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ヒラリー・ハーンと神尾真由子

ヒラリー・ハーンのバッハのヴァイオリン協奏曲第2番は、かなりの愛聴盤だ。(昨年2006年のブログの記事→ 「久々にバッハの「ヴァイオリン協奏曲第2番」を聴く」)。

キレ味鋭く、曲の輪郭を浮き立たせているのが心地いい2002年10月録音のこの演奏。1979年11月27日生まれの彼女の、22歳のときの作品だ

On_bach_1そんななか、今朝は、彼女のバッハのソナタ第3番を聴いた。

きっかけは、5月に行った北ドイツ放送交響楽団の演奏会。メンデルスゾーンのコンチェルトを弾いた諏訪内晶子さんが、この曲をアンコールに弾いたのだ

ハーンの演奏の存在を失念していたのだが、同行した友人がディスクを貸してくれた。

ハーンがソニーからグラモフォンに移籍した2001~03年のあたりは、ちょうどクラシック音楽業界関係者の取材を重ねていた時期。メーカーの担当者とハーンの話もよくしていたのだが、このディスクは、1997年の彼女のデビューアルバム。時期的に数年のずれがあり、今日までこの演奏を聴かずにいた。

しかし、なんというバッハだろう。

瑞々しさと憧れに満ちた明るくやわらかな心情を綴るようでいて、なのに、バッハの透徹としたところや、そのまま宇宙につながっていくような水平性を失うことは、全くない

奇跡のような輝きを放っている。

それは、その数年後の録音の協奏曲におけるバッハとは、全く異なる表情だ。もちろん曲によって、また天賦の才によって、表現を使い分けているのだろうが、やはり年齢による部分もあるのだろう。

録音はハーン19歳の頃、そしてデビューアルバム。もっと若い年齢で完成の域に達し、年齢を感じさせない演奏者も多い。が、このハーンの演奏は、自然になのか、あえてそこを際立たせているのか、この年齢でしか語れないような味わいに満ちている!!

と、そんななか、チャイコフスキー国際コンクールで、神尾真由子さんが優勝したというニュースが入ってきた。たまたま、サン=サーンスの3番コンチェルトが聴きたくて、8月12日の東京交響楽団のチケットを購入しているが、これがなんと神尾さんのソロ! なかなかタイムリーで楽しみです^^;

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セブン川柳に感動

(すみません、少しマニアックな記事です)

引き続き、mixiのセブンコミュで遊んでいます^^;

そんななか、日曜に「セブン川柳」なるトピが立ち、いっせいにセブン関連の川柳が投稿された。その数、2日で100前後。そして、こんな作品が。。

殴られた 砂糖も多いし ヌルいから (by むつゴロー)

言うまでもないが、これはセブン第43話「第四惑星の悪夢」からの作。人間がロボットに支配され奴隷となっている第四惑星で、ロボット長官の秘書アリー(人間)が長官に珈琲を出して、叱咤されるシーンだ。

あの深刻で不条理な場面であるが逆に気持ちの深層のところでは少し笑ってしまうシーン。その深層のところをうまく汲み、ここまでの表現に落とし込むとは! 

掲載後二日が経つが、いまだにこの作品の味わいを、行書体で印刷までしてかみしめています^^;

(いかがでしょうか。T.Aさん、ジ・Oさん?)

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「プロポーズ大作戦」最終回

今期月9の「プロポーズ大作戦」。

長澤まさみ見たさに見始めて、途中テンポが遅いので何回か見なくって、最終回に向けてまた先々週ぐらいから復活した

結婚式当日まで幼なじみの礼(長澤まさみ)に想いを残している、主人公の健(山下智久)。妖精(三上博史)の力によって、毎回、健は過去の写真の時代にワープして、そこでやり直しのチャンスを得る。。

それがこのドラマの「ユニーク」なポイントなはずなのだ。しかし、結局、健の優柔不断さから基本的に何も変わらないまま現在に至るから、普通に時系列に進んでいるのと変わらない。しかも毎回のエピソードがわりと普通だから、だんだん見ているのがしんどくなったのは事実だ。

