ついに封印が解かれる ! ? 『オバケのQ太郎』が復刊!

1980年代後半以来、長らく絶版状態にあったマンガ『オバケのQ太郎』の封印が解かれるようだ

2009年7月3日付朝日新聞夕刊によると、24日から刊行される「藤子・F・不二雄大全集」に、オバQが収録されるのだそうだ。あの名作の数々が、およそ20年ぶりに陽の目を見ることとなる。いつかこんな日が来ることを期待していたのだが、まさか実現するとは思ってもみなかった。

封印の原因については諸説紛々ではあるのだが、大きく、(1)黒人差別問題、(2)藤本氏と安孫子氏の著作権問題という説がある。

(1)については、「国際オバケ連合」に登場するウラネシヤ(国名)代表のオバケ、ボンガの描写や、ボンガに対するアラスカのオバケ、アマンガの発言が最も取り沙汰されている。確かに、ボンガのキバのような歯であったり、アマンガの「バケ食いオバケ・・・人間でいえば人食い人種にあたる」などの箇所は、問題視される要素がないとは言えないだろう。

(2)については、安藤健二著『封印作品の謎 2』(太田出版)で、著者渾身の取材が試みられている。氏によると、原因はこの(2)によるものであるようだが、詳細は深い闇に包まれよくわからないと、結論付けられている。関係者の口の重さ、タブー感は、相当のものだったとのことだ

ということで、ここ20年、『オバケのQ太郎』は古本市場でしか入手することができなく、かなりの高値が付けられていた。主要な版は、下記の3つである。

<1> 虫コミックス版 全12巻 虫プロ商事株式会社刊 (最終巻初版 1970年6月30日)

<2> てんとう虫コミックス版 全6巻 小学館刊 (最終巻初版 1977年4月25日)

<3> 藤子不二雄ランド版 全20巻 中央公論社刊  (最終巻初版 1987年7月17日)

ヤフーオークションにおいての相場で言うと、それぞれ1巻あたり、<2>が数百円、<3>が数千円、<1>は1万円以上、といったところだろうか。

私は小学生時分に、緑色の表紙の<1>を所有していた。だが、「大人になったらマンガは卒業するものだ」という時代と親の圧力に負け、中学生のときに最終巻12巻のみ残して処分してしまった。多感な中学生時代は、子ども扱いされることだけは避けたかった。この微妙な時期の心理を、狙い打たれてしまった格好だ。

その後、とはいえまたオバQの数々の作品を読み返してみたくなる。さらに、実は自分たちの世代にマンガは欠かせないものだという共通認識による、マンガの市民権も広がってくる。そんななかで、高校、大学生になって<2>を購入する。しかしこれは、<1>の半分の6巻本だ。物足りない。

その後、1990年代になって、オバQが絶版状態になっていることを知る。そうすると、自分を構成する要素の一部分が欠落したかのような気になり、手遅れにならないうちに全巻を集め直したくなる。そんななかで、<3>の存在を知る。

そうこうしているうちに、様々なインターネットのサービスが世の中に普及してくる。ヤフーオークションにも登録すると、垂涎の作品たちが値段を付けて落札を待っている。ある日、<3>の全巻が2万円という格安価格で出品された。これを、12万円までという上限を自分で設定し、最後2名のバトルの末、84000円で落札したのが4年前の2005年だった

「藤子不二雄 at RANDOM」というサイトによると、オバQの単行本収録作品全279話のうち、<3>は277話をカバーしているという。残りの2話のうち1話はてんとう虫版で保有しており、この時点で、保有していないのは残るは1話のみとなったのだ。

余談だが、この<3>については、やたらとオリジナルの改変が見られる。その改変の方向性が首を傾げざるを得ない。

例えば、私がオバQの最高傑作の1つだと思っている、「おしうり入門」での改変だ。

オバQが一般ご家庭に押売りに行くと、「押売りお断わり」という手書きの看板が出ている。オバQはこれを見て、(振り仮名が振ってあるにもかかわらず)、

「リ、オ・・・ワ、リ。ほかの字はわからない。」

と言ってずうずうしく家に上がる、というのが原作であろう<1>の内容だ。

ところが<3>は、あろうことか「断わる」を「断る」と表記統一をしたようで、「押売りお断わり」の「わ」を取って「押売りお断り」と改変し、(手書きの看板は活字になり、)さらにこの流れで、オバQの台詞からも、

「り、お、・・・・・・り」

と「わ」を取ってしまったのだ。(しかもひらがなに改変されている。)

もちろんこれは著者の承諾がなければ、著作者人格権の重大な侵害にあたる。百歩譲って、著者に包括的な承諾を得ていたとしても、この、「リ、オ・・・ワ、リ。」というリズム感によるオバQのマヌケさを愛しく感じていた私のような愛読者に対して、失礼極まりない。

また、「もしもぼくが○○だったら」においては、こんな改変がある。

オバQが、自分が誰々だったらと夢想しているうちに、その人に成りきってしまう、という話だ。オバQは空に浮かんでいると、歌が聞こえてくる。

<1>「あれは坂本九の歌だな」「かれは人気ものだなあ」

<3>「あれはだれの歌だっけなあ」「最近人気があるなあ」

<3>が刊行される数年前、坂本九は、航空機事故で惜しまれながら亡くなった。<3>の編集者、編集責任者は、オバQが空に浮かんでいるシーンに坂本九の名前が出てくるのはまずいとでも思ったのだろうか。この改変の意図は、そうとしか考えられない。当時、抗議団体の声が強く、それによりメディアに「言葉狩り」が横行していたという世情を鑑みても、この改変が妥当かと言えば妥当でないと言うしかないだろう。

