そのなかで、甘くテイスティでこってり系の「サムラート」はずっと好きなのだが、こんな軽めの味も、ヘルシーな感じで悪くはない。

接客の女子2人が、いかにも日本人のバイトっぽく商品知識もイマイチだったが、まあ、祖師ヶ谷だし仕方ないかな^^;

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自身7台目携帯、920SHを購入

920sh携帯電話を手にしてちょうど10年になるが、先週、自身7台目となる、SoftBank920SHを購入した。

写真左から、購入順に並べてみた。1997年の秋に最初に買ったのは、DENSO製のデジタルホン

ただ通話だけができる機種だった。今みると、非常にアナログ感が漂い、骨董品の趣きさえある

当時は、まだdocomoは高級品で、本体がどれも2~3万していた記憶がある。他社のものは数千円で買えた。

その後2台目では、J-PHONE間でのメールが可能になり、デジタルホンはJ-PHONEになった。

3台目で他社の携帯やパソコンとメールができるようになり、4台目は他キャリアに先駆けた写メール目的で買った。自分では初の折りたたみ式で、WEB閲覧も可能になる。

5台目は、当時携帯電話コンテンツビジネスのマネージャーをやっていたので、着メロの音質や画像の画質で選んだ

6台目は、もう3Gの時代が来ていたが、エンジと黒を貴重にしたカラーバランスのデザインにひかれて、このシャープ製の2.5Gのものを買った。V602SH。ここでvodafoneに。

それが05年の1月。その後、仕事がずっとバタバタし続けたこともあり、初めて3年弱ものインターバルを経て、今回7台目を購入した。

さすが高速3G、3.2インチのAQUOSケータイだけあり(?)、電車の中で見る地上デジタル放送にもストレスがない

この地上デジタル、局や番組によって、トークの字幕が出る。はじめ、地デジはそんなにコストをかけ投資をしているのかと思った。

が、生放送でもこの字幕が出ており、映像より数秒遅れているのに気付く。さては、すごい勢いで文字を打っているのか(笑)。うちでテレビと同時に見たら、画像自体も数秒遅れて放送されていた^^;

たまに、携帯がなかった時代のことを思い出すと、この道具は生活スタイルや産業構造まで変えてしまったことに愕然とすることがある。しかし自分でも、当然のように使用してもう10年。。

ちなみに少し前の法事では、70代の親類の間で、「携帯を持つ持たない」で話題が白熱していました^^;

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