そして迎えた最終回。

健は結婚式のスピーチで初めて想いを伝え、それは礼の心に響き、花嫁は逡巡するも会場を後にする。。う~ん。。長澤まさみと山下智久もよかったし、モチーフの発想もおもしろいし、主題歌は桑田佳祐なのだから、もう少しなんとかならなかったのかなあ。。と思いました。。

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07年6月24日 東フィル オーチャード定期公演

24日は、東フィルのオーチャード定期、今期第2回めに行ってきた

ダン・エッティンガー指揮 

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲と愛の死」

マーラー:「さすらう若人の歌」

マーラー:交響曲第1番

4、5月あたりは、毎週に近いペースで行っていた演奏会だったが、今回は約1ヶ月あいた。すごく久しぶりな気がする。

今日の演奏、そしてオケの音は、かなり良いほうだった。それでも、やはりオーチャードではかなり難のある音になってしまう。例えばサントリーと比べると、音がまろやかにまとまった形で伝わってこない。一つ一つの音がそのまま聴こえてくる感じがするのだ。

ダン・エッティンガーを聴くのは、05年4月の「タンホイザー」序曲、「ティル」、「ハイドン変奏曲」ほか、06年9月の「英雄」ほかに続き、これで3度目。聴くたびに、その個性が発揮されているように思う。

最初の「タンホイザー」などは、比較的オーソドックスな演奏だった覚えがある。しかし次に聴いた「英雄」はダイナミックな躍動感を持ち、多めの弦から重厚かつ伸び伸びとした音を引き出していたのには、引き込まれたものだった。

今日も、独自の緩急などの味付けによって、各曲に新たな個性的な側面を感じることができた。オケも、木管の音は太く、第一ヴァイオリンの音は艶やかで伸びがあり、満足のいくものだった。

残念だったのは、自分が体調があまりよくなく、随所でセキを我慢したりタイミングをはかってセキ払いをしたりしていて、集中できなかった。

またなぜか周囲に子どもが多く、横のほうでは寝ていたり、後ろでは曲中に親と話したり。子どものためのコンサートや司会付きの演奏会、百歩ゆずって名曲コンサートなら、まだ許容もします。。が、いくら休日とはいえ、いちおう定期演奏会なんですが。。><

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IT偏差値43男のパソコン購入記

先週金曜日、ノートPCを購入した。自宅用としては、通算4台目になる。1997年DELL、2000年東芝、2005年SHARP、今回はFUJITSUだ。

この一文で推し量れるとおり、自分はパソコンに対して、こだわりもなければ積極的な興味もない。IT偏差値なるものがあったら、43ぐらいなんだと思う。

97年のDELLは、当時在籍していた会社が好況につき、2000人の社員全員にパソコンを支給したときのものだ。会社用に加え、自宅にも一人1台。かなりの大盤振舞だった。

00年の東芝。会社と同じパソコンなら使い勝手がいいだろうと思って、東芝にしたが大失敗。どうやってもインターネットにつながらず、どこか不具合なのかもわからない。毎週土日にサポートセンターに電話するもいつも話し中。ようやく2ヶ月たって、東芝に本体ごと送って、そもそも内蔵モデムが壊れていたことがわかった。しかも、往復の配送費はこちらもち。文句を言おうにも、どの電話番号も話し中。東芝製品は二度と買わない決意をして、現在に至る。

05年は、ネットサービスの進化すさまじいなか、会社だけでなく自宅でも種々のサービスを享受したくて、重い腰を上げ購入。同時に、ネットも光に変更。

そして今回は、ここしばらく集中的にDVD学習をする必要に迫られ、自室用に追加で買ったものだ

購入を検討し始め、新宿の量販店に足を運ぶが、商品が多過ぎて何を選んでいいのかわからない。新たにクラシックやジャズを聴こうとしている人に、同じ趣旨で相談されるが、そんな人の気持ちがよくわかる。