ということで、今回の復刊は、<2>を出版した小学館からだ。この<2>についても、<1>から<2>にかけての物価の上昇に合わせる意図だろうか、<1>に登場する料金を改変している箇所が存在する。

ぜひとも「原作に忠実に」、ファンの期待を裏切らないかたちでの刊行を強く望む。(とは言っても、もう校了後でしょうが・・・)

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09年6月26日 東フィルサントリー定期 『椿姫』 コンサートスタイル・オペラ

指揮:チョン・ミョンフン

コンサートスタイル・オペラ。ガラ・コンサートや、イベント的な演奏会で似た類のものは聴いたことはあるが、このような本格的なスタイルでは、初の体験だ。

今回演奏会を聴くまでは、「本物のオペラの縮小版」的な捉えかたをしていた。しかし実際に聴いてみると、そんなイメージは覆された。

オペラではピットにいるオーケストラが、ここではオケの演奏会の位置にいる。当然音を聴くにはベストポジションだ。

またオペラでは、衣装を着てその他大勢として演技をしている合唱が、合唱付きのオケ曲の位置に居並ぶ。こちらも当然、各パートがまとまって、ビシっと聴こえてくる。

もちろんソロ歌手も、演劇的表現の必要がない分、歌だけに専念することができるはずだ

つまりこのスタイルは、オペラから演劇的な要素を一切排し、音楽のみを純度高く抽出することができるものなのだと、聴いているうちにわかってきた。

「CDで聴く」オペラを生演奏で聴いている、という感覚が一番適切なのだろう。

しかし、今日もミョンフン氏は、弦を歌わせみごとに鳴らす。氏の手にかかると、それが東フィルだということを忘れてしまうことがときどきあるが、今日もそんなレベルの高さだ。

ところどころで、各パートで音が揃わないところもあったが、そんなことはトータルな表現に何も影響を及ぼさなかった。音が艶々ときれいに輝いていて品が高い。

また、ヴィオレッタ、アルフレード、ジェルモンの主役3人は、海外の歌手で固める。ここも細部を論えばいろいろあるものの、総論的にはOKと言っていいだろう。ただ、サントリーホールとの相性のせいか、音がダイレクトに鼓膜に響き過ぎのきらいもあった。

またまた最後にこんな話しで恐縮だが、LC3列目のご年配のご婦人は、冒頭のデリケートな第1音が鳴るまさにそのタイミングで、袋をガサガサガサガサ鳴らし続け、P席にいた友人によると、指揮者はそのために上げたタクトを2度下ろしたという。

音響から選んだ今期の東フィル定期のLC席は、これで開幕3ヶ月連続でこんなレベルの一見サンに見舞われた。清濁あわせのまざるを得ない仕事から解放される平日夜の楽しみに、こんな理不尽を排除できる仕組みはないものだろうか。。。

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09年6月11日 トリオ・ディ・クラローネ 演奏会

王子ホール

メンデルスゾーン:コンツェルトシュトゥック1番、2番

シューマン:3つのロマンス、おとぎ話、幻想小曲集ほか

しかしメンデルスゾーンのコンツェルトシュトゥック1番、2番。こんなレアな曲を、こんな小ホールで、ワールドメジャーなザビーネ・マイヤーが演奏するとは、いやいや、生きてるといいこともあるものだなと、購入。

もちろんこの曲を知るほとんどの人には、ウェストミンスターのウラッハ盤が刷り込まれていることだろう。演奏者からしても、このスタンダードとも言える演奏と、自身の解釈を対比しないわけにはいかない。

マイヤーはやってくれた。アゴーギクにしろアーティキュレーションにしろデュナーミクにしろ、ウラッハ盤の呪縛を全く感じさせない。堂々と豪快で音圧・音量抜群でキレのいいコンツェルトシュトゥックは、耳に新しく斬新そのものだ

CD録音で聴くマイヤーは、オーソドックスな定番な印象があった。いっぽう数年前にサントリー聴いたモーツァルトの協奏曲では、オリジナリティを、やたらと楽譜にないフレーズを繰り出すことで表現しており、どうも納得できなかった。

しかし今日の堂々オリジナル真っ向勝負のメンデルスゾーン。古き良き時代のウィーンの香りがするウラッハ盤の解釈を全く新しく塗り替えることに成功した演奏には、感服。素晴らしい! 

いい演奏会だった。

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09年6月10日 クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル

サントリーホール

バッハ:パルティータ2番、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ32番、バツェヴィチ:ソナタ2番、シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲

この価格設定は強気だなと思っていたところ、さすがに空席が目立つ。1階席の通路後方R側は、7割方あいていた。

全体を通して、耳に馴染んでいるバッハとベートーヴェンの2曲は、あまり印象に残らなかった。いっぽう、ともに初めて聴くバツェヴィチとシマノフスキには、心を動かされた

前者では、大作曲家と大ピアニストが対峙していた様相であったが、後者ではそれが一体となっていたとでも言えばいいのだろうか。

ポーランドの作曲家の曲をポーランドのピアニストが弾いているから、という安易な結論に帰結するのはいかがなものかなとは思うものの、この2曲を通して描かれる心の葛藤は、時代や国を超越してひしひしと伝わってきた

シマノフスキの中盤以降、近現代的な『展覧会の絵』とでも思わせるスケール感が、圧巻だった

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09年6月3日 ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団 演奏会

東京文化会館、指揮:アイヴォー・ボルトン、ピアノ・ラルス・フォークト

ハイドン:交響曲101番、モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番、交響曲第41番

23日のデンマーク・ロイヤル・バレエ団に続いて、再び東京文化会館へ。かつては演奏会のほとんどが文化会館だった時代もあったが、最近は此処へ続けて来ることは、非常に珍しい

