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2007年12月29日 年納めの第九

2007年もあと2日。仕事も昨日で終了し、年末オフの恒例行事期間に入った。その第一弾は、第九演奏会。今年も昨年に続き、29日サントリーの東響に行ってきた。

秋山和慶指揮:東京交響楽団、東響コーラス

昨年06年の「年末と第九」でも書いたが、コアなオーケストラファンは、普段は来ない人が押し寄せる年末の「第九」には行かない、という人も多い。

しかし自分はこの曲が非常に好きなのに加え、年末にこれを聴いていると、なんだか厄を祓っているような気がするし、溜まった檻が溶けていくような気持ちになってくるのだ。

家を出るとここしばらくの寒さとはうって変わって、湿度と気温が高い。すでにいつもの土曜日よりも街に人が少なく、年末の特別な時空間に入っている気分が高まってくる。

さて、今日の演奏会は満足のいくものだった。以前、「演奏会における感動の三要素」として3回にわたって書いたが、この三要素がはるかに基準を上回ったのだ。

(1)演奏の内容:90点、(2)座席の環境:80点、(3)自分の集中度85点、といったあたりか。第九で三拍子揃ったのは、久しぶりかもしれない。

1楽章の冒頭から、厚い充実した音。とくに弦、なかでもヴァイオリンが、鋭さと豊かさを兼ね備えた美しい音色だ。

展開部ではテンポを落すとともにやや緊張感が失われたが、1楽章の最後に向けて再びオケ全体が鳴ってくる。そして、538小節で楽譜にないはずのゲネラルパウゼを入れてフィナーレ。ちょっとやり過ぎな気もしたが、圧巻ではあった。

その後もオケ全体の充実は続く。3楽章の第3部あたりもテンポを落とし過ぎな感じがあったが、全体のクオリティを落すまでにはならない。

そして4楽章は、特筆すべき出来だ。92小節からの第2部、弦の繊細さ、テンポ感、高揚感が素晴らしい。合唱も求心力をもって引き締まっていて、十分な圧力と美しい響きをもって伝わってきた。

第3部、バスのソロの音程や節回しには少し笑ったり、高音部のソプラノソロの声質には首を傾げたりした。しかし、すでに自分のテンションは高まったままで、そういう細かいことは全く気にならないままフィナーレを迎えることができた。

そして、昨年同様アンコールは、団員がペンライトを持っての「蛍の光」。この日に限っては、ジルベスター的な演出も心地良い。

今年は約30公演を聴いたが、非常に満足感の高いラストの演奏会だった

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コメント

その年のラストのコンサートがベストに近い内容だったというのは羨ましいですね。第9というのは一度参加してみたい作品のひとつです。それにしても、「538小節」とか出てくるのは、門外漢のぼくには驚きです。
ぼくの場合、ライヴはいまひとつだったので、何とか映画をベストで終われたらと思っていますが・・・。

投稿: alcoa01 | 2007年12月30日 (日) 23時04分

そうですね、なかなか第九が満足いくことは少ないので、よかったです。

小節は、いちおうスコアで確認してるので、暗記している訳ではありません^^;

投稿: paienne | 2007年12月31日 (月) 17時10分

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