でも早々に学習スタートしなければならなかったので、限定5台、雨の日お持ち帰り1万円割引きサービス」の品を衝動買いした^^; 

パソコンにくわしい人からすると、無謀で戦略のない買い物に思われるだろう。でも、自分のニーズは、「本体が小さく画面の大きいノート」「なるべく安い」「普通にDVDを見れるマルチドライブ」。そんなものだから、まあ、こんなもんかと。。

そして早速使い始めるが、DVDは問題ないものの、初めて作業する、windows VistaとOffice2007は、またまた細かいところが、いろいろと変わっている…((o(-゛-;)

正直、wordやexcelは、いろいろ変えなくていいですよ。だいたいは、見当つければなんとかなるが、今まで普通にできてたことが、途中からガードがかかってできなくなってたり、メニューが整理されてどこにあるのかわからなくなったり

は~。。IT偏差値レベルを55ぐらいにしないとな~と思いつつ、一生無理なんだとも思います

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神田神保町の「鴻(オオドリー)」のスープカレー

5月18日の夜に、神田神保町の「鴻(オオドリー)」に初めて行って、70~80年代のニューミュージックがかかるなかで飲み会をした。↓

そのとき、「ここのランチのスープカレーは絶品」と勧められたのだが、なかなか昼に行くタイミングがなく、今日ようやく食べることができた。

東京は、梅雨入り以降、ぴーかんの晴天続き! 今日も真夏のような暑さのなか、カレーはぴったりだ

「コクのある黒カレー」「スパイシーな赤カレー」のどちらかを選び、辛さをチョイスし、野菜・鶏肉・牛肉を選ぶパターン。今日は、「黒カレー」「普通の辛さ」「鶏肉」でいってみた

これが絶品! これまでのカレー体験のなかでも、ベスト3に入るかも知れないほどの感動。(写真がないのが残念。次回、撮ってきます~)。

そして、夜も懐メロを楽しんだが、お昼もその流れは同様。

吉田拓郎「結婚しようよ」

小坂明子「あなた」

小学生~中学生の頃になんだか大人への扉が開かれたような思いがしたこの2曲を聴いて、気持ちが過去にとぶ。。

そして同行したフリーの編集者と、同じく神保町「さぼうる」へ。カレーのあとのアイスコーヒー。あぁ、今年も夏が来たな~って感じです^^

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東京MXTVウルトラセブン最終回とmixiのセブンコミュ

当ブログのウルトラセブンカテゴリーの記事作成でペースメーカーにしてきた、東京MXTVの再放送が、昨日18日、最終回を迎えました

ブログは現在47話まで。まだ最終の48話、49話の記事は書いていないが、約1年にわたる放送と記事作成が終わりを迎えつつあり、感慨もひとしおです。。

ところで、今回のセブンの再放送は、今までと違った体験をしました。それは、mixiのセブンのコミュに「再放送」というトピが立ち、毎週放映の前後に、全国(というか東京周辺?)のセブンファン(というか超セブンヲタク)の皆さんと、コアなネタで語り合うことができたのです

放映のたびに、複数の方々と語るのは、もしかして、小学校1~2年生だった初回放映時以来なのかも知れません。

今は、DVDもあれば、youtubeもあれば、多様な録画機器もある時代。自分で好きなときに見たければ、いつでも見ることのできる環境が整っています。個人の楽しみ方が、大きく拡がりました。

だからこそテレビ放映というのは、皆で同時に楽しむ「イベント」感、「ライヴ」感の強いメディアに、相対的に変貌を遂げたのだと思います。そこにインターネットの存在が拍車をかけます

mixiのコミュでは、放映前24時間ぐらいから、注目ポイントの書き込みで「皆で一緒に堪能しよう」モードが拡がり、そして放映後も、感想やディテールについてあれこれと語り尽くす。。これはまさにヴァーチャルな「ライヴイベント」でした