会場は8割が埋まる盛況。そんな安価ではない価格のことを考えると、やはり日本人にはモーツァルトやウィーンの愛好家が、一定数存在するのだろうか

編成は、弦の各パートが2~4プルトと、室内管より少し大きいぐらいの編成。

最初はハイドン。初めて聴くこのオケの音に、まずかなりの違和感があった。このホルンとトランペットはザルツブルクもしくはウィーンの伝統的な楽器なのか、やたら音が粗い。弦と木管は現代の楽器のように見えるが、全体的に古楽っぽい響きだ。

残念ながら、ハイドンはあまり琴線に響くところがなく、仕事の疲れから睡魔が勝ってしまった

続く20番。ピアノのラルス・フォークトの、クリアでしっかりとした情緒に流されることのない展開が心地よかった。が、ここでもピアノとオケのトゥッティにおける音に違和感が残った。

これまで聴いてきた国内オケ海外オケ問わず、モーツァルトの音とはこういう感じ、という範疇を大きく超えている。これが地元で伝承されている、18世紀からのモーツァルトの音なのだろうか

ところが休憩後の41番で、覚醒した。音は変わらないのだが、それが逆にモーツァルトの悪魔的な側面を強烈に焙り出す。モーツァルトの音楽には、ところどころに時代を超えてしまった未来の音が垣間見えるが、この4楽章も、なんだか立ち入ってしまってはいけないような音世界が展開される

今日の演奏会は、すべてこの4楽章で魔界の扉を劇的に開くために構成されていたのはないかと思えるほどだ

アンコールは、ボルトンが愛嬌たっぷりにフィガロやモーツァルトのコアな小曲を奏で、さすが本場と思わせるなか、和やかな雰囲気のなかで幕を閉じた。

それにしても今日の観客は、フォークトのアンコール終了後、音楽が終わり彼が完全に緊張感を解くまで固唾をのんで見守っていた。そして湧き上がるような拍手。久々に(というか最近ほどんどない)民度の高い観客が素晴らしかった。

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C221ついに全壊

愛用していたルボックスのCDプレイヤー、C221がついに全壊した

1994年末から、ハーベスのスピーカー、HL-COMPACT7、エレクトロコンパニエのアンプ、ECI-1の組み合わせで聴いてきて(→購入までの経緯はこちら)、すでに14年半。さすがにヨーロッパ製はなかなか壊れなかった。

これが国産だと、(回転系はすぐ壊れると昔から定評のあるS社製のものを除き)、たいてい6、7年程度でどこかおかしくなってきたものだ

それを考えると、14年半とは立派なもの。このCDプレイヤーは定価30万だったが、悠悠国産の半額のものを2台買ったと考えてもモトが取れる^^;

年始頃から、まずトレイが開けたあとに少し戻って止まるようになった。そのうち、輸入盤や古い盤が途中で停止するようになった。そして10日ほど前、純正国内盤の新譜も開始後10秒で止まってしまうようになった。

とりあえずラジカセを自室に搬入して凌いでいるが、このクオリティでオーディオを聴けなくなるのは、なかなか喪失感が大きい

ということで、さて次は何を買おうか思案に入っているが、常時新製品をチェックしているわけではないので、全く情報がない。が、久々のオーディオ購入の機会は、それもまた楽しみの1つだ。

秋葉原の輸入オーディオ店で、寡黙なベテラン店員に値踏みされながら試聴するのも一興。今から楽しみにしております^^

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09年5月8日 チャイ5をサントリーで聴いていて

東フィル定期今シーズンの第2回定期は、飯守泰次郎指揮、ピアノはアンドレイ・コロベイニコフだ。

今回は、仕事の切り上げに失敗。6時を過ぎてからの相談案件が数珠つなぎになってしまって、会社を出たのが6時35分。1曲目の芥川也寸志は遅刻で入れず、グリーグのピアノ協奏曲から入場。

しかし、かつかつで仕事していたいくつかの案件が頭の中をぐるぐるとまわり、なかでも何度ダメ出ししても全く改善されない原稿のことに気を取られて、演奏が頭に心に入ってこない。

ホルンの大き過ぎる音にときどきびっくりしながらも、硬軟織り交ぜたピアノは、なかなか良かったような気がしたのだが。氏は若干22~23歳で初々しく、演奏後の物腰が柔らかく低く、もう少し堂々としてもいいのにと、微笑ましい感じだ

そしてチャイ5。引き続き金管、とくにホルンの音が大き過ぎ、どうにもバランスに欠ける。音色、アゴーギク、アーティキュレーション、どれもどうにも。。ということで今日の演奏に心をたゆたわせるのはあきらめ、過去のチャイ5体験に思いを馳せてみる

直近では、やはり昨年08年9月に聴いた、ムーティ&ウィーンフィルのチャイ5そのきらめく5月の陽光のようなきらきらとした音は、一音一音が五感を心地よく撫で、その幸せな感触は今でも身体に残っている。

そして一昨年07年9月に聴いた、学芸大学付属高校オーケストラのチャイ5。もちろん技術的には、プロや大人のアマオケに及ぶべくもないが、未来が無限に拡がる80人の高校生たちの情熱は、他のどこででも味わえない感動体験だった

そしてさらに自分の記憶は遡り、この曲を初めて聴き込んだ高校の頃に及ぶ。一般にポピュラーミュージックの「時代性」に対し、クラシックは「普遍性」の文脈で語られるが、自分にとって高校時代に聴き込んだクラシックの曲は、ポップス同様、当時をリアルに思い出す

