『ショーシャンクの空に』と「フィガロの結婚」
2日の日曜は、映画通の友人Oさんが自宅に遊びに来てくれた。携帯のメールでやりとりしているうちに、Oさんおススメの映画、『ショーシャンクの空に』を、うちで一緒に見ることになったのだ。
『ショーシャンクの空に』は、アメリカでは1994年、日本では1995年に公開された。公開当初は、鳴り物入りでもなければ、大反響を呼んだわけでもなかったそうだ。
しかし、この映画の深い感動は口コミに口コミを呼び、「マイベスト作品」とする人が全世界的に増え続け、現在では、心あるランキングでは常にベスト3に入っているのだ。
原作は、スティーブン・キング。邦題は『刑務所のリタ・ヘイワース』。1994年といえば、ちょうど自分が海外ミステリーや音楽・映画の翻訳出版の編集をやっていたころだから、この小説の映画化、というのはなんとなく覚えがある。
さて、拙宅に着いたOさんとともに、16時頃からこの映画を見始める。
いきなり、殺人の冤罪で投獄される、主人公の銀行員、アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)。初めは心を開かず孤立していたが、やがて「調達係」レッド(モーガン・フリーマン)と親交を深めていく。
アンディは、自身の人間性やスキルをもって、受刑者だけでなく刑務所の職員、所長にまで信頼を高めていく。しかしアンディはあることから絶望の淵に立たされる。そして彼の起こした行動とは・・・?
映画の後半に差し掛かったところで、こんなアンディの台詞があった。
「人生とは、必死で生きるか、必死で死ぬか、そのどちらかだ。」
もちろん、アンディの置かれた状態とはレベルが違う。でも自分も、ただ「必死で死ぬ」だけの毎日に追い込まれたことが、何度かあった。だから、この台詞は、心の奥底にまで響いた。
そしてアンディは、「HOPE」という単語を幾度か口にした。人生、それを失ったら終わりだ、と。だから、どんなときもそこに向かって生きるのだと。生半可ではない。無実の罪で終身刑に服している人間の言葉だけに、重みがある。
そして、あっと驚く展開。さらに、あまりに感動のラスト。。レッドの表情が、涙を誘わずにいられない。こんな素晴らしい映画を教えてくれたOさんには、感謝してもし切れない。
ところで、この映画の途中にも、クラシック音楽が重要な役割を果たすシーンが登場する。
アンディが、罰を覚悟で、刑務所じゅうに音楽を流すのだ。それは、囚人たちの殺伐とした毎日が「灰色」だとすると、そこを一瞬のうちに、美しい満開の花の色に変えたようだった。曲は、
モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』より”手紙の二重唱”「そよ風に寄せて」
そしてエンドロールで確認すると、なんと演奏は、自分が敬愛する指揮者、カール・ベーム (ベルリン・ドイツ歌劇場管弦楽団・合唱団/1968年録音 ドイツ・グラモフォン/歌唱:伯爵夫人(グンドラ・ヤノヴィッツ),スザンナ(エディット・マティス) )によるものだった。
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コメント
『ショーシャンクの空に』は、人が持っている想像力、そして映画自体のクオリティの高さによって、自分の人生の長さとは関係なく、多くの人に何かを訴えることができる可能性を持っていると思います。
ただ、原作が1948年から1977年までの約30年間にわたる長い物語となっているように、生きてきた時間が長ければ長いだけ、そこから受け取れるものが増えてゆくような気もします。
いつの日か、もう一度見返す機会があれば、挑戦してみてください。
それだけの価値のある作品だと思います。
投稿: alcoa01 | 2007年9月 4日 (火) 01時07分
いろいろありがとうございました。
たぶん、この映画はこれからの人生の節目節目で観ることになりそうです。
投稿: paienne | 2007年9月 5日 (水) 23時00分
この映画は川嶋あいさんのマイベスト映画なんですよね。私もいつかは観ようと思っていましたす。今月は連休が続くので、その間に観ます!
投稿: アユパパ | 2007年9月 6日 (木) 20時34分
そうなんですね! それはまたタイムリーでした。ほんと、勇気が出る映画です。モーツァルトも絶品でした^^
投稿: paienne | 2007年9月 6日 (木) 22時51分