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ウルトラセブン第42話「ノンマルトの使者」(ノンマルト ガイロス)

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●セブンの基本モチーフを最前面に出した問題作

多くの人が「最も好きな作品」に挙げる、「ノンマルトの使者」。ウルトラセブンを代表する名作であることは、異論の余地がないだろう。

■ストーリー

Photo_38人類は、宇宙開発とともに、海底の開発も進めている。やがて、理想的な海底都市や海底牧場をつくり、そこも人類が利用するためだ。

しかし、真市という少年が現われ、「地球の先住民族は、ノンマルトだった。人類は侵略者であり、ノンマルトを海底に追いやった。海底開発をやめないと、大変なことになる」と言う。

ダンには、気になることがあった。M78星雲では、地球人のことを「ノンマルト」と呼んでいる。ノンマルトとは人間のことだと思っていたが、いったいどういうことなのだろう。やはり人間でないノンマルトがいるのだろうか、と。

キリヤマは「ノンマルト=地球の先住民族」かと一瞬逡巡するものの、「バカな」と否定し、海底都市をミサイルで爆破。「ノンマルトの海底都市は完全に粉砕した。我々の勝利だ! 海底も我々人間のものだ!」と、声高に宣言。(表情を見ると、業務命令上仕方ないと、自分に言い聞かせている風情に見える)。

割り切れないダンとアンヌ。海岸の岩場で墓参りをしている女性に話しかける。するとなんと石碑には、「真市」の名前が。衝撃を受ける2人。あの子どもは既に2年前に死んでいて、ノンマルトの使者として、姿を現わしていたのか。。

■本作について

本作は、金城哲夫氏の脚本。氏は沖縄出身であり、琉球の人(ウチナー)と内地の人(ヤマトンチュー)との確執がモチーフになっている、と言われる。

セブンに描かれる地球人は、かなり好戦的だ。ただ地底都市で暮らしていたユートムを、いきなり壊滅させる。ザンパ星人も明確な侵略な意図があったのか不明確なのだが、キリヤマは「全滅させた」という事実を誇らしげに語る。怪しいモノを見つけると、いきなり攻撃するシーンも多々あった。

そんな環境のなか、宇宙全体の視野から平和を望み、「宇宙人同士の共生」を望むダンは悩む。マゼラン星人マヤの回が、象徴的だ。「超兵器R1号」では、地球人との考え方の相違がクリアになり、憤るように例の名文句を吐く。

本作は、そんなセブンの基本モチーフを、最も前面に出して描かれたものだ。今回はキリヤマですら、ためらう。しかし最終的には、自分の任務を果たす。ダンも真市に止められるが、「僕は戦わなければならないんだ」とセブンに変身、その使命感によってガイロスを倒す。

幻想的な雰囲気を纏いながらも、セブンの本質的なテーマを深く掘り下げる。そして、すべての視聴者に問い掛ける。人間は人間同士ですら、共生できているのか、と。

■こんなシーンも。。

ダンとアンヌの休日デートシーンは、これまでにも何度かあったが、今回はなんとビーチでの2ショット! 最終回に向け、ますます2人は盛り上がっている。しかも、キリヤマ公認だ

アンヌは冒頭のシーンで、首だけ出して身体は砂浜に埋もれている。そこから出てくると、初の水着ショット!

真市が吹いている楽器は、オカリナ。本作を見て、すごく欲しくなった。その後、小学生向け学年誌か何かの付録で入手、ノンマルトのテーマを覚えて練習した。その後楽器店で、本物のオカリナも買いました。

シーホース海底基地には、なんとイデ隊員が勤務していますね。すぐに真市くんの予言通り、シーホース号は爆発。海底のイデもここで殉職したと思われるが、あんまりな最期かも。。(その後、2人奇跡的に助かったと言っているのは、フォロー?)