自分がこの曲であの頃の五感の何に到る到るのか、ずっと辿っていたところ、当時冬の喫茶店でお茶したときの、あたたかいココアとケーキの味覚に行き当たった(は?笑)。

今、目の前で演奏している方々にはなんとも失礼な話しだが、どうしても個人的な受容範囲の外にある演奏については、こんな楽しみ方もあって許されるだろう

しかし今日も、右の年寄りは演奏中に新聞紙をたたんで音を立て、左のおっさんは紙を雑巾絞りして雑音を放ち、4楽章では曲途中、471小節の休符で拍手まで出る始末。これが東京・サントリー定期の現実か。。

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09年4月25日 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団演奏会

ファビオ・ルイジ指揮のドレスデン。しかもメインは、前回2006年チョン・ミョンフン公演のときと同じ、ブラ4だ。

今日は雷雨に暴風、という天気予報だったが、そこまでの悪天候ではなく、ほっとする。しかし寒い。その影響か、いつもミューザに行くときにそこそこ混んでいる南武線が、ガラガラだ。

と思っていると、今日のミューザも、これまた空席が多い。たぶん、ここまでがB席だと思われるステージを囲む座席は満員なのだが、サイド後方などは、40席ほどのブロックに客が一人、なんてところもある。

昨今やたら高騰している海外オケのチケット価格からすると、今回の公演はドレスデンの格と実力からして割安だと思うのだが。しかも今日は、サントリーがオールR.シュトラウスのなか、ブラ4がメインなのに。海外ほど、ルイジの評価はまだ日本に浸透していないのだろうか。

ということで、1曲目めは、「ツァラトゥストラはかく語りき」。いきなりのトランペットの安定感とふくよかな音。8日前に東フィルではらはらしながら聴いていたものだが、今日は大船に乗っているかのようだ

そして、久々に生で聴く、この本当にドイツそのものの音。とくにホルンとヴァイオリン。ウィーンが金色とすると、ドレスデンはまさしく、渋みの効いた銀色だ。 

ブラ4の冒頭の弦は、チョン・ミョンフンのときと同じように、無から何物かが生まれ出ずるような幽玄の境地。これこれ。全身がぞくぞくとしてくる。

全体像としては、ミョンフンのブラ4が、熱い感情を縦横無尽に展開していたとすると、かなり理性的なイメージ。紳士的で、統制がとれているというか

それにしても、ドレスデンのブラームスを聴いていると、ブラームスはそもそもこういう音で演奏されることを想定していたんだろうな、と思わせるほど、その相性は当たり前だが抜群だ。重厚で馬力と迫力が漲る美しい響きが、身体に沁み入る^^

アンコールは、ウェーバーのオベロン序曲。これまたドレスデンの自家薬籠といったところか。

あ~それにしても、こんなオケが日本にいて定期公演でもやってくれたら、幸せなんだがな~とつくづく思いました。

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09年度東フィルサントリー定期開幕

4月17日は、2009年度東フィルサントリー定期の開幕、エッティンガーのシェーンベルク、R.シュトラウスを聴いてきた

東フィル定期はこれで5期め。05、06年はサントリーLDのB席、07年はサントリーRBとオーチャード、ともにA席。08年はオペラシティのA席、そして今期09年はサントリーに復帰して、初めてLCのS席を購入してみた

仕事を18時早々に切り上げ、飯田橋で乗換えメトロ六本木一丁目駅へ。久々に駅に降りたら、新たに自動改札が出来ててぐるっと遠回りしなくてすむようになっていた

サントリー定期は1年ぶりだが、やはり金曜の夜にここへ向かうのは格別な気分だ。ホールも界隈のエリアも自分の今の五感にフィットしていて、落ち着くのだ。

長年の研究(?)の末に、サントリーで最も音がいい席はRC、LCの通路内側と結論づけている。1階だと音が上に抜ける。2階のセンター、RD、LDだと距離があり過ぎて音が遠かったり雑音を出す客の影響を受けがちだったり。RA、RB、LA、LB、Pだとバランスが崩れたり一部の楽器の音が聞こえなかったり。で、それらデメリットがないのが、ここRC、LCなのだ。

しかし、定期の新しい席はリスクも伴う。迷惑客が定期で近くにいると、1シーズン嫌な気分で過ごすことになるのだ。今日も、見るからにかかわりたくないオヤジ然とした男がやってくれた。浄夜のラスト、エッティンガーがまだタクトを下ろさず最終音が響いている最中から、終った終ったとばかりにカバンのファスナーを音を立ててあけ始める。ほんとに、自分さえよけりゃいいのかよ。来んなよクラシックの演奏会に。ツァラトゥストラの冒頭だけ聴きに来たくだらないイチゲンであることを望むのみだが。

ジ・Oさん(別名E46さん)に言わせると、彼は私の数倍は演奏会に行ってるがそんな目にあったことは一度もないそうで、私は祟られているのだとか。う~ん。いい加減、御祓いに行くべきか。しかし、こういうときは何の神社に行けばいいのだろうか。

ところで今日はなかなかの大編成で、さすが元2つのオケを母体としているだけのことはある。しかしいっぽう、演奏の出来不出来から推測していつも勝手に「一軍」「二軍」と呼んでいるのだが、今日は明らかに両軍渾然一体となっているのだろう。見事なソロを聴かせたかと思いきや、雑だったりはずしたりするところもあり。まあそれも一興というところだろうか。

エッティンガーの音の作り方は、やり過ぎにならない程度に美味しいツボをきちんと突いてくるので、聴いていて心地よく気持ちも入っていく演奏だった。リングのテンションのまま此処へ臨んでいるのだろう。

