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のだめ+ラ・フォル・ジュルネとクラシック音楽シーンの活性化

■クラシック音楽発見の<きっかけと最初のアクション>

「クラシック音楽シーン活性化のヒント」。そんなテーマで、何度か、音楽業界誌に特集記事を書いてきた

結論は、その方法論こそいくつかの提案をしたものの、いつもほぼ同様。それは、

ライトユーザー層の<きっかけ→最初のアクション>を、どのようにして<継続>につなげるのか」というものだった。

過去、その「きっかけ→最初のアクション」は幾度もあった。『アダージョ・カラヤン』のヒット。3大テノールのブーム。小澤征爾ニューイヤーコンサートの80万枚のセールス、ベスト100シリーズなどコンピレーション盤のヒット。。。

その現象について、以前の自分の記事を引用してみよう。

「ふだん”敷居が高い”と捉えられているクラシック音楽だが、いったんその敷居がはずれて人々の耳に到達した際には、グレー層を動かす圧倒的な市場ポテンシャルを秘める。そもそも歴史に残る天才音楽家がその生命を賭けて作り、その後時代の荒波を乗り越えて生き残っている音楽やメロディなのだから、万人の胸を打つのは当然のことだと言えよう」

■のだめとラ・フォル・ジュルネの絶大なる効果

ところで、GWが明けて1週間。仕事関係の人と話をするなかで、びっくりすることがあった

「○○さん(←私の名前)、ラ・フォル・ジュルネ行ってきました! いや~ラフマニノフ、よかったです! クラシックの生って初めてでしたけど、いいですね~」

そんなことを言う人が、なんと5人もいたのだ

ちなみに、ラ・フォル・ジュルネの入場者は、106万人。確かに、首都圏人口比から考えて、私の仕事の知り合いに5人ぐらいいても、まあおかしくはない数字だ

そして、そのうちの3人のきっかけになっていたのが、ドラマ「のだめカンタービレ」だった。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、ドラマの重要なモチーフになっている

これまでにない、大きな「きっかけ→最初のアクション」のムーブメントが拡がっている。今年でラ・フォルネ~は3回めになるが、過去2年が「ベートーヴェンと仲間たち」「モーツァルトと仲間たち」と一人の作曲家にフォーカスしていたのに対し、今年は「民族のハーモニー」と、ヴァラエティに富んでいたのも大きかったのだろう

■継続に向けての次なるアクションは?

そんな5人に、「それで、何か次のアクションを考えてますか?」と聞いてみた。すると、こんな答えが返ってきた。

「近くのミューザで何かいいのがないか探してます。でもよくわからない」

「またこんな音楽祭がないんですかね~」

「あたりをつけて、いろいろ行ってみようかと」

「ラフマニノフのほかに、もう1つ気になっている曲があるので、どこかでやるなら行ってみたい」

「クラシックにくわしい女の子とトモダチになって、教えてもらおうかな」

「こんな感じが好きという曲のデータを入れると、似た感じのものをリコメンドしてくれるシステムがあるといい」

皆さん、これで終わりという訳ではなく、次へのアクションを考えているようだ。しかしそこにはやはり、あまりに奥深すぎるクラシック音楽の壁が立ちはだかるのは、容易に想像できる

再び自分の記事を引用してみる。

「・・・活性化のキーは、<提案>である。・・・ベストなメディアは、<自分の好みを知っている、音楽にくわしい人に推薦してほしい>という、究極の<人メディア>なのだ」

「もちろん、そういう人は必ずしも身近にいないのだから、各種メディアでも限りなくこれに近付ける試みが必要だし、ショップでは<コンシェルジュ>的な<人サービス>を設けてみるのはどうか」

まさに、さきほどのコメントの最後の2つからは、このあたりのニーズが汲み取れる皆さんが「自分にカスタマイズされた手段」を見つけて、多くの人に次のステップに進んでほしいものだ。クラシック音楽は、知られざる巨大な宝の山なのだから。。

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コメント

のだめのドラマ版コンサートにも行けることになりました。今回はラフマニノフや「おなら体操」もやってくれるみたいです。

投稿: alcoa01 | 2007年5月17日 (木) 01時34分

クラシック音楽の有名曲も、やはり人に愛されるだけの理由が…それは親しみやすさだったりしますが、ちゃんとありますね。私自身は弾く立場として、知られざる曲や難解な曲(精神的な分野で)に挑戦したい気持ちは常に持っていて、これがお客様との壁を作ることになるのですが、「お客様のため」のコンサートと「自分のため」のコンサートの両方をやる必要があると感じます。前者は一人でも多くの方々をクラシック好きにするため(微笑)、後者は自分の成長のため(真顔)に。拙い演奏にすぎませんけれども。

投稿: まゆゆ | 2007年5月17日 (木) 02時14分

やはり演奏家の方はそうですよね。以前、グラモフォンの方が小澤征爾について、「本人はとにかく知られざる曲ばかり録音したいので、ときどきはお願いしてメジャーな曲もやってもらっている」と言ってました。
メジャーで誘引した人が、コアな作品にも興味を持ってくれるのが、いちばんなんですけれどね。なかなかそうはいきませんね。

投稿: paienne | 2007年5月17日 (木) 13時42分

alcoa01さん

抽選だったんでしたっけ? おめでとうございます^^ また様子を教えてください!

投稿: paienne | 2007年5月17日 (木) 22時49分

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