最終回では、みんなが号泣していたようです。もちろん僕もです。コアなネタでつながったコアな人たちでコアなイベントの話しを楽しむ。。う~ん。。興味ない人は、絶対近寄りたくないでしょう。ある意味これって、宗教に近いかも知れません

そして東京MXTVの放映は終わりましたが、ファミリー劇場では現在、第7話です。こうしてまた、多チャンネル時代の現代では、キラーコンテンツは延々と放映され続けるのです

ありがたみが薄れているのは事実ですが、観る観ないの選択の自由があるのは、幸せなことなんでしょうね

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『春のワルツ』第11話「衝撃のビデオ」

先週、「『春のワルツ』第10回まで」の記事のなかで、ジェハはどう見ても野口五郎、と書いたら、その後、「ジェハ 野口五郎」というワードで検索してくる人が増え。。^^; 

試しにgoogleでそのまま検索してみると、なんと370件もの、「ジェハ 野口五郎」の検索結果が(笑)。こんなにもたくさんの人が、ジェハが野口五郎に似ている、と書き込みをしていたとは、けっこう笑いました。

ということで、この土曜は第11回が放映された。タイトルは「衝撃のビデオ」。いよいよ急展開で、ジェハとウニョンの幼少時から現在に至る秘密のヴェールが明かされ新事実も出てくるのかと、期待を持たせる。

が。なんとこの「衝撃のビデオ」とは、それぞれオフィシャルにはイナとフィリップと付き合ってるとされるジェハとウニョンが、仲良く二人でピアノを弾くビデオを、そのイナとフィリップが見てしまう、というもの。

なんとも脱力。。前の記事で、「大人時代は軽い展開が続く。普通のラブストーリーのようだ」と書いたが、11話になっても、それは同じ。ドロドロの韓流はどうしたんだろう? 春はあっさりめなんでしょうか?

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ウルトラセブン第47話「あなたはだぁれ?」(フック星人)

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●小学生のあいだじゅう、団地が怖かった

Photo_52ある日、サトウさん(ウルトラマンのムラマツキャップ、小林昭二氏)が深夜2時に酔っ払って自宅のK地区フクロウ団地に帰ると、冷たい目線の奥さんに「どちらさまです?」と言われる。息子のイチローも自分のことを知らないと言う。

さらに、団地のおまわりさんや、向かいの奥さんのヤマダさんも知らないと。。(ヤマダさん、M1号かと思った。なんと役者名は、大山デブコさんだそう

そんななか、サトウさんは宇宙人を見かけ、赤電話でウルトラ警備隊に通報する。しかし電話中に3体のフック星人に囲まれ、襲われる

フック星人は、団地住民を催眠にかけ、団地の周囲をホログラフの写真で偽装。深夜だけ団地ごとそっくり地下に入れ替えて、居住地としていたのだった。そして、武器の搬入を着々と行い、地球侵略計画を進めていた。。

今考えると、なんでわざわざそんな大掛かりなことをするのかと思う。山中とかでやれば人目につかないのに。それに「午前3時にテレビやってるわけない」(おまわりさん)時代だったとはいえ、高度成長時代なんだから、深夜に帰宅するモーレツサラリーマンもいただろう。団地住人は15,000人もいるんだし

と大人目線では思うのだが、これを初回放映時に見たとき、自分は8歳になる少し前。怖いなんてものではなかった

自分の家族が別人になっている恐怖。夜にだけ、自分の住居周辺にちらちらと宇宙人の陰が見える恐怖。自分の団地が知らないうちに地下に沈められ、そっくりな別のものが稼動している恐怖。ダンとフルハシが捜索する地下の恐怖。

このモチーフは衝撃だった。小学生のあいだじゅう、高度成長時代の豊かさのシンボルであった、団地が怖かった

撮影は、たまプラーザ団地。「第四惑星の悪夢」と同じだ。大人からすると、第四惑星の団地の空に浮かぶ4つの月のほうが衝撃だが、7歳の子どもには高度だったのだろう

今回は、セブンとフック星人の戦闘シーンが独特だ。フック星人は三位一体、体操の選手かショッカーの隊員のような、軽々とした身のこなし。素手で闘うダンとフルハシも、四体を相手に、なかなか強い。