そんななか休憩時に、そのジ・Oさん(別名E46さん)にお目にかかる。髪型が変わってて、ますますイケてる^^ 終演後には、なんと珍しいOT氏とのツーショットも。ちょうど25年前、初めて同期入社が集合した日に、すでに同郷で知り合いだった2人の様相を思い出す^^; 演奏会アフターのウルフギャングもまた久しぶり。久々の間にメニューが一部変わっていた。

ということで、今日聴いたツァラトゥストラは、次の土曜にドレスデンでも聴く。対比がまた楽しみだ。

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SAGA 佐賀

3日ほど佐賀に行ってきた。22年ぶりだ

佐賀の諸富には、叔母2人が住んでいる築130年の家がある。写真を見て「トトロの家、いつか行ってみたい」と言っていた小さかった娘も大学進学が決まり、いい機会なので訪ねてみることにしたのだ。

佐賀の田舎ぶりは、歌に歌われるほど。駅前や県庁辺りから少し離れただけで広がる田園風景は、あいも変わらずだ。というか、ますます過疎な感じが進行しているような気がしないでもない。

諸富の家は相変わらずだった。ますます風格を増していたというか。中に入るとすっかり異空間だ。なんだか、(意味合いが逆転しているが)テーマパークに入ったようだ^^;

ここからほど近い筑後川まで車を走らせる。川の反対側は、のだめの最終回のクライマックスシーンで使われた、大川だ。中学生のときに、蒸気機関車の写真を撮影するためにここに訪れた。当時の佐賀線の可動橋は、今は鉄道が廃線となったため、長い長い歩道橋になっているのだ。

見慣れぬ鳥が集団で川岸を歩いている。飛んで初めてわかったのだが、かもめの集団だった。羽を広げると大きく見えるのだが、普通にしているとこんなに小さかったのか。

夕食をどうしようかと、叔母に繁華街はどのへんか聞いたのだが、「ない」とのこと。実際に駅前通りを散策してみたが、確かにその通りだ。そんななか、今働いている会社の看板が突如目の前に現れて、おぉっと驚く^^;

翌日は佐賀の銘菓、まるぼうろを買いに、「北島」のお店に寄った。北島のまるぼうろを食べるのも何十年ぶりだろうか。最近人に説明するときは、「クッキーとカステラの真ん中ぐらいのお菓子」と表現する。その絶妙な食感に、幼少時代これをよくおやつにしていた時分を思い出す。

佐賀空港への道は、これまたとてつもなく何もなく、一面に畑とたんぼが広がる。視界が広過ぎて、オアフ島のノースへの道をふっと思い出しました

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冬木透CONDUCTSウルトラセブン

冬木透指揮 東京交響楽団 オペラシティ

サウンド・アンビション合唱団 中西圭三

交響曲「ウルトラコスモ」、交響詩「ウルトラセブン」、「ウルトラ警備隊の歌」、「ワンダバメドレー」

ゲスト:森次晃嗣、ひし美ゆり子、満田かずほ、飯島敏宏

ということでmixiのウルトラセブンコミュでの告知では一時炎上したりもしておりましたが、無事本演奏会が開催^^

水曜、木曜と西本智美の「復活」だった東響が、気分も新たにウルトラセブンのサウンドを見事に奏でてくれました

改めて冬木氏が描いたセブンの音楽を交響詩「ウルトラセブン」として俯瞰してみると、それはときにメシアン、ときにショスタコーヴィチも思い起こすようなきわめて20世紀的なものでした

存在への不安、破滅への危機感、織り成す暗黒と光、神秘・・・

セブン全編自体が夜や宇宙の闇が象徴的でしたが、音楽もまた然り。「希望的な終曲」のような明るいものや「ウルトラ警備隊の歌」のような勇壮なものは、やはり一部分なのだと感じました。

ゲストには、森次晃嗣さん、ひし美ゆり子さんも^^ DVDやネットの写真などで、その後お歳を召されたお姿は拝見していたのですが、生でツーショットを見られるなんて!

しかし、ひし美さんのかわいらしいこと! こんな「イケてる」60代女性を見たのは生まれて初めてです^^ ずっと音楽のトークが展開されているなかで、ちょっとおボケな回答に突っ込まれていたりして、このあたりは撮影当時の関係のまんまなんでしょうね。

それにしても、会場は40,50代男性で満員御礼。オペラシティの男性トイレでこんなに並んだのは初めてです^^; 初回放映から42年経ってこの集客力! あらためてセブンの偉大さを感じます。

望むらくは、8話のメトロン星人でのフルートとピアノのための協奏曲、12話のスペル星人でのディヴェルティメントなど、実相寺監督作品向けの古典派的な音楽も聴きかったです。まあ、あらたに編曲しないと無理ですから、それは贅沢な望みですね。

それにしても「クラシック音楽の演奏会や、ウルトラセブン全49話のコメントを掲載しています・・・」という自分のブログの説明文、この両方を同時に満たす記事が書ける日が来るとは、感慨深い一夜でした。

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09年3月7日 新日フィル トリフォニー定期

指揮:ダニエル・ハーディング

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

ラヴェル:ラ・ヴァルス

ベルリオーズ:幻想交響曲

土曜マチネの新日定期に、トリフォニーまで行ってきました。

しかし相変わらずのハーディング。どのフレーズも磨き抜かれて、新しい。というか今日は、まるで「ハーディング:新演出」とでも言うべきレベルで、楽譜にないこともたくさんあった。

全体的に、洗練されてすっきりした音色。トリフォニーの響きともあいまってか。ラ・ヴァルスも幻想も、蛮刀で豪快に切っていくような演奏も一般的だが、その対極

幻想の2楽章では、指揮者の両側にハープを2台ずつ配置し、オケの最終音が消えたあとにハープの音だけが残るという、凝った仕掛けだ。

今日のプログラムは名曲演奏会でもあるような3曲だが、さすが定期でハーディングが扱うと、これまでに聴いたことがないような音作りをしてくれる。

しかしいっぽうで、最近は慣れていない休日のマチネのせいもあってか、演奏に入り込めない。終始、「あちら側」で演っていて、自分と音楽の間に透明の壁があるような気がしたままだった。たんに自分側の問題だけだと思いますが。。 

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09年2月24日 ポール・メイエ リサイタル~こんなプーランク聴いたことない!