真市くんを小学校に探しに行く、ダンとアンヌ。そりゃあ、小学生は大喜びで大騒ぎになるだろう。しかし、ポインターの屋根に上るは、左のドアを開けて車内に入り込むは、やりたい放題だ。ドアロックぐらいしておかないと。

しかしアンヌ、冒頭の砂浜で、真市くんに上から見下ろすような、やや高圧的な物言いをする。ちょっと意外な感じ^^;

(写真:「怪獣wiki特撮大百科事典」より)

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コメント

本作と「第四惑星の悪夢」と「円盤が来た」は今の感覚でリメークして欲しいです。セブンは出てこなくても良い位の傑作ですね。

ついこの間、NHKBS2で「怪奇大作戦」のリメーク3作品を観ました。チョッと前にハイビジョンで放送されていたのは知ってましたが、まだ拙宅は観られる環境では無かったのでジッと待つこと一ヶ月。実相寺監督最後のお仕事だった感じです。監督陣も今をときめくお三方。面白かったです。 

投稿: T.A | 2007年5月 6日 (日) 17時13分

ほんと、ラストに近づき、名作・問題作が続きますね。
「怪奇大作戦」は、当時見ていたはずなのですが、あまり記憶がありません。近いうちにチェックしてみようと思いますが、代表作はどのあたりでしょう?

投稿: paienne | 2007年5月 6日 (日) 19時26分

衝撃のニュース!
ソガ隊員がなくなられたそうです。Suicide…。

今夜の「第四惑星の悪夢」は、まさにソガへのレクイエム的なものになるでしょう。
ソガはスコーピオン号に乗って行ってしまったのでしょうか。

投稿: ジ・O | 2007年5月 7日 (月) 11時56分

警備隊のメンバーでは、最も成功していたとされていたのに、残念ですね。
70歳近くになって病気が辛いと絶望的な気分になってしまうのでしょうか。。
それにしても今夜が「第四惑星の悪夢」とは。。黙祷を捧げつつ心して鑑賞しましょう(涙)

投稿: paienne | 2007年5月 7日 (月) 20時16分

昨日は相模原警察署一係長も亡くなってしまいましたし(誰?って感じですいません)、ソガ隊員も亡くなったとの事で、寂しさが募ります。

昔の怪奇大作戦は暗くてアホっぽいので何とも・・ 名作とされているのは「京都買います」です。リアルタイムで観ていた時は全編とても怖かった記憶がありますけど。最終回直前の2~3回が傑作と評されてますね。ただその内一回はセブンと同様永久欠番らしいです。セリフに「き○がい」「き○がい病院」が頻発するらしく。

投稿: T.A | 2007年5月 8日 (火) 09時48分

この回のお話のあらずじは、私のような者でも知っていますが、金城哲夫さんの脚本だったのですね。金城さんに関する本は、以前に読んだことがあったのです。ところで阿知波さんが亡くなったということで、びっくりしました。

投稿: まゆゆ | 2007年5月 9日 (水) 01時00分

T.Aさん

情報ありがとうございます。

メトロン星人でキリヤマが「まるで基地外病院だ」って言うのは、確か今も放映してませんでしたっけ? 対応がまちまちですね。

投稿: paienne | 2007年5月 9日 (水) 21時19分

まゆゆさん

金城さんに関する本は、どんな切り口の本だったんですか? もしわかったら、お時間のあるときに教えてくださいね。

阿知波さん、残念です。さきほど、遅ればせながら、記事にしました。本当にたくさんの勇気をもらいました(涙)。

投稿: paienne | 2007年5月 9日 (水) 21時29分

金城さんの本は「○○○○○○昇天」という題で、たしか私が留学中にTVドラマになったのではと思います。沖縄から本土に「留学」してからウルトラマンを作るまで、そしてセブンであらすじの路線が改革され、金城さんの願う方向からずれていった話など。本自体は私が大学生の頃、ちょうど二等身大ウルトラマンがヒットした時に発行されたものでした。こんな方によってウルトラマンが作られたのか、と…。

投稿: まゆゆ | 2007年5月11日 (金) 00時51分

まゆゆさん

なるほど。たぶん自分も見た番組だと思います。あの元になった本なんですね。

僕の見たものでは、最終回を再現したシーンで、シューマンのピアノ協奏曲が、別の演奏を使っていた覚えがあります^^;

投稿: paienne | 2007年5月11日 (金) 21時27分

週末出張から帰ってみれば、
奥さんから「チョットこれ見て」とパソコンに向かえばなんと・・・・
大学時代の記憶がよみがえりますな。
芸大の話やウルトラセブンやら、
相撲は確か大麒麟のファンだったっけ
身内ingとかね

また連絡します。

投稿: billevans | 2007年5月12日 (土) 14時33分

billevansさん

初めまして! 元遊友会のbillevansさんなら、反応して頂けるかな~と^^
またぜひ遊びにきてください。

投稿: paienne | 2007年5月12日 (土) 14時57分

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