また、今回のホークの操演は、定評がある。実相寺監督作品の流れからか、セブン、ホークともに戦闘シーンが幻想的(サイケ的?)に作られている

そしてラスト、夜明けのホーク凱旋のシーンには、高らかにヨハン・シュトラウス(子)の「皇帝円舞曲」が流れる。セブンには、冬木透氏による「クラシカルな」音楽が多数使われているが、ホンモノのクラシック作品は、これが初めてだ

ラスト3話まで来て突然なぜ? 最終回はリパッティのシューマン:ピアノ協奏曲だし。もちろん、もともと冬木透氏の音楽は、金管を中心に木管、弦楽器、打楽器とオーケストラの楽器群によって構成されているので、全く違和感はないのだが。

サトウさんの奥さん役は、三條美紀さん。お店を出しているお嬢さんの紀比呂子さんとともに、「ウルトラの街」祖師ヶ谷大蔵界隈でお見掛けします^^

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

→他の作品は、当ブログのウルトラセブンカテゴリーでどうぞ!(更新中です)

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「のだめカンタービレ」18巻とホロヴィッツのショパン「幻想ポロネーズ」

20070427_003「のだめカンタービレ」の18巻が発売されたので、さっそく今日のお昼に購入、そのままスタバで読み終えた。

ここのところ、10月、2月、6月の年3巻発行ペースが守られている。ドラマブレイクしてから、2冊めになる。

互いに真摯に音楽を極める流れから、引越しを決める千秋。のだめはショックを受けるが、関係は順調な二人。いっぽう18巻では、孫Ruiの葛藤が描かれる。この3人の三角関係の予兆も匂わせる展開。。

そしてのだめは、サン・マロでのリサイタルが好評につき、サロンコンサートに招かれる。そこで演奏したショパンの「幻想ポロネーズ」は、聴衆に大きなインパクトを与える

ショパンの「幻想ポロネーズ」と言えば、LPでホロヴィッツの録音に出会ってから、いまだにこれをしのぐ演奏を聴いたことがない1966年4月17日、ニューヨーク、カーネギーホール演奏会でのものだ。

この曲は、内省的であり、独白のような逡巡するフレーズが続き、陰影に富むいっぽうで、秘めた熱が解放される瞬間も持つ難曲だ。

なかなかこの曲自体を凌駕する演奏はないのだが、さすがホロヴィッツ。自らの個性を前面に押し出しながら、同時にこの曲の魅力を余すところなく引き出している。それは、光り輝くばかりだ。

それにしても残念なのは、(当たり前だが)のだめの演奏が聴けないこと。このような描かれ方をしている演奏は、本当に生で聴いてみたくなる。

まあそれは無理な話なのだが、のだめの大いなる個性は、きっとのだめ流の、ホロヴィッツ的な演奏なのだろう。久々にホロヴィッツの演奏をLPで聴いてみよう。

↓のだめ15、16、17巻の記事、ドラマののだめの記事は、「アニメ・コミック」カテゴリーでどうぞ!

http://paienne.cocolog-nifty.com/blog/cat2789101/index.html

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『春のワルツ』第10回まで

NHK総合で土曜に放映中の「春のワルツ」を見ている。全20話。6月9日で、第10話まで来た

Photo_51この作品は、「秋の童話」「冬のソナタ」「夏の香り」と続いている、ユン・ソクホ監督「四季シリーズ」の最終章とされる。

とくに韓流好きというわけではないのだが、さすがに「冬のソナタ」は面白かったので、「四季シリーズ」は全部見ている。

幼少時に青山島で出会った、ユン・ジェハ(ソ・ドヨン)とパク・ウニョン(ハン・ヒョジュ)。ピアニストとなったジェハの、マネジャーであり親友のフィリップ(ダニエル・ヘニー)。ジェハひとすじで、音楽マネジメント会社勤務のソン・イナ(イ・ソヨン)。