ホールはオペラシティ、ピアノはエリック・ル・サージュ

メンデルスゾーンとマルティヌーは、若干音色が不安だった。が、クラリネットを知り尽くしたウェーバーの旋律の影響もあってか、また時間の経過からか、ここから音のヌケと鳴り、が格段によくなる。音色も。

ベルク(4つの小品)は一筆書きのように侘びて寂びて、ブラームス(ソナタ1番)はドイツの骨格を保ちながらもフレーズの描き方は独創的。

そしてプーランクのソナタが始まったとき、それまでの演奏が「前奏」だったことを知る。

自分の国の音楽を、自分の言葉で話しているかのような、圧倒的な説得力。2楽章の静謐と孤独と死のモノローグ・・・ 3楽章の縦横無尽なキレとオリジナリティ! 

CD録音では絶対にありえないこんなプーランクは初めてで唯一無二。ライヴならではの一期一会に立ち会う感動に、身体が震え切る

そして、ドビュッシーあたりをイメージしたアンコールは見事に裏をかかれ?なんとシューマンの「幻想小曲集」から! プーランクの尖鋭とはうってかわった和みにたゆたっているうちに、幸せな時間も終了に至った。

また1つ、自分の中に伝説が積まれた一夜だった。 

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これからの演奏会

しばらく2夜のヒラリー・ハーンの余韻にひたっていました^^; 定期会員の東フィル以外で、チケットを購入している今後の演奏会の予定はこんな感じです。

●ポール・メイエ リサイタル(2月)

エリック・ル・サージュとのデュオで、プーランク、ブラームスの1番ソナタを含む垂涎のプログラム。ハーンのとき同様、オケではありえない、先行予約で前から9列めの席を確保^^ 指揮に完全転向してしまわないうちに、堪能したいところです。

●ハーディング指揮、新日フィル:幻想ほか(3月)

常に斬新なサプライズをもたらしてくれるハーディングが、幻想をどう斬ってみせるか、期待です。

●冬木透 CONDUCTS ウルトラセブン(3月)

なんとオケは東京交響楽団、ハコはオペラシティ。本気だ。セブンなら金管の比重を大幅に増やしてほしいものだ。ゲストに森次晃嗣、ひし美ゆり子、満田かずほ、飯島敏弘! 合唱団も入るとは、炎バックのポール星人のテーマ全曲が聴けるかも! オペラシティに奇跡が降臨するか凡庸に終わるか、現時点で全く読めまへん^^;

●ルイジ指揮、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(4月)

サントリーはR.シュトラウスづくしのなか、ブラ4を聴きにミューザ川崎まで遠征。ドレスデンのブラ4は、2006年にチョン・ミョンフンで最高の演奏を聴いた記憶も新しいので、ルイジがまた楽しみです。

●デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ロミオとジュリエット」(5月)

バレエ通の友人から実力お墨付きのデンマーク・ロイヤル。昨年末のくるみに続き、定番バレエを押さえていこうと思うこの頃です^^

●クリスチャン・ツィメルマン リサイタル(6月)

発売から時間をおいて購入にかかったにもかかわらず、いい席がかなりあいていたのは、価格設定が強気なためか。昨年東フィルで聴いたルトスワフスキのピアノ協奏曲では、なかなかその真価がわからず、あらためてリサイタルで聴いてみたいと思ったしだいです。

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09年1月15日 ヒラリー・ハーン リサイタル

09年1月7日ヒラリー・ハーン&リッターのアンコールはなんとパガニーニのカンタービレ! 、1月7日ヒラリー・ハーン&リッター(続き) もどうぞ^^)

Hahnということで1月7日に続き、15日のオペラシティにも行ってきました

7日は、シンガーソングライターのジョシュ・リッターとのコラボレーションだったが、15日は、オーソドックスにピアノのヴァレンティーナ・リシッツァとのリサイタルだ。

プログラムの中心は、アイヴズのソナタ3曲と、イザイの無伴奏2曲。もちろんどちらも素晴らしいのだが、この両方を聴くと、やはりイザイの無伴奏のほうが印象が強い

それは、曲自体の持つ情感に訴えるエネルギーもさることながら、ハーンのヴァイオリンのみですべて完結している小宇宙に吸い込まれるような気持ちになることに起因するのだろうか。

オープニングの4番も相当なものだったが、休憩後の6番はどこまでの高みにまで達するのか、怖ろしい気分になるほどだった。今日もハーンを見ていると、女神様が降臨してきているようにしか見えなかった。

その音楽の女神様が、1曲終えるたびに軽くお辞儀して観客ににこっと微笑みかける。あぁ、「地球に生まれてよかったーーー」ってやつかも^^;

【ところで観客は・・・】

ところでその観客のことを言うと、7日は演奏中は水を打ったように静かだったが曲の最終音の余韻をかき消すような拍手が残念。いっぽう15日は逆で、演奏中のセキや雑音は多かったのものの拍手は一呼吸おいてからで上出来。 どうしてこういう違いが生じるのか、不思議なものだ。

そして今回も出ました迷惑野郎。6列め、30代ふうバカップル! 演奏中ベタベタくっつき手と手をからめあい、女は男の肩に何度ももたれかかり、座高の高い男の頭が左右に揺れてステージが見にくいこと極まりない。いい歳して脂っこいデートなら場末の飲み屋にでも行け

【サイン会、そして家に帰り・・・】

そして、恒例のサイン会。長蛇の列だったのですが、ハイスピードの展開でほとんど待った気もしないうちに終わりました。地方ではもう少しゆったり感じで、直接書いてもらったり、本人がにこっとしてくれたり、だったそうで、こういう場合は地方のほうがいいのかと思ったりもしました。

それにしても、全国すべての演奏会後にファンのための時間を割くなんて・・音楽も容姿も人格も素晴らしく、もはや人間の域を超えています・・・

家に帰って、プログラムの曲を反芻して余韻を楽しもうと思ったのだが、今回の2日間のプログラムで、ハーンの録音によるCDは全くなし

せめて、イザイとかエルンストぐらいは同時にCD発売してほしいところです。最大の希望は、バッハのソナタとパルティータの残りの3曲なんですが^^; 

 

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09年1月7日ヒラリー・ハーン&リッター(続き)

(前の記事から続く)

とびきりの演奏を聴くと、その後しばらく、音楽そのものと自分の感動の感触が五感に残って、至福感に満たされ続けることがある。7日のハーンの演奏会がまさにそんな感じだ。4日経ってもまだその状態^^ その間別件で不愉快きわまりないことがあったのに、たいしたものだ^^;

前回書いたことに加えて印象深かったのが、リッターが主役のときのハーンの「伴奏」だ。

世界的なヴァイオリニストが、弓いっぱいを使って同じ音を奏でる(管楽器みたいに「ロングトーン」って言うのかな?)など、滅多に聴けるものではない。それが少し発展した、ミ~ソ~ド~みたいな簡単な分散和音についても同様だ。

ハーンの手にかかると、初心者用の教則本の冒頭に出てくるようなただのシンプルなフレーズが、こんなにも表現力を持つものなのか。

エルンスト、イザイ、バッハの曲にはもちろん感銘したが、超絶技巧や深い芸術性の側面から表現のしがいがある曲だけでなく、こんなシンプルな音だからこそ、その素晴らしさがいっそう際立つことも、あらためて新鮮な驚きだった

15日のリサイタルが、ますます楽しみだ。

今年は年頭からこのハーンの演奏会や、同じ歳の従姉妹に孫が生まれたり、青山セランでの旧友との再会ランチ、著者との打上げでのことなど、感動的なことが続くいっぽうで、非常に不愉快なこともすでに冒頭に書いたことだけではなく・・・なんだか波乱含みの年になりそうな感じが・・・

(→「09年1月15日 ヒラリー・ハーン リサイタル」もどうぞ)

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09年1月7日ヒラリー・ハーン&リッターのアンコールはなんとパガニーニのカンタービレ!

Hahn_2とりあえず2009年ヒラリー・ハーンのジャパンツアー、初日のオペラシティの速です。

とにかくハーンの、デジタル機器のように正確なのに、情熱とあたたかさが豊潤に迸る、最高のパフォーマンスを満喫できました!

エルンストの超絶技巧、バッハの静謐な宇宙観の官能、そしてそして、どうして想像つかなかったのか、アンコールにはなんと、ギル・シャハムのヴァイオリンとイェラン・セルシェルのギターで、一頃毎日聴いていたパガニーニのカンタービレM.S.109

最高のコラボレーションで、楽しく深い、あっという間の2時間半でした^^

(→次の記事に続く)

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2009謹賀新年 ~元旦からありえない。。

あけましておめでとうございます。しかし、元旦からありえないことが。。

昼前にマンションの郵便受けに行くと、年賀状が来ていない。こんな時間なのに? と思って周囲を見ると、他のボックスには入っている。それでもしかしてと思い、周囲のボックスをのぞくと、なんと2つ隣りの知人のところに自分宛の年賀状が束で入っているではないか

やる気も使命感もない配達員が、よく確かめもせず何の疑問も持たずに適当に投げ込んだのだろう。不幸中の幸い、この知人が在宅だったので、一緒に取り出してもらい、受け取ることができた。しかし、これが1つ隣りのボックスだったら、この部屋は事務所で使用しているようなので、来週になるまで回収することができなかったのだ。

元旦からクレームもどうかと思ったが、言うべきことは言わないと、と郵便局に電話して、事実関係と遺憾の意を伝える

それでやれやれと思って気がついたが、なんと新聞も来ていない。こちらも配達所に連絡し、早々に届けてもらう。

まったく、恙無く年始を終えた年でも、ダメだった年はダメだったわけで、これで自分の今年を占うつもりもない。それよりむしろ、日本人の労働に対するモチベーションが、下がっていると結論付けざるをえないほうが問題だろう。昨今の社会情勢を鑑みるに、今後このようなことが普通に起こっても、仕方ないと思わざるを得ないのだろうか。

自分の運勢よりも、日本の今後を憂いたくなる元旦の出来事だった

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2008 在京オーケストラ演奏会 曲単位ベスト5

今年も年末恒例、自分が行った在京オーケストラの公演のなかから、曲単位でベスト5を選出してみました。

●第1位● シベリウス交響曲第7番 (2008年2月1日 日フィル サントリー定期 井上道義指揮・・・吉松隆の「鳥たちの時代」も併せて)