これまでの作品同様、これら複数の男女の恋愛模様の背後で、過去に横たわる謎のヴェールが徐々に明らかにされてゆく。。というストーリーだ。

幼少時代は、いつものごとく、重い展開だ。これでもかというばかりの、不幸と不条理。ジェハとウニョン、子役の存在感が圧倒的だ。今のところ、大人役よりもはるかにインパクトが強い。

何度も切なく流れる「クレメンタイン」。日本では「雪山讃歌」で山男の歌だが、韓国では、漁師が島を去った娘を懐かしむ歌なのだそうだ。

いっぽう、大人時代になってからは、ここまで軽い雰囲気が続く。普通のラブストーリーのようだ。映像も黄色やパステルのイメージでさわやかだし、音楽もフレンチポップふうのささやくようなボーカルで彩る。

ヒロインのウニョンは、子ども時代はあんなに濃かったのに、大人時代は、あえて平凡な女の子をあてている。ジェハは、どうにも往年の野口五郎が思い浮かぶ。ちょっとヒゲの剃り跡が濃いと、「かいさぁあつぐぅちでぇ~」の声が頭をよぎる^^;

オフィシャルHPによると、これから急展開になるのだそうだ。しかし、たたみ掛けるように不幸が襲い掛かる「秋の童話」、どんでん返しが続く「冬のソナタ」に比べ、「夏の香り」はテンポが遅く緊張感を保てなかった

「春のワルツ」、「秋」「冬」並みの後半の展開力に期待したい。

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『おこれ!男だ』で流れたピアノ曲は?

1973年から1974年にかけて放映された『おこれ!男だ』という青春ドラマをご記憶の方は、どれぐらいいるだろうか。(『おれは男だ!』ではなく、その第2弾とされているドラマです。)

森田健作、石橋正次の2大スターを起用し、当時の若者の三無主義(無気力、無関心、無感動)を批判する、と鳴り物入りでスタートした記憶がある。

しかし、この『おこれ!男だ』の評判は散々なものだった。そして今では、何度も再放送されて語り継がれている数多の青春ドラマの中において、完全に忘れ去られてしまっている、と言っても過言ではないだろう。

その原因の一つとして、舞台設定に関する挑戦が失敗したことがあるだろう。やはり、「青春ドラマ」=「学園が舞台」でなければ、支持は得られなかったのかもしれない。このドラマの「私塾」という舞台は、シンプルに受け入れられるには、なかなか難しい要素があったのだろう。

ただ、自分は『飛び出せ!青春』に続くドラマとして、けっこう楽しんで見ていたような気がする

それで、今回の記事の本題なのだが、このドラマに使われた曲で、それが何か知りたいにもかかわらず、いまだに判明していない曲があるのだ

同じようなパターンで、ウルトラセブンの最終回に使われたリパッティのシューマンのピアノ協奏曲については、1968年の初回放映から7年かかって、ようやくつきとめることができた。(その顛末はこちら→ http://paienne.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/1_9514.html

しかし『おこれ!男だ』の曲は、33年経っても解明されない。再放送がないのが痛い。ちなみに、こんなシーンでかかった、クラシックのピアノ曲だ

>>>森田健作は、夏のアルバイト(修行?)で、高原の避暑地の別荘に、赴く。そこには、お金持ちの気難しそうなお嬢さんが、滞在している。森田健作は、心を開かないお嬢さんに愛想よくふるまうが、お嬢さんお気に入りの、きしむ音がする椅子を修理してしまって顰蹙をかったりする。

>>>そんなある日、森田健作は、お嬢さんが実は難病で、手術から逃げていることを知る。ヘッドホンで音楽を聴いているお嬢さん。森田健作は、現実に向かい合え!みたいなことを言って、ヘッドホンのジャックをアンプから引っこ抜く。