●第2位● シューマン交響曲第4番 (2008年4月26日 東響 オペラシティ定期 シャン・ジャン指揮)

●第3位● ストラヴィンスキー『春の祭典』 (2008年6月12日 東フィル オペラシティ定期 エッティンガー指揮)

●第4位● リスト ピアノ協奏曲第1番 (2008年5月19日 都響 東京文化会館定期 小泉和裕指揮、アリス=紗良・オット ピアノ)

●第5位● レスピーギ ローマの松 (2008年11月2日 日フィル サントリー名曲 沼尻竜典指揮)

1位は文句なし。日フィル伝統のシベリウス、1番7番に加えて、吉松の鳥たちの時代という個人的に究極のプログラムを、全身全霊渾身の力で演じ切った井上道義が素晴らしかった。

2位はこの曲の悪魔的な側面に戦慄が走り、3位は春祭の二極軸の双方を同時に打ち出した新しい解釈に震撼、4位はアリスの才能が期待度大、5位は久々にこの曲の悠久さを堪能。

くわしくは、リンク先の各記事にて。。

ちなみに、過去3年間のベスト5は以下の通りです^^ ブログを始めた2006年5月以降の演奏会については、このリンクの「音楽カテゴリー」に掲載しています。 

<2007年>

●同率 第1位● フォーレ:レクイエム (2007年11月9日 東フィル サントリー定期  チョン・ミョンフン指揮)

●同率 第1位● モーツァルト:クラリネット協奏曲 (2007年3月20日 都響 サントリー定期 小泉和裕指揮、cl:カール・ライスター)

●第3位● シュニトケ:「夏の夜の夢、ではなくて」 (2007年2月23日 読響 サントリー定期 ホーネック指揮)

●第4位● ブルックナー:交響曲第9番 (2007年12月13日 東フィル オペラシティ 定期  若杉弘指揮)

●第5位● サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 (2007年8月12日 東響 ミューザ川崎 大友直人指揮、vn:神尾真由子)

<2006年>

●第1位● マーラー:交響曲第1番「巨人」 (2006年10月23日 新日フィル サントリー定期 指揮:クリスティアン・アルミンク)

●第2位● ラヴェル:「ダフニスとクロエ 第二組曲」 (2006年9月5日 新日フィル サントリー定期 指揮:クリスティアン・アルミンク)

●第3位● ショスタコーヴィチ:オラトリオ「森の歌」 (2006年1月20日 東フィル サントリー定期 指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ)

●第4位● マーラー:交響曲第9番(2006年2月17日 東フィル サントリー定期 指揮:チョン・ミョンフン)

●第5位● シベリウス:「カレリア組曲」 (2006年6月24日 日フィル 横浜みなとみらい定期 指揮:井上道義)

<2005年>

●第1位● ラヴェル:「ダフニスとクロエ 第二組曲」 (2005年3月12日 日フィル 横浜定期 指揮:広上淳一)

●第2位● ドボルザーク:交響曲第8番 (2005年7月22日 東フィル サントリー定期 指揮:チョン・ミョンフン)

●第3位● コープランド:クラリネット協奏曲 (2005年5月29日 都響  サントリー  指揮:デプリースト、cl:佐藤路世)

●第4位● モーツァルト:交響曲第41番 (2005年9月1日 N響 サントリー定期 指揮:スタインバーグ)

●第5位● バーバー:弦楽のためのアダージョ (2005年12月25日 東フィル サントリー 指揮:下野竜也)

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2008年に行った31公演を振り返って

今年も一昨日28日の第九で、演奏会の聴きおさめ。2008年は、J-POP1回を含め、全31公演に足を運んだ。年末恒例にしている「在京オーケストラ演奏会 曲単位ベスト5」は次の記事にまわし、とりあえず量的質的に1年を振り返ってみたい。まず数の内訳は、下記の通り。

○J-POP 1

○クラシック 30(内訳:以下、青字

  △オペラ 1

  △バレエ 2

  △合唱 1

  △オーケストラ 26(内訳:以下、ピンク

    ●アマ 2

    ●海外 5

    ●子供向け 1

    ●在京プロ 18(内訳:以下、□緑字

      □東フィル定期 9

      □その他 9(内訳:以下、◎茶色字

        ◎日フィル 5

        ◎東響 3

        ◎都響 1

2007「年度」は、東フィル定期演奏会を2ライン購入していた。が、仕事が忙しかったりそれほど気が乗らないプログラムの日の欠席や途中退出が増えてきたため、4月からこれを1本化。

いっぽうその代わりに、単発で購入する海外オケ、その他在京オケに行く回数が増え、またオペラやバレエは久々に本格的なものに行った

海外オケでは、9月のウィーンフィルは十数年ぶりに行って改めてその別格ぶりを思い知り、やはり9月のスカラフィルもその豊潤な音色を楽しめた3月のBBCフィルでは、ヒラリー・ハーンをようやく生で聴くことができた。

オペラは格安ロシアものを除くとかなり久々に、4月の新国立の『魔弾の射手』に行き、バレエに至っては、いったいいつ以来だろうという感じで、5月のベジャール追悼公演の『火の鳥』『春の祭典』(他)12月の松山の『くるみ割り人形』を観た。

来年2009年も、こんな感じで、国内オケの定期公演を1本中心に、海外オケやバレエ、今年はゼロだった器楽のソロ演奏会も行こうと思う。

と考えていたら、もう来週、再来週は2週連続でヒラリー・ハーンのリサイタル。来年のことだからまだまだ先だと思っていたが、もうすぐだった^^;

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