>>>すると、嵐のようにかけめぐる情熱的なピアノ曲が、大音量で部屋に鳴り響く。その音にかき消されないように、森田健作は、さらに大きな声で、熱く熱くお嬢さんを説教する。。。

そんなシーンだった。33年前の記憶だが、鮮烈に覚えている。

この曲が何か知りたい! だけどまだわからない。。今にして思うと、たぶんショパンだろうと推測している。けれど、わからない! Q&Aサイトとかで質問してみたけど、誰も知らない。。

そんななか、日テレプラスサイエンスで、まさに今、『おこれ!男だ』を放映しているのを発見!でも、もう全22回の16回目まできてしまっている。。しかも7、8、9日放映の、第16話のタイトルは「青春という名のトンネル」。。なんだかこの回だったような気がする。( ̄▽ ̄;)!!

日テレプラスは、うちのケーブルでは見られないようで、スカパー入って次の機会をうかがうしかないのかな~。しかし、生きている間に判明するのだろうか o(´^`)o

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ウルトラセブン第46話「ダン対セブンの決闘」(サロメ星人)

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●ニセモノ作品としてはザラブ星人のニセウルトラマンに軍配 

お約束のヒーローの偽者、ニセウルトラセブンの登場だ。

Photo_47ニセモノで印象に残るのは、ザラブ星人が化けたニセウルトラマン。すごい吊り目で、見るからに「悪いニセモノ」という佇まいに痺れたものだ。

(以前、小池栄子が「誰に似てると言われますか?」と聞かれて、「悪いウルトラマン」と答えていましたね。正確にはニセウルトラマンですが^^;)

ウルトラマンを悪者に仕立て上げるいっぽう、自らは地球人に歩み寄るフリをする卑怯者のザラブ星人に、子どもたちは地団駄を踏んだものだった

それに比べると、ウルトラセブンのニセモノは、インパクトに欠ける。それはニセウルトラセブンが、ザラブ星人のような悪辣な企みをベースに化けているのではなく、あくまでサロメ星人が地球を破壊、征服しようとする意図で精巧に製造したものだからだろう。それだと、意味合いとしては、普通の怪獣やロボットと同じである

それでも、正義のヒーローの姿形をしていながら、建物を破壊したり、アギラを攻撃するのを見ていると、心中穏やかではいられなくなる。さらに、ホンモノとニセモノの戦いは、さすがに見応えがある。ニセウルトラセブンの声が、ホンモノよりも低くてシブイのが印象的だ

Photo_46ところで本作は、問題作と脱力作が交互に織り成すセブン40番台において、明らかに「脱力作」だ。突っ込みどころ満載。

せっかく二度目の水着で初のビキニを披露したアンヌだが、おへそまで隠れそうなアンダーだ^^; サロメ星人の化けた女を追うためにプールに飛び込むが、反対側まで(12メートルぐらい?)泳ぎ切るのに、異常に時間がかかっている(笑)。飛び込みの姿勢がいいのに、泳ぎは相当遅かったのだろう。

ダン、いくら私服での密偵とはいえ、ウルトラアイを車に置いていくなよ。また、海底基地に捉えられてニセセブンの製造現場を見せられたときに、相手が老人と女なら、いくらでも脱出のチャンスがあるだろう。なぜ、むざむざと何度も身体を拘束される。(だって、ダンのままブラコ星人と腕四つして、互角だったですよ)。

なぜかズボンの左のポケットには、ライターが入ってるは、さらに落としたライターを磁石のように吸い付けて引き上げる不思議な器具を持ってるし。ドラえもんのポケットですか。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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ウルトラセブン第45話「円盤が来た」(ペロリンガ星人)

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●フクシンくん、ペロリンガ星に行ったほうが幸せだったかも。。

Photo_45実相寺監督のセブン4作目。第8話『狙われた街』第12話『遊星より愛をこめて』は似た雰囲気を持ち姉妹作のようだが、本作と第43話『第四惑星の悪夢』も、方向性は異なるものの共に異彩を放っている幻想的な2作だ。

望遠鏡で星を見ることだけが楽しみな、工場勤務の青年、フクシン。新しい星を見つけて「フクシン彗星」という名の星を持つのが夢だそうだ。

今夜も望遠鏡で空を見ていると、隣りの自動車整備工場で作業中のゲンさんに騒音で嫌がらせをされるは、翌日は工場で立ったまま居眠りして社長に小言をくらうは、まったくいいところがない。

小田急線の鉄橋をバックに、多摩川沿いで寝転ぶフクシン。小学生の少年にまで、慰められる始末。今の時代なら、間違いなくニートだっただろうが、高度成長時代の日本では、こんなふうでも、仕事に就くことができていたのだろう

しかし、この川沿いの工場の街とそこで生活する人たちの描写が、やたらとリアルだ。一瞬、何の番組を見ているのか、不思議な気分になる。『第四惑星の悪夢』もそうだが、実相寺監督、あくまでウルトラセブンは素材で、自分の描きたい世界を好きに作っていたのだろう。

フクシンは、望遠鏡をのぞいていて、大量の円盤群を発見する。ウルトラ警備隊に通報するも、異常は何も確認されず、相手にされない。フルハシは、パジャマで本部に現われる。

ひし美ゆり子著『セブン セブン セブン』95ページには、「色っぽいネグリジュ姿でポーズ!」(第44話『円盤が来た』撮影中のショット)というアンヌの写真が掲載されているが、本作で寝巻きで登場するのは、このときのフルハシだけだ。実相寺監督がボツにしたのだろう。残念。。

しかしアンヌのシーンをカットするいっぽうで、『第四惑星の悪夢』に続き、ダンとソガの男2人がクローズアップされる

2人でパトロール中に、普段より星が多い空を見て「やけにロマンチックだなあ」(ダン)とか言ってるし、その後本部では同時に「星が多いな」とつぶやく。2人を「そういう」雰囲気に描きたかった意図が見えるといっても、過言ではないだろう

そして、望遠鏡屋だという、例の少年の家に行くフクシン。少年はペロリンガ星人だった。色彩がやたらサイケ。mixiのコミュでは、「ゴージャス松野氏(沢田亜矢子さんの元夫)に似てる」と書かれていたが、確かに^^;

そして第24話「北へ還れ!」の相撲中継と並んで話題の、プロ野球中継の音声。9連覇のさなかにあった、よき時代の巨人戦だ。

「ついに3本目のヒットを許しました。。堀内投手が練習を開始致しました。。両監督の胸中やいかに。。今、画面に川上監督が映りましたけどね。。黒江。。王を送りました。。ジャクソン。。センターの守備に入っております。。」

障子をバックにするペロリンガ星人。ちゃぶ台の前であぐらをかくメトロン星人と並び、昭和の日本と彩り豊かな宇宙人とのコントラストが、あざやかなシーンだ

ペロリンガ星人は、地球に飽き飽きしたフクシンを自分の星へ連れて行ってあげると言う。ある日、突然蒸発していなくなった人たちは、みんなペロリンガ星に連れて行ってもらっているそうだ

蒸発事件は、実は某国の仕業だなどと、この頃は誰も気付いていなかったのだろう。。本人同意のもとなのだから、某国よりずいぶんまともだ

フクシンが警備隊に電話した録音を聞き返すと、ペロリンガ星人の声が入っていて、その存在がバレる。なんともマヌケ。

宇宙でのセブンとペロリンガ星人の戦いは、やたらと幻想的にまとめていて、完全にイメージの世界。こんな処理は最初で最後かも。

そして、フクシンくん、警備隊に褒められ、星を見上げ、また日常が戻る。廃材、ゴミの山。。これでもかといわんばかりに、殺伐とした工場地帯の風景がクローズアップされる。はたして、フクシン、地球の日常とペロリンガ星での生活と、どっちが幸せだったのだろうか